匿名希望のラブレター

放課後

｢あっきぃ先輩へ！ 最近暑いですね！熱中症に気をつけてください！ 熱中症で倒れた先輩も魅力的なんでしょうけど… でも元気な先輩が1番なので元気でいてください！！ どんな先輩も好きですけどね！！ 匿名希望より｣

…あれ？

2通目、3通目

読んでる間、思ったことがある

でも、まだ確信は持てなくて

言うにはちょっと不安だった

4通目、5通目

読み終わった後、毎回感想を言うことにした 失礼だけど、こうでもしないと確信が持てないから なるべく、酷いことを言った

それにぷりちゃんは少しダメージを受けてるようにみえた

6通目、7通目

あとちょっとで確信が持てそうだ

8通目、9通目

9通目の終わり、ぷりちゃんがとあることを言った

少しの間、思考が止まった

ちょっと考えた

答えを言おうとした

その時…

10通目

さっきのもしもの話で頭がいっぱいだった

…だって、もしかしたら本当に……

なんて考えてたことがどこかに飛んでいった

この｢最後の手紙｣は

まるで…

｢あっきぃ先輩へ そろそろ俺の正体が気になる頃だと思います ですがそれは言えません。言いたい気持ちは山々ですけどね！！でも、今の関係が壊れたら嫌なんです。 でもでも！先輩なら必ず、僕の正体がわかると思います 分かった時は、辛くても、幸せでも どっちの回答でもいいのでいままで送ってきたラブレターを倍返ししてください！ ラブレター書いて！って意味ではなないですからね！？w それでは、先輩が俺の正体が分かる日を楽しみにしてます。 匿名希望より｣

最後に読まれる事を想定した手紙

───

そうやって、他愛もない話をして帰った

次の日、下駄箱にラブレターは入ってなかった