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俺
夏の夜は暑い。 額から流れてくる汗を拭いながら、片手で扇風機を持つ俺は校門の前で人を待っていた。
俺
俺
俺
俺の所属する軽音部が終わったのは6時。 気がついていなかっただけで、なんだかんだもう1時間近く待っていたようだった。
俺
俺
タオルを首に掛け、扇風機を左に持ち替えて、右手でスマホを弄る。 インスタを開くと予想通り、友人のストーリーが沢山投稿されていた。
俺
苦笑いしながらストーリーを見ていく。 仲のいい友人にはいいねや返信をするが、それ以外は基本スルーだ。 DMで話す程度の人はいるが、同じ学校でも顔は知らない人の方が多い気がする。
俺
俺
俺
その後もいいねと返信を適当にしていって、DMも返す。 正直DMとかは途中から面倒になって溜めがちだ。こういう時間がある時じゃないとなかなか返せない。
潔
校舎の方から走ってくる幼馴染に気づき、すぐさま弄っていたスマホをポケットにしまう。 まさか俺がまだ待っているとは思わなかったのだろう。 随分と急いで校門まで走ってきたようで、世一は息を切らしていた。
潔
潔
俺
俺
少し背の低い低い世一の頭を撫でる。 昔からやっているせいか、世一も何も気にすることなく素直に撫でられていた。
潔
俺
俺
世一の自転車が置いてある駐輪所へ歩きながら、どうでもいい会話をする。 もうすぐサッカー部は試合があった事を思い出して、その話題を口に出してみた。
俺
俺
潔
俺
潔
俺
世一の嬉しい知らせに興奮して、わしゃわしゃと世一の頭を撫でる。 少し照れながらも、世一は「ありがとう」と言って笑った。