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テラちゃん
31
すず
自室のベットで目を覚ました私は、自分の手を見て絶句した
小さく、少し肉付きのいい、見覚えのある14歳のときの私の手
枕元にあるガラケーを開くと画面には
すず
すず
すずは現代で暴走したトラックに撥ねられて
なのに目が覚めたら、12年前の過去に逆戻りしている
それだけならただのタイムリープだ
問題はここが私の知っている現実の2005年ではないということ
すず
頭の中に濁流のように流れ込んでくる記憶
それは、前世で私が狂う程読み込んだ大人気不良漫画
東京リベンジャーズのストーリーだった
なぜか私は、その世界に一般人として転生してしまったらしい
ガタガタと身体が震えた
この世界はあまりにも残酷だ
これから先、たくさんの魅力的な人たちが
1人の男の執念によって命を落としていく
すず
すず
脳裏に浮かぶのは漫画のページの中で血を流して倒れる彼らの姿
涙がボロボロと溢れて止まらなかった
彼らが命を懸けて繋いだ未来が、どれほどボロボロだったかも知っている
すず
涙を拳で強く拭った
神様が私をこの世界に落とした理由は知らない
喧嘩の才能なんてない
ただの一般人の女子中学生だ
マイキーみたいな怪物の足元にも及ばない
でも私には「これから起こる全ての悲劇」を知っているという
最強の武器がある
すず
まずは最初のそして最大の分岐点
10月31日
廃車場で行われる「血のハロウィン」
場地圭介が一虎の刃に倒れ
マイキーが闇に堕ちる日
現在の正確な日付は10月15日
決戦まであと2週間しかない、
私は家を飛び出した
一般人の私が東卍の幹部に接触する方法なんて1つしかない
原作の主人公ーー花垣武道を見つけることだ
夕方の渋谷
記憶の糸を頼りに武道たちがいつも屯している河川敷へと走る
息を切らせて堤防を駆け上がると、そこにいた
髪を不格好なリーゼントに固めた、お馴染みの特攻服姿の少年
すず
タケミチ
突然名前を呼ばれ、マヌケな顔で振り返る武道
その隣には、怪訝そうな顔でこちらを見る松野千冬の姿もあった
原作でしか見たことのなかった、本物の彼らがそこにいる
すず
すず
私は武道の胸ぐらを掴み、限界まで顔を近づけた
千冬が
千冬
と止めに入ろうとするのを手で制し、私は武道の目だけを真っ直ぐに見つめる
すず
タケミチ
武道の目が、これ以上ないほど大きく見開かれた
驚愕のあまり、言葉を失って固まっている
すず
すず
すず
タケミチ
すず
私の必死の訴えに、武道の瞳に強い光が灯る
そして、その様子を後ろで見ていた千冬が、信じられないものを見る目で私を凝視していた
千冬
東リべの世界の運命を狂わせる、私の戦いがここから始まる
コメント
1件
ああもう…やばい…転生モノでここまで熱いの、久しぶりだよ…っ 最初の自分の手を見て絶句するシーン、すごくリアルで震えた。それでいて「全員助ける」って決意する瞬間の強さ、好きすぎる。武道の胸ぐら掴んで「未来から来たんでしょう」って言い放つの、最高にカッコよかった…。 場地くんを絶対に死なせないって決めたその目、私も信じるよ。続き、絶対読みます…!