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ニキに抱えられて家に連れていかれる途中

酔いでいい感じにフワフワしていた俺は、これはこれでラッキーなのではとかおかしな考えになっていた

ふと、見上げると男らしく整ったニキの顔が至近距離で見えて、心臓が跳ね上がるように動き出した

ニキ

なんだよww

俺の視線に気づいたらしいニキが、笑いながらこちらを見た

しろせんせー

いや…

しろせんせー

お前かっこいいなぁって

ニキ

はぁ?ww

ニキ

急にどうしたの?ww

しろせんせー

いや、ふとな……思ったんよ

ニキ

そww

ニキ

まぁ、ありがとww

なぜだかご機嫌なニキに、俺も嬉しくなる

しろせんせー

なぁ……ニキ

ニキ

ん?なぁに?

しろせんせー

お前、なんで彼女つくらへんの?

ニキ

んー?ww

ニキ

なんでだろうねww

しろせんせー

なんやその含みのある返事w

ニキ

ふふw

ニキ

ボビーには教えてあげないw

しろせんせー

なんでやねんww

ニキ

ふふw

なんだか楽しそうに笑うニキを見てるのは嬉しかった

だから俺は、酔っていたのもあって思わずニキに甘えるように顔を擦り付けていた

すると、ビックリしたような顔でニキがこちらを見ていた

ニキ

ボビー……?

ニキ

なに……してるの?

いつもとは違う、少しかすれたような声で聞かれビクッと身体を震わせてしまった

しろせんせー

いや…

しろせんせー

なんか、ニキの匂いおちつくんよw

嘘では無いが、それだけでは無い……

ほんとは甘えたくて……

ずっとこうして抱きしめていて欲しくて…

でもこの想いは伝えられないから…

今だけ甘えさせて欲しかった

ニキ

ほんと……

ニキ

ボビー酔いすぎだよ?w

ニキ

僕以外にこんなことしちゃダメだからね?

いつもより優しい声色で話すニキに、俺は小さく頷いた

しろせんせー

(ニキが甘やかしてくれるならそれがいい)

そこからは、ほとんど何も話さず俺はニキの温もりに包まれていた

ガチャつ

ニキ

よいしょっと……

ニキ

寝ちゃったか……w

僕は合鍵を使って中に入り、ボビーをベッドにおろした

いつの間にやら寝てしまっていたらしいボビーは、スヤスヤと可愛い寝息を立てていた

ニキ

ほんと…

ニキ

さっきは可愛すぎてどうにかなりそうだったよ……

可愛くスリスリと甘えてきたボビー

可愛すぎて、僕の中にある理性を総動員しないとそのままホテルにでも連れ込んでしまいそうなほど危うかった

ニキ

僕の理性の強さに感謝してよね

サラッとボビーの前髪をよけながら、顔を見ていると、小さな声を上げてボビーが身じろいだ

しろせんせー

んっ……

しろせんせー

にき……

ニキ

ふふw

ニキ

寝言言ってる

ニキ

可愛い♡

寝ている彼になら、いくらでも甘い言葉をかけられる

しろせんせー

にき……

ニキ

どんな夢見てるのさww

しろせんせー

んーっ……

しろせんせー

いかな……で……

ニキ

ん?

寝言を言いながら、眉をひそめて泣きそうな顔をしているボビー

ほんとにどんな夢を見ているのだろう

何が彼をそんなに悲しませてるのだろう……

ニキ

どこもいかないよ……

ニキ

ずっと一緒にいるよ……

しろせんせー

にき……

ずっと寝言で僕を呼ぶボビーが可愛くて、そっと頭を撫でた

しろせんせー

す……きや……

ニキ

ん?

ニキ

なんていったの?

しろせんせー

にきぃ……

ニキ

(え?)

ニキ

(僕の聞き間違いかな?)

