文月 音夜
文月 音夜
そんな独り言を言っていた時に 私が"変化”するきっかけとなった人に
すれ違うなど 知る由もなかった ───
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そう僕が拾い上げたのは 横をすれ違った、灰色のパーカーを着た人が落としたであろう 黒色のハンカチ。
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ハンカチには 血のような赤黒い色がついていた。
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まだあの人は 数十メートル離れた所にいる。
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近くを通っていた人達の中で 小さなざわめきが起こる。
すると、灰色のパーカーを着ている人は こちらを振り返った。
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文月 音夜
単純な落し物届けか、というように 周りの人は歩き始める。
文月 音夜
文月 音夜
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僕はそう言って ハンカチを手渡す。
文月 音夜
文月 音夜
彼女はそう言って 僕に背を向ける。
でも、僕はこのままで居られなかった。
何故なら───
彼女の顔は、無理してるのに無理して無いみたいな 作ってるみたいな顔だったからだ。
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文月 音夜
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文月 音夜
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彼女はキョトンとした顔をすると
文月 音夜
文月 音夜
疲れがとれること。 僕は何故か、その事を考えていた。
… そうだ! 彼女の好きな食べ物は何だろう、
ここは食べ物がいっぱいあるし、もしかしたら 彼女の好きな食べ物があるかもしれない…
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文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
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文月 音夜
side 音夜
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びっくりした、 誰か呼んでいるのだろうか…
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灰色のパーカーを着ている人は… 周りを見渡す。 うん、見事に私だけ。
文月 音夜
やばいやばいやばい、めちゃくちゃ周りから 見られてるんだがっ!?
誰だよ…私を呼ぶのは… と思いながら 私は後ろを振り返る。
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そう言うのは 綺麗な茶色の髪をした 「一般人」である青年だった。
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
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そう彼は笑って 私にハンカチを差し出す。
文月 音夜
いい人だ、と思った。 でも、私はこの人とは関われない。だから、 「終わりにしよう」と思った。
文月 音夜
?¿
文月 音夜
彼はものすごく 私の事を心配するように
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文月 音夜
唐突すぎる問いに 私はどう答えたら良いか分からなくなった。
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「無理」してる? 疲れすぎたのかな、美々子達の件もあって
文月 音夜
文月 音夜
そうやって、片付けて 誤魔化そうとした。
一般人に、私の事を 話せないと思った。
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文月 音夜
文月 音夜
炭酸飲料、と言うのは流石にやめよう、
そうだ、お母さんが作るチョコケーキ、 私の好きな食べ物…
文月 音夜
文月 音夜
何でそんなに、私の事を聞くの?
?¿
?¿
?¿
そう、いい意味で「強引」な彼は
何故か、これから楽しいことがあるかもしれないって 思わせてくれるんだ。
文月 音夜
約100タップお疲れ様でした! ?¿くんは次回の最初に紹介します。
第十二話 𝑒𝑛𝑑
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