俺だけでいいから

いるま＿？

誰もいない

幻聴、聞こえるとか、、、笑

いるまside

みことが少し落ち着いた

時計を見るとまだ5時半頃

みことはまだどこか怯えているような表情だったけれど、昨晩寝れなかったのか、

ベットに横になって、寝てしまった

なつがいない

ガチャッ

バタンっ

俺がそんなのしたって喜ばない

親を殺した俺なんて

なつの中ではゴミでしかない

半分しか血が繋がってなくても なつとは本音で話せるようになりたい

そんな夢物語は叶わずに終わる

なつside

やっぱりだめだ

いるまと目なんて合わせられない

吐き気が止まらない

＜あれ

視界がぐらぐらと揺れる

顔を上げれない

ぎゅっと目を瞑った

そうやって必死に嘘をついても

優しいこいつは振り切れない

なぜだか、無性に 優しさに甘えたくなった

部屋に暖かい笑い声が響いて

少しだけ、心が軽くなる

バタン

ずっと俺の事他人みたいな目で見てさ、

話してもくれなかった

目なんて合わないし

もう、"お兄ちゃん"なんて呼ぶこともない

いるまを否定した俺は、近くに居るべきではないと思っていた

そして、相手もまた、俺のことを好いては無いだろうと

ずっとお前の事見てるよ

呟いたそれは

自分の声とは思わないほど

弱々しくて、ただ少しだけ、安心したような声色が混ざっていた