TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

盧笙

…で、梓穩

盧笙

なんでこうなっとるかはわかるな?

梓穩

いや〜ちょっと身に覚えがないかも…

盧笙

どう考えてもあの薬やろ!!

盧笙

なんやあの怪しさ満載の薬!?

梓穩

いや、それはなんと言いますか…ね?

一郎

流石に説明してもらわねぇとな

左馬刻

場合によっては無理やり吐かせる

梓穩

ごめんなさいそれだけは無理です

左馬刻

なら言え

梓穩

…え〜…

梓穩

…半分零のせいだからね

知らねぇな

梓穩

梓穩

まぁ、簡単に言えば頭痛薬ですよ

三郎

頭痛薬?

梓穩

市販されてる頭痛薬

梓穩

例えなんだけどね

梓穩

頭痛薬って、頭痛の少し前に飲めば頭痛が来るジャストで効くでしょう?

梓穩

それと同じ

梓穩

あの薬も少し前に飲まなければいけない…

梓穩

じゃないと思い出したい時に思い出せないからね

梓穩

だけど今回は私のミスです

梓穩

いつもなら夕方ごろには飲んでる薬を

梓穩

運悪く飲めなかった

二郎

あいつに誘拐されたからか

梓穩

そう

梓穩

だからこうして皆さんが揃った時に記憶を取り戻したってわけです

梓穩

そして、これも私のミスですが

梓穩

ちょっとした暴走がありまして

梓穩

皆さんやあの人を攻撃しました

梓穩

すみませんでした

違うだろ

梓穩

?何が?

こいつらが聞きたいのはそういうことじゃねぇ

どうしてお前があれを持っていたかってことだ

梓穩

えぇ…だってそれは貰ったとしか言いようがないよ

寂雷

もらった、というと?

梓穩

お医者さんからです

梓穩

私が完全に記憶を取り戻せるまで

梓穩

あの薬を使いなさい、と

一郎

で、記憶は今はどうなんだ?

梓穩

特に変わりはないです

梓穩

と言うわけでお帰りください

ちょ、梓穩!?

盧笙

押すな!

梓穩

はい、さようなら

ガタンッ

梓穩

…ふぅ

梓穩

やっと2人ですね

梓穩

乱数さん

乱数

だね

梓穩

あの人たち元気ですね

乱数

君も元気だね

梓穩

…そういう乱数さんはあまり明るくないですね?

乱数

そんなことないよ

梓穩

まぁ、乱数さんのことですしいつも通りですね!

乱数

失礼だよ?

乱数

…ね、

乱数

"完全に記憶を取り戻せるまで"って言ったよね?

梓穩

はい、言いましたよ

乱数

あれ、嘘だよね?

梓穩

乱数

ねぇ答えてよ〜!

そう言い乱数さんは私の顔を覗き込んだ

乱数

…お前、あれ本当は誰に貰ったんだよ

梓穩

…やだなぁ

梓穩

言ったじゃないですか

梓穩

お医者さんからって

梓穩

貴方が私を疑うのはわかりますよ

梓穩

でも着眼点が違う

乱数

は?

梓穩

貴方にはわかりますか?

梓穩

私の本名

梓穩

地元

梓穩

性格

梓穩

家族構成

梓穩

性格、得意不得意…

梓穩

これのどれが、貴方にわかりますか?

乱数

梓穩

…そんなんじゃ探偵ごっこにもなりませんよ

梓穩

まぁ、もうこんな時間ですし

梓穩

今日は帰ってください

梓穩

ね?

乱数

乱数

そうだね

乱数

…けど僕は

鋭い刃物が首に当てられる

乱数

僕は、真実を知るまで引かないよ

乱数

本当はほぼ記憶を取り戻してる

乱数

だけどそれを隠し通そうとするのは

乱数

君が"躑躅森梓穩であること"を気に入ったからでしょ?

乱数

そして薬を飲んでるのは

乱数

"記憶を取り戻すため"じゃなくて

乱数

"記憶を失わないため"

乱数

どう?僕はここまで調べた

乱数

あとは君の口から真実を聞くだけだよ

梓穩

…な〜んだ、わかってたんだ

梓穩

花丸です

乱数

そりゃどうも

梓穩

で、そこまで知っていて何が知りたいんですか?

梓穩

私が知っていて乱数さんが知らないことなんて多くないですよ

乱数

僕が知りたいのは君の家族構成

乱数

どれだけ調べても君の家族のことだけは全く情報が出てこなかった

乱数

これだけは君に聞かないとわからない

梓穩

…すみません

梓穩

私もそれだけは分からないんです

乱数

え、なんで

梓穩

私は全ては思い出してないんですよ

梓穩

私の正体…というか、ここに辿り着いた経緯についての記憶はすっぽりと抜けていて

梓穩

私も思い出そうとしても全くなんです

乱数

思い出せないのはその部分だけ?

梓穩

生まれた頃から3歳ほどまでの記憶はほぼないです

梓穩

思い出せる記憶の中で1番古いものは

梓穩

簓に拾われた時なので

乱数

乱数

それを思い出して、辛くないの?

梓穩

何がですか?

乱数

親、君を捨てたんでしょ

梓穩

確証はないですけど…そうなりますね

梓穩

辛くはないですよ

梓穩

私の記憶の中でも、別に私は泣いてなかったですし

梓穩

記憶にないものを悲しむなんて

梓穩

そんな器用なこと私には出来ませんから

乱数

ふぅん…

乱数

ま、いいや

乱数

明日には退院できるんでしょ?

梓穩

え?まぁ…

乱数

じゃあシブヤにおいでよ

乱数

僕の友達、紹介するよ

乱数

あと色々巡ろう?

梓穩

楽しそう…

乱数

よし、じゃあまた明日ね

梓穩

はい、また

この作品はいかがでしたか?

41

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