越後 北条城 北条高広の謀反の件が景虎によって 許され、事は収まった。
北条家は皆、追放を覚悟した、だが
景虎
守りは、北条の家来達に張らせろ!
直江
直江
異様な景虎の判断に一瞬、反覆しようとした直江だが、それこそ事態に相応しくない事は景虎の眼を見てすぐに理解した。
血相を変え、まるで鬼のような空気を出す景虎
景虎
景虎
景虎
景虎
宣戦布告だ!
景虎
こうして甲斐、越後の両者が国境にもなる川中島に出陣し、世に言う、第二次川中島の戦いが始まる。
しばらく時が経ち、長尾軍の準備が整い進軍し出した。 だが景虎には、早々にある凶報が届く。
家臣
恐る恐る言葉を出す家臣
景虎
家臣
善光寺の栗田が寝返りました!!
家臣は頭を深く下げながら声を上げて言った。
景虎
善光寺とは、越後の領土である川中島付近にある寺、現代では国宝とされ(うしにひかれて善光寺参り)と言う伝説で有名である。 栗田はその周一帯を支配し、川中島周辺に絶大な影響力を持った、長尾家の家臣である。
直江
いつもよりまして、鎧をピッカピカに磨き上げ気合いの入った直江だったが、艶が落ちる様だった。
景虎
直江
怒りを抑え少し目を閉じる景虎
「そのまま攻めて来る事は考えにくい.
........
景虎
そこに陣を張りに行くはずだ!
旭山城は、甲斐と越後の国境線の中央に置く、甲斐の最重要拠点である。 城の先には大きな川があり、壁の役目をしている。 つまり、そこに張られてしまうと越後軍は右側からの攻撃が出来ないという事を景虎は想定した。
景虎
直江
景虎
本国までの地形を知る、栗田なら一気に押し掛けて来る。
直江
景虎
善光寺に到着した長尾軍は、凄まじい勢いで制圧した。
しかし、奪還には成功したが景虎の見立て通りの事が起きた。
直江
景虎
・・おかしいぞ....相手の動きが完璧だ ・・・事が周到すぎる・・
景虎は、北条の謀反が起きた時からの記憶を思い返した。
景虎
「くそっ!」と怒りをあらわに吐き出す景虎。
・・・してやられた
大きく先手を打たれた、 このままではまずい.. 他にも仕組まれているかもしれない.....
景虎
景虎
・・いいだろう武田よ。 ここまではよくやった、だがこの景虎の守るべき族を揺さぶり、傷つけ、俺の大切な越後を攻め込んだ事を絶対に許しはしない。
すぐにその首、体から引き裂いてやる