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主
主
そんな男子たちを 尻目に、明日香は素早くこっくりさんの紙をくしゃくしゃと丸めて握りこんだ
そして、3人とも「さようならー」と先生に挨拶して足早に教室を出る
まごまごしていたら、教室で何をしていたのかと先生に問い詰められかねない
校門を出たところで、愛美が足を止めた
愛美
心配そうに後ろを振り返る愛美
明日香
春菜と明日香も足を止めて愛美の視線の先に目を向けると、先生にホースで水をかけてもらいながら、男子たちが雑巾で窓を一生懸命に拭いているのが見えた
愛美
愛美
明日香
と、明日香も顔を青ざめさせた
春菜
春菜
春菜
そう春菜が返すと、2人はそんなこといま知ったとばかりに驚いた顔でぶんぶんと首を横に振る
春菜
一体、誰だったのだろう……
そのころ
窓を拭いていた男子の1人が、窓についた1つの手形を指さして先生に言った
それは泥だらけの小さな手形だった
窓の真ん中の1番目立つところについている
男子1
男子1
(-ロдロ-)ゞ
(-ロдロ-)ゞ
先生は男子から雑巾を受け取って、力をこめてその手形を拭いたがまったくとれない
(-ロдロ-)ゞ
(-ロдロ-)ゞ
窓を開けると、先生は手を伸ばしてその汚れを拭きとった
窓から入りこんだ風が春菜の机を撫でていく
すると、机の上に置き忘れていた10円玉が風に吹かれたようにひらりと立ち上がり、独りでにくるくると回りだした
まるでダンスでも踊っているかのように、10円玉は楽しげに回っていた
春菜が動かすのをやめたのに、動き続けていた10円玉
そして、外にいた男子たちにはつけられるはずのない、窓の内側についた手形
それらはすなわち、こっくりさんの仕業――春菜たちは、本物のこっくりさんを呼び出すことに成功していたのである
主
主
主
主
主
主
春菜
明日香
愛美