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私立聖マリアンヌ学園の朝は時計の針が午前6時を指すと同時に始まる。
生徒たちは、1秒の狂いもなくベッドから起き上がり、シーツの1つのしわも残さず整えなければならない。
それがこの学校の第1の決まりだ。
中学二年生のカイは鏡の前で自分の姿を厳しくチェックする。
髪の毛は耳にかかっていないか。
爪は短く切りそろえられているか。
制服のボタンは1番上まで留まっているか。
校門の前には、生活指導の教師たちが1列に並び、登校する生徒と一人一人を鋭い目で見つめている。
生活指導教師
カイ
カイは無表情で答え、その場で膝をついた。
この学校では、教師への反論は一切許さない。
授業中は私語厳禁なのはもちろん、背筋を伸ばして座り続けなければならない。
教科書を開ける音さえ、教室には響かないほど静まり返っている。
放課後も自由はない。
決められた時間に自習室へ向かい、夜の点呼までひたすら机に向かう。
窓の外を眺めることさえ「集中力の欠如」として指導対象になる。
カイは時折、窓に映る自分の顔を見る。
そこにあるのは感情を消した「優等生」の顔だ。
消灯のベルが鳴り、寮の部屋が暗闇に包まれる。
カイは布団の中で明日もまた完璧な自分を演じるために、静かに目を閉じた。