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裏切り者と一等星

第7話 - とっておきのサプライズ！

111

2024年06月08日

#sky創作

#sky星を紡ぐ子どもたち

#sky星を紡ぐ子供たち

#Sky

#二次創作

ハザマの管理人

ハザマの管理人・Ｆ

またもやトライシオンに助けられ、彼に弟子入りしたアキ。

ハザマの管理人・Ｆ

捨てられた地を学び、ついに一人で動き回れるようになる。

ハザマの管理人・Ｆ

しかし、そんなアキには心配事があるようだ…

アキ

…私は、師匠の邪魔になっていないでしょうか…？

トライシオン

いきなり何を言い出すんだ

アキ

その、私、迷惑をかけてばかりで…

アキ

もし師匠の邪魔になってたら、どうしようって…

トライシオン

なんだ、それで悩んでたのか。

トライシオン

全然邪魔なんかしてないから、心配する事ないよ

アキ

そうですか…

アキ

…

アキ

その…相談に乗って頂けませんか…？

トライシオン

もちろんだ。

トライシオン

…もしかして、何か言われたのかい？

アキ

いえ…誰かに何か言われたとか、そういうのじゃないんです

トライシオン

…なら、良かった。

アキ

ええと…その…

アキ

先生が私を置いていったのは…私が邪魔だったからじゃないかって思うんです…

トライシオン

…どうして？

アキ

なんとなくですけど…やっぱり私、捨てられたのかなって…思ってしまって

トライシオン

……

アキ

あぁ…師匠に聞いてもわからないですよね…

アキ

いきなりこんな話をしてすみません

トライシオン

いや、いいんだよ

トライシオン

…ずっと辛かったんだろ？
ほら、アキはいつも一人で抱え込んじゃうし。

アキ

………

アキ

…やっぱり、師匠は何でもお見通しなんですね

アキ

……ほんとは、辛いです

アキ

自分のこと、何も思い出せないし…

アキ

先生のことも…大切な人のことも、ほとんど忘れちゃったし…

アキ

……もう私、どうしたらいいか、わからないです…！

アキは泣き出してしまった

トライシオン

……

トライシオン

アキ

はい…？(ｸﾞｽｯ

トライシオン

きっと、先生は君を捨てたんじゃないと思うよ

トライシオン

だって、君に楽譜を譲ってくれたじゃないか。

トライシオン

音楽家や演奏家にとって、楽譜は楽器を繋ぐ大切な物なんだ

トライシオン

そんな大切な物を渡したんだ、きっと君の先生も、君を大切に思っていたはずさ。

アキ

そう、でしょうか…

トライシオン

うん。彼女は人を簡単に捨てるような奴じゃないよ…

アキ

え…？

アキ

私、先生が女性だと言ったことは、まだ一度も無いんですが…

トライシオン

そ、そうだったかい？

トライシオン

あ…あぁ、髪が長いと言っていたものだから、つい女性なのかと…

トライシオン

とんだ偏見だったね…すまない

アキ

いえいえ、間違ってないので大丈夫ですよ

トライシオン

（危なかった…まさか口を滑らせるなんて…）

トライシオン

（あいつのことは二度と口に出さないと決めたはずなのに…）

トライシオン

えっと…どうだい？
少しスッキリした？

アキ

あ…そうですね

アキ

捨てられたわけじゃないかもって思うと、ちょっと安心しました

アキ

相談に乗ってくれて、ありがとうございました

トライシオン

そっか。力になれて良かったよ

トライシオン

（まだ元気無いみたいだ…）

トライシオン

（アキが喜ぶ物…なんだろう…）

数日後

トライシオン

おかえり

アキ

ただいまです…

アキ

花鳥郷でリカバードリンクを2本買ってきました

トライシオン

ん、おつかいご苦労さま。

トライシオン

今日はどうだった？
何かあったかい？

アキ

え？
いえ、特に何も…

トライシオン

ふーん…そっか

トライシオン

まあ、何も無いのが一番だけど

アキ

…そうですね

トライシオン

あ、そうだ…
アキ、今少し良いか？

アキ

はい、なんでしょう？

トライシオン

ここに座って…
俺が『開けて』というまで目を閉じていて

アキ

？わかりました…

トライシオン

…痛くないかい？

アキ

痛くはないですけど…

アキ

師匠、私の髪で何をしてるんですか？

トライシオン

それは完成してからのお楽しみ！

アキ

そんなー！

数分後

トライシオン

よし、目を開けて！

アキ

わあ…！

アキ

三つ編みだ！

アキ

ありがとうございます！

トライシオン

喜んでもらえて何よりだ

アキ

あの、この飾りって…？

トライシオン

あぁ、もちろんそれもあげるよ

トライシオン

実はそれ…俺が作ったんだ。気に入ってくれると良いが。

アキ

え、そうなんですか!?

アキ

そんなもの、私が貰って良いんでしょうか…？

トライシオン

もちろんだ。ずっと君に渡したかったんだけど、機会がなくてね…

アキ

わあ…！
ありがとうございます！

アキ

ずっと大事にしますね！

トライシオン

うん、ありがとう

アキ

えへへ…

アキは嬉しそうに笑うと、「おやすみなさい」と微笑んでパイプの奥へ入っていった。

トライシオン

はー…

トライシオン

（形見…やっと返せたな）

トライシオン

（アキももう一人前になる。これでやり残したことは無いはずだ）

トライシオン

（…"あいつら"が生きていること以外はな）

トライシオンはポケットからぐしゃぐしゃになった集合写真を取り出した

それぞれダイヤの飾りをつけ、お揃いの赤い服を着た七人が笑顔で写っている。

しかし、右端に写る一人を除いて、全員顔にバツ印が書かれていた

トライシオン

（残るは一人…あの厄介な小娘だけだ。）

トライシオン

（ちょこまかと逃げ回っては噂を広めやがって…）

トライシオン

あの忌々しい小娘め…

トライシオン

（今夜こそ、絶対に始末してやる）

トライシオンはパイプを出ていった

アキ

……

アキ

（聞いちゃった…）

裏切り者と一等星

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