スバル
俺は爽から降りて歩く事にした
まぁ…凄い目立つし、
何より歩きたかったからと言う理由もある
爽には申し訳ないが
召喚は戻させて貰った
数百年以上生きて(?)きたけど
故郷への道ってのは存外忘れられないらしい、
何処をどう通れば良いのか、
何処が近道になるのか、とか…
スバル
もう少しで みずほの国だ
正直……足取りは、重い
ヤマタノオロチにどうこうという訳では 無い
ただ……
父さんと母さんに………………、
「誰だろう」と他人を見る様な目を向けられるのが、
もう二度と俺の名前を呼ばれない事が、
少し、
ほんの少し…………怖くて、
スバル
スバル
たとえ誰も覚えていなくても
俺が全部覚えてるから、
スバル
スバル
(意外とあっという間だった…)
……にしても
ここは相変わらず綺麗な街並みだな
スバル
スバル
今だから分かる……
おっちゃんが禿げてくのも…、
長老の眉間のシワの堀が深くなってくのも……、
スバル
今度は多分恐らく禿げないと思うぞ おっちゃん
スバル
俺が産まれる少し前、
人伝に聞いた話だが
ヤマタノオロチはまだ全盛期の力は無いものの
もう既に復活はしていたらしい
父さんと母さんは俺を育てながら
人知れずヤマタノオロチと戦っていたんだと思う
スバル
強くて、優しくて、勇敢な…、
自慢の両親
…、
だからこそ失ってはいけない
「前回」は失ってしまったけど、
「今回」は絶対に阻止してみせる
……2人に 生きていて欲しいから…
ヤマタノオロチの居場所は
よく長老の目を盗んでこっそり古文書や過去の資料を読み漁っていたから知ってる
スバル
スバル
スバル
スバル
とにかく 道が悪い
ジジィにはキツイなこの道は…
何とか着いたから良いものの
ず〜っと獣道とエグい斜面しか無かった…
この岩陰からなら向こうが少し見えるな、
スバル
スバル
大丈夫
もう「覚悟」は決めてある
俺は少し乱れていた息を整えて、
隠れていた岩陰から1歩踏み出した
コメント
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………やっば…楽しみすぎる…すまない先生の両親はわかってくれるのかな、