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神戸詩音

そんな親いらない!!!!!

詩音ちゃんはそう言った。

盗撮されてると知った時、見られる方が恥ずかしくて嫌だったけど

今はそれによって詩音ちゃんに嫌われることの方が嫌だった。

祐希翔

(学生だとはいえ...)

祐希翔

(やろうと思えば一人暮らしできる歳だ...。)

祐希翔

(やっと見つけた運命の人なのに)

祐希翔

(初めて本気で好きになった人なのに)

祐希翔

(嫌われるなんて...絶対嫌だ...)

祐希翔

(離れていかないって言ったよね...俺とも縁切るとか言われないよね...?)

祐希翔

(信じていいんだよね...?)

その時、勢いよくドアが開いた

神戸香里(母)

剛史!!

祐希剛史

そ、外から少し声が聞こえたぞ...

祐希剛史

2人とも、少し落ち着いて

神戸香里(母)

剛史!!!こいつが私のこと『いらない親』だって!!

祐希剛史

...詩音ちゃん、それはどういうことだ?

そう言われると、詩音ちゃんは父さんにスマホを見せた。

神戸詩音

これ、見てください

祐希剛史

これは...

神戸詩音

翔とお母さんです

神戸香里(母)

ち、違うの剛史!これはっ...

祐希剛史

香里...?違うよな...何かの間違い...

祐希剛史

いや、なにか理由があるんだよな...?

祐希剛史

俺は香里を信じるよ

祐希剛史

翔、お前がそんなやつだとは思わなかった

祐希翔

...ごめん

祐希剛史

俺の妻を奪うなんて許さないからな!?

祐希剛史

お前とは絶縁だ!!!

祐希翔

...うん、分かってる...ごめん

言い返せるわけが無い...。

父さんは酒に酔ってなければ...本当に...

本当に''普通''の父親なんだ...。

祐希剛史

詩音ちゃんはどうするんだ...?

祐希剛史

俺は香里と一緒にいるつもりだが...

神戸詩音

翔と一緒にいようかなって思ってます

祐希翔

詩音ちゃん...!

祐希剛史

そうか、別居で大変かもしれないが、いつでも頼ってくれ

神戸詩音

ありがとうございます...!

その後、俺と詩音ちゃんは市役所で手続きを済ませ、家に帰った。

神戸詩音

言ってやった!!!言ってやったぞ!!!

祐希翔

...ねぇ詩音ちゃん

祐希翔

あの...なんかごめん

神戸詩音

神戸詩音

何が?

祐希翔

お母さんとしてるとこ、見ててキモかったでしょ...

祐希翔

それに、前に警告してくれたのに、2回も会っちゃって...

祐希翔

俺のこと、嫌いになったりしてないかなって

すると、詩音ちゃんは笑ってこう言った。

神戸詩音

そりゃキモかったけどさ、それに耐えれるくらい親と縁切りたかったわけだし

神戸詩音

翔が断るの苦手なの、何となく分かってたし!

神戸詩音

まぁ言い方悪いんだけど、縁切る理由を翔が作ってくれたわけだから...w

神戸詩音

私は全然気にしてないよ〜!だから謝らないで

祐希翔

え、なにそれ好き

祐希翔

...ずっと一緒にいてくれるよね?

神戸詩音

前もそんなこと言ってなかった?

神戸詩音

ずっと言ってるけど、翔以外養ってくれる人いないんだって!w

神戸詩音

だから大丈夫だよ

祐希翔

...ありがとう

神戸香里(母)

(剛史って金持ちだし割と顔いいから勢いで結婚しちゃったけど...)

神戸香里(母)

(刺激がなくてつまんないのよね...)

神戸香里(母)

(あー、翔くんとせっかく上手くいきそうだったのに)

神戸香里(母)

(あいつのせいで全部台無し...)

神戸香里(母)

(あんな生意気に育って...娘なんて産まなきゃ良かった...)

神戸香里(母)

(待って、縁切ったのって私とあいつ、剛史と翔くんよね?)

神戸香里(母)

(じゃあ私はまだ翔くんに近づけるじゃない!!)
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