好きすぎて……僕の耳が都合よくそう聞き取っただけかもしれないけど……

そうであったらと願って仕方なかった……

ニキ

ボビー……

ニキ

好きだよ……

ニキ

これからもずっと……

ボビーには聞こえるはずがないこの言葉

ほんのり伝えたいなと思ってしまった

少しでも可能性があるなら……

しろせんせー

いま……

しろせんせー

なんて言った……?

ニキ

え?

寝ていると思っていたボビーが話しかけてきて僕は間抜けな声を出してしまった

ニキ

起きてた……の?

しろせんせー

ほんまについさっきな……

ニキ

そっか……

気まずくて、立ち上がって離れようとすると、ボビーに腕を掴まれた

しろせんせー

まてや……

ニキ

いや……離してよ……

しろせんせー

いやや……

しろせんせー

さっきの言葉

しろせんせー

もう1回言って?

ニキ

ぁ……

もう腹を括るしか無かった……

ニキ

好き……っていったんよ

しろせんせー

それはどういう意味の「好き」なんや?

ニキ

それは……

ニキ

恋愛的な意味での……だよ

消え入りそうな声でしか答えられなかった

僕の返答に一瞬息を飲み込んだボビーの顔を見るのが怖かった

ニキ

も、離してよ

しろせんせー

いやや……

ボビーは掴んでいた僕の腕を引っ張って、自分の方へ引き寄せた

ニキ

うわっ……危なっ!!!

よろけて、ボビーの腕の中に倒れ込んでしまった僕を、ボビーが強く抱きしめてきた

しろせんせー

俺だけやと思ってた……

ニキ

なに……が?

しろせんせー

好きなん俺だけなんかと思ってた……

ニキ

ぇ?

しろせんせー

やから、俺もお前のことが恋愛的にすきなんよ

ニキ

嘘でしょ?

しろせんせー

嘘やないよ……

そう言うと、僕の顎を掴んで自分の方へ向かせた

しろせんせー

ニキ……

しろせんせー

好きやで?

しろせんせー

俺と付き合ってくれん?

ニキ

ほんとにいってる……?

ニキ

嘘……じゃない?

しろせんせー

こんな悪趣味な嘘、つかへんよ

ニキ

あ……

色んな感情がごちゃ混ぜになって、涙があふれてきた

ニキ

好き……大好き……

ニキ

ボビー……

ニキ

僕だけのボビーになってくれる?

しろせんせー

ふふ……あぁ……

しろせんせー

お前だけのボビーになったる……

しろせんせー

やから……泣くな……

低い声でそう言うと、ボビーは僕の唇に唇を重ねてきた

ニキ

んっ……

しろせんせー

ふふ♡

しろせんせー

軽く触れるだけやったのに……

しろせんせー

随分、蕩けた顔するんやな♡

そんなことを言われても、自分がどんな顔をしているのか分からない

ニキ

ボビー……

ニキ

もっと……

ニキ

もっとして……

しろせんせー

ふふ♡

しろせんせー

そんなん言うたら、止められへんくなるで?

スっと目を細めて笑うボビーの顔が、すごく色っぽくてすごく腰に来た

腰の力が抜けて体勢を崩した僕を、ボビーはそっとベッドに寝かせた

ニキ

ねぇ……

ニキ

もしかして僕が抱かれる側?

しろせんせー

んー?w

しろせんせー

どうやろ?ww

しろせんせー

今、俺的にはめっちゃ抱きたい気分なんやけど……

ニキ

僕もボビー抱きたいなって思ってるとこなんだよね……w

しろせんせー

これは……試してみんとやなw

そうやって笑うボビーは、とても可愛いのにオス味が強かった

ニキ

お手柔らかに……w

N極とN極で一生引き合わないと思っていた僕らは、蓋を開けてみたらピッタリと引き寄せ合っていた

僕はこの幸せを、大事に育んでいこうと思う

この作品はいかがでしたか?

510

コメント

7

ユーザー

にきしろ最高続きが楽しみです

ユーザー

最高です!!😭😭

ユーザー

最高すぎた…やっぱりニキしろ神ですわぁ

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