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桜遥の弟

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桜遥の弟

46 - 第46話 桜遥の弟45

♥

193

2025年04月22日

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過去の話をした後

椿野

アタシ…怖かったの

椿野

人と違うことでひとりぼっちになるのが

椿野

でも、あの二人はありのままのアタシを受け入れてくれた

椿野

好きだと言ってくれた

椿野

もう一人じゃないって思った

椿野

好きなものを好きって言えるようになった

椿野

だから今度はアタシの番

楡井

( ᵒ̴̶̷̥́ωᵒ̴̶̷̣̥̀ )ポロポロ

うお

悠(ゆう)

ヾ(・ω・`*)

椿野

だ…大丈夫?

楡井

だ…大丈夫です

楡井

感動してしまって…!!

楡井

おじいさんが楽しい時間を過ごせるように

楡井

なにに悩んでるか見つけるために

楡井

オレたちも協力します!!

椿野

……

椿野

え…いいの?

楡井

もちろんです!

楡井

ですよね、蘇枋さん!

蘇枋

そうだね

楡井

悠さん!

悠(ゆう)

(。_。`)コク

楡井

遥さん!

いつだよ……

椿野

え?

次行くの、いつだよ

椿野

きゃーもーみんないい子!

椿野

好き!好き!ちょー好き!

椿野

よーし善は急げ!

椿野

明日行くわよ明日!

みんな

悠、遥、楡井、蘇枋)明日!?/!?

椿野

おじいちゃーん

蘇枋

本当に昨日の今日で来ちゃったね

楡井

オレ…なにも考えられてません…

……

悠(ゆう)

(行動が早すぎる…)

ガラガラガッシャーン

みんな

!?

椿野

お、おじいちゃん!?

楡井

お…おじゃまします

椿野

大丈夫!?おじいちゃ…

伊藤さん

あぁ、椿ちゃんいらっしゃい

伊藤さん

驚かせてごめんね

蘇枋

わー大変だ

楡井

ケガはないですか?

悠(ゆう)

Σ(OωO )

椿野

ど…どうしたの、これ

伊藤さん

いやーアルバムをね引っぱり出したらなだれが起きちゃって

椿野

え、アルバム!?

椿野

見たい見たい

伊藤さん

ボクも昨日みんなと奥さんの話したら久しぶりに見たくなってね

椿野

早く片付けてみんなで見ましょ!

伊藤さん

はいはい

みんな

悠、遥、楡井、蘇枋)はや!!/!?

伊藤さん

んで、こっちが海に行った時の写真

椿野

おばあちゃん、わかーい

伊藤さん

こんときのワンピースがボク大好きだったんだ

伊藤さん

歩くと布がふわっとして、奥さんの雰囲気にぴったりでね

悠(ゆう)

(幸せそうな表情だ!)

楡井

でも、やっぱり…ヒソ

楡井

おじいちゃん、とても元気そうですよね…ヒソ

蘇枋

そうだね、パッと見はなにに悩んでいるかわからないねヒソ

……

悠(ゆう)

(。_。`)コク

椿野

でもこれ…

椿野

ほとんどおばあちゃんだけね…

椿野

こちらをちゃんと向いていないのも多い…

伊藤さん

奥さん、あまり写真に写るの好きじゃなかったんだ

椿野

え!?そうだったの?

伊藤さん

カメラを向けてもそっぽ向いちゃうし、でも素敵だから残しておきたくて…

伊藤さん

隠し撮りみたいな?

悠(ゆう)

(盗撮?)

椿野

じゃあ…二人で撮った写真1枚もないの?

椿野

せめて結婚式のとか…

伊藤さん

それなら寝室にあるよ

椿野

なんだあるんじゃん

椿野

唯一の二人の写真って相当特別っぽいわよね

椿野

新婚旅行かしら

蘇枋

海外とかですかね

楡井

絵になりそうですね!

悠(ゆう)

(どんな写真なんだろう?……きっと幸せそうな二人が写ってるのかな?)

伊藤さん

これだよ

椿野

え、これそこの庭!?

伊藤さん

そうだよ

⁄(⁄ ⁄ ⁄ ⁄)⁄

みんな

遥以外)!?

伊藤さん

…( >д<)、;'.・ ゲホゴホ

悠(ゆう)

ヾ(・ω・`*)

伊藤さん

はいはいティッシュ

伊藤さん

むせると辛いよね

楡井

そんな驚くような写真でしたか?

蘇枋

にれ君、遥君は驚いたんじゃないと思うよ

楡井

え?

椿野

あ…もしかして遥…

椿野

この写真を見て、恋愛センサーが反応したとか?

う…うるせー

ただカステラが気管に入っただけだ!

蘇枋

そのわりには顔、赤いのひかないね

:( ᷄ᾥ ᷅ ):

伊藤さん

椿野

おじいちゃんこの子ね

椿野

恋愛オーラっていうの?そういう雰囲気感じると赤くなっちゃうんだって!!

伊藤さん

そうかいそうかい

ばっ

伊藤さん

奥さんの前ではデレデレなのよくみんなに言われてたから、ボクはわかりやすいんだと思うよ

椿野

ねぇ遥、この写真あんたはどんなふうに見えたの?

ど…どんなって、別に…

う…嬉しそう?楽し…そう?

あーあれだ…

ばあさんが梅宮と話してるつ…椿野に似てんだわ

椿野

え!?え!?やっやだー

椿野

アタシこんな可愛く見えてた!?

