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「どうぞ」

その声を聞くと共にとある少年は扉を開いた

パルガン・バイソォ

あ、こんにちは〜…失礼しますー…

その少年の名前は「パルガン・バイソォ」。 何度も軽い会釈をしながら入室する

パルガン・バイソォ

えーっと…あなたが学園長?

白い髪にロングウルフが特徴的な人物はゆっくり頷くと、 座ることを指示するようにソファに向け、手のひらを表にして腕を差し伸べた。

失礼します、とパルガンの声が緊張感と共に響き座ると、 その「学園長」らしき者も同じように座った

パルガンが再び口を開く前に学園長は話し始める

「学園長」

依頼の内容は知っているね?

どちらと言えば男性的な声が聞こえる 「学園長」は敬語でなく、楽な方でいいよとまた話す

パルガン・バイソォ

えぇ、まぁ…知ってる…感じっすね

パルガン・バイソォ

向こうの方で内容は聞いてるっす

緊張を帯びた声が響く。 緊張だけではなく、動揺や恐怖なども感じ取れる声色だった。

「学園長」

じゃあ、説明は要らないね?

パルガン・バイソォ

あぁ…いや、一応頼む感じで…

パルガン・バイソォ

まだ自分の中で収拾がつかないって言うか、現実なのかって…

数秒間の沈黙の後、学園長は軽くおさらいをしようか、と言う

「学園長」

今回君にお願いするのは───

最高能力者(シュテルン)計4名の暗殺だ

パルガンは溜め息をし、顔を片手で覆った 学園長は気にとめず話を続ける

「学園長」

まぁ、監視が主な任務だと思うけどね。

「学園長」

…だから、暗殺は1の次と言ったところかな。
彼らがもし、国家転覆などの事を計画した時のみ殺して欲しい。

「学園長」

…後、これは都市伝説なのだけれど…
感情が1点に偏ることによって引き起こされ、
魔力の制限が無くなる「暴徒化」の際も。

「学園長」

そして君──「パルガン・バイソォ」には、
ここの1年の転入生として潜入して貰う。

一瞬反応が遅れたようにみえるパルガンは、両手を膝に置き、静かに頷いた。

「学園長」

あと、君の組織兼政府から「束の間の休息」でもして来いってさ。

パルガン・バイソォ

あー…了解っす

諦めともとれる声がパルガンから発せられると、 学園長はこれで十分かな、と呟く

「学園長」

…それじゃあ、学生生活を楽しんでおいで。

パチン、と掠れたフィンガースナップが響いた

ドサ、と重量感のあるものが落ちる

パルガン・バイソォ

いっっってぇ〜〜…!?!!

パルガン・バイソォ

なんだよアイツ…魔法使うなら言えよな…

まるで不要と判断とされ巣から落とされる雛鳥の気分のようになりながら、 意外と現代的な辺りを見渡す。

「1」と表記されたプレートが引っ提げてある扉が目の前にある

パルガン・バイソォ

…ここが1年の教室?
クラス表記がないけど…

顎に手を当て考えるパルガンの元に、とんでもない速度で「何か」が迫る

パルガン・バイソォ

…ん?人が来────

ルーチュ・エステレラ

あーっ!ごめん!!避けて!!!

風を切る音、見開かれる目。

パルガン・バイソォ

あっっっぶねぇ!!?!!

鼻先スレスレで人?をパルガンは避け、 重そうな魔導書と、紫色の魔法石が特徴的な鍵を持つ少女に目を向ける

パルガン・バイソォ

人が出していい速度じゃねぇぞ…

ルーチュ・エステレラ

あはは、ごめんね〜…

ルーチュ・エステレラ

あ、そういや君の顔見たことない!転入生?

反省の色を見出すことが難しい言葉を聞きながらパルガンは頷く。

パルガン・バイソォ

あーそう、俺1年の転入生、パルガン・バイソォ。

パルガン・バイソォ

…で、君は?

ルーチュ・エステレラ

あたし、ルーチュ・エステレラ!
ちょおっと困った事があってさぁ…

ルーチュと名乗る少女パ腕に抱えられた「鍵」を見ながらこう言った

ルーチュ・エステレラ

“コレ”、誰かが落としちゃったんだよねぇ…

パルガン・バイソォ

…冗談言えよ、それ持ってるのトップの成績優秀者だけだろ?

パルガン・バイソォ

そんな頭良さそうな奴が落とすワケないだろ

ルーチュ・エステレラ

でも落としたもん!!ルーチュ見たもん!!!

ルーチュ・エステレラ

まっく○くろすけ見たもん!!

パルガン・バイソォ

そいつは妖怪の類いだろ

ルーチュ・エステレラ

うーん…でも人じゃなかったし合ってるかも…?

パルガン・バイソォ

合ってるんだ…

変に考え込む彼女に呆れながらも、謎に手渡された「鍵」をパルガンは見つめる

体感数十秒、ルーチュは手を叩き“とっても良いナイスアイデアが思いついた!” とナイスではなさそうな事を言う

ルーチュ・エステレラ

これの持ち主を2人で探そうよ!

パルガン・バイソォ

…俺、転入初日だし自己紹介とかしなきゃだから却下

ルーチュ・エステレラ

大丈夫!今の時間、あたし達1年生は多分別室での授業だよ!!
最悪5限目からでも間に合うよ!!

パルガン・バイソォ

どこが大丈夫なんだよ

無理矢理彼女に手を引かれながら、パルガンは1年の教室前を後にするのだった。

NEXT TIME…

この作品はいかがでしたか?

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コメント

4

ユーザー

ついに始まりましたッ!!めっちゃ楽しみにしてましたぁ✨ 初っ端からシュルテンすげぇ、、、!!続きも楽しみです!!無理せず頑張ってください!

ユーザー
ユーザー

雰囲気かっこよくて素敵です…!!😭💗💗

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