僕の花が枯れるまでの話

無駄な時間が過ぎる間にだんだんと少年の表情が強ばっていくのが分かる。

呆れたように少年が聞き返した。

咄嗟に思いついた事を聞く。

少年から漂う威圧感と怒りが目に見える。

相変わらずその少年の雰囲気とは正反対だった。

少年は怒りのあまり質問攻めをしてくる。

何も言葉が出ない。その間に無駄な時間が流れる。

また自分の人生の1部を無駄に過ごしてしまった。

そう思ったら止まらないので何も考えずに口を開いてみた。

この少年の反応が正しいのだろう。

突然知らない人が話しかけて来たと思ったら名前を教えて。なんて普通に考えたら不審者みたいなものだ。

その上逆ギレなんてされたら不審者と同じだろう。

やっぱりこの少年の癖なのかまたボソボソと言っている。相変わらず全て聞こえてる。

駄目元で聞いたその言葉に少年は明らか困惑していた。

懲りずにまた聞いた。

すると、呆れたような。観念したような。諦めのため息が聞こえた。

今度ははっきりと言われてしまった。

名前が知れただけでも嬉しい。

そう思ったら自分の"いつも"が少し狂ったような気がした。

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