椿野

もーカステラあげちゃう!

椿野

はぁー恥ずかしー

椿野

おじいちゃんあのね梅宮っていうのは、ほらいつも話してる…

椿野

アタシの好きな…

伊藤さん

……

椿野

…?

伊藤さん

( ´•̥ω•̥` )

椿野

お…おじいちゃん!?

椿野

どうしたの?

蘇枋

遥君…

楡井

遥さんのせいなんすか?

オ…オレ!?

悠(ゆう)

「多分、違うと思うよ」

伊藤さん

本当に…そう見えるかい?

椿野

…?

椿野

なんでそんなこと

伊藤さん

……

伊藤さん

一人になってから不安だったんだ

伊藤さん

ゆいさんはちゃんと幸せだったのかなって

みんな

悠、遥、楡井、蘇枋)?

椿野

え!?

伊藤さん

ボクは彼女が大好きでとても幸せだったけど

伊藤さん

見合い結婚だったし、ゆいさんはあまり思ってることを口にする人じゃなかったから

伊藤さん

ゆいさんはどうだったんだろうって

椿野

そんなこと

伊藤さん

二人でいる時はそんな気にならなかったけど、一人になるとそんな不安ばかりが大きくなってね…

伊藤さん

でも…そうか…そう見えるか…

伊藤さん

少しほっとしたよ…

蘇枋

……

蘇枋

あの…ちょっと気になってたんですが…聞いてもいいですか?

みんな

蘇枋

その写真、どういったものなんですか?

伊藤さん

え?

蘇枋

その写ってるハナミズキ

蘇枋

昨日おじゃました時から気になっていたんです

蘇枋

花の咲かない木でお庭全体がつくられているのに、あの木だけ浮いてるなって…

蘇枋

その木の前で撮られてたので…

楡井

浮いて…ますか?

木が浮くわけねーだろ

悠(ゆう)

「違うよ?」

伊藤さん

ああ…よく気づいたね

伊藤さん

庭はボクの趣味で、ゆいさんになにも言われたことなかったんだけど

伊藤さん

急にゆいさんが、ハナミズキを植えるって言い出したんだ

伊藤さん

普段は嫌がるのに植えた後、なぜか二人で撮ろうって言ってきてね

伊藤さん

この写真はその時のものなんだ…

伊藤さん

当時はゆいさんが「ボクの趣味に興味を持ってくれた」って舞い上がっちゃってね…

蘇枋

おじいさん、ハナミズキを植える前おばあさんとなにかありませんでしたか?

みんな

遥、楡井)?

伊藤さん

え?

蘇枋

なにか心当たりありませんか?

伊藤さん

んー…

蘇枋

どんな些細なことでも構いません

伊藤さん

……強いて言うなら…

伊藤さん

とても恥ずかしい思いをしたから覚えてることがあるんだけど

伊藤さん

素敵だっていうのはいつも言ってるけど、振り向くくらいなんて…

伊藤さん

構ってもらえなくて拗ねてるみたいだなって、後になって恥ずかしくなっちゃってね

伊藤さん

でも、今思うとその時から不安だったのかもしれないなぁ

伊藤さん

まぁ、その時もゆいさんはなにも言わなかったし、木を植えたのも気まぐれだったのかもしれない

伊藤さん

今となってはわからないけどね

伊藤さん

もっと色々と聞いておくんだったよ

蘇枋

いや…おばあさん、怒ってたみたいですよ?(◜ᴗ◝ )

みんな

遥、楡井)!?

伊藤さん

ど…どういうことだい?

蘇枋

ハナミズキですよ

蘇枋

おばあさんが植えた

伊藤さん

悠(ゆう)

【ハナミズキの花言葉は、永続性、華やかな恋だったかな?】

蘇枋

そうだよ

蘇枋

そして、“Am I indifferent to you?”
“あなたに関心がないとでも?”

蘇枋

ハナミズキを植えたのは少しいじわるなおばあさんの反論だったんじゃないでしょうか

椿野

なにもわかってないのね…

伊藤さん

椿野

おじいちゃん本当におばあちゃんのことわかってない

椿野

アタシに好きなものを好きでいていいって教えてくれた人が好きじゃない人と一緒にいるはずないじゃない

伊藤さん

……椿ちゃん……

楡井

オレも昨日と今日の話しか聞いてないですけど、そんなふうに楽しく自分のことを話してくれる人が傍にいてくれたら

楡井

オレだったら幸せです!

悠(ゆう)

し、あ、わ、せ、で、す!ぜっ、た、い、に

伊藤さん

楡井

そ…そうですよね…遥さん!

オ…オレ!?

オ…オレにはよくわかんねぇけど…どうでもいいヤツにそんな顔はしねぇんじゃねぇか?

伊藤さん

……そう…だね…

伊藤さん

ゆいさんがそんな人じゃないって一番傍で見てたはずなのに…

伊藤さん

ボクは…かっこ悪いなあ…

伊藤さん

ありがとねみんな…

伊藤さん

本当にありがとう

伊藤さん

ゆいさんごめんね…

伊藤さん

でもボクが悪いとはいえ、これが反論か…

伊藤さん

気づかせるつもりもなかったんだろうが、どこまでも君はおしゃれなんだなぁ

伊藤さん

本当に適わないよ

この作品はいかがでしたか?

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コメント

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続きを楽しみに待っています 体調に気をつけて頑張ってください これからも応援してます

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