この世界は吸血鬼しか いない。 つまり、人間であるのは 俺だけだ。 この世界の吸血鬼たちは 自分たちの家族や友人の 血を飲んで過ごしているらしい。 この世界には昔から 人間の血は吸血鬼に比べて 栄養があり、更に、味も 美味いと伝えられているらしい。 これは、俺がそんな世界に 紛れ込んだ俺が 吸血鬼だけのこの世界で 過ごしていく話。
玲王
っ、はぁ、くそっ
街には出れねぇし…
街には出れねぇし…
玲王
そろそろ体力的にも
限界だ…
限界だ…
玲王
だか、この本によると、
人間の匂いを消す植物が
あるらしいんだが…
人間の匂いを消す植物が
あるらしいんだが…
玲王
こんなに植物が
生えてるのに
見つかるかよーっ!
生えてるのに
見つかるかよーっ!
玲王
ああ!もう!
疲れたぁ…
疲れたぁ…
玲王
お、あんなところに
小屋がある!
小屋がある!
玲王
行ってみっか!
玲王
はぁ…、すげぇ
水も食料もある…
誰か住んでんのか?
水も食料もある…
誰か住んでんのか?
玲王
出かけてるっぽいな
玲王
うーん、水はあるから
いいけど、食料は少し
貰おうかな…
いいけど、食料は少し
貰おうかな…
ガチャ
玲王
やべ、帰ってきちまった
ど、どうしよ…
隠れるとこなんか…
ど、どうしよ…
隠れるとこなんか…
玲王
!ベットの下…
凪
んえ?なんだろ…
誰かいたような…
誰かいたような…
玲王
(頼む…!
見つからないでくれ)
見つからないでくれ)
凪
スンスン…
いい匂い…、食べ物じゃ
ないな…けど、甘い匂い
いい匂い…、食べ物じゃ
ないな…けど、甘い匂い
凪
スンスン…
玲王
(うぅ…ヤバいっ)
凪
ベットの下?
玲王
うわぁっ!
凪
わ、びっくりしたぁ
玲王
うう…
ご、ごめんなさい
ご、ごめんなさい
凪
あんた、
すごいいい匂いする
少しクラクラする
すごいいい匂いする
少しクラクラする
玲王
え?なんか匂いなんて
するか?
するか?
凪
スンスン…
首筋…
首筋…
玲王
?なんだ?
凪
美味そう…
玲王
え、ちょ、ま
ブチッ
玲王
いっ…あ、あ、…
凪
ん…、
ゴクッゴクッ
玲王
う、ぁあ、いっ、たぁ
凪
美味い…
こんな美味いの飲んだこと
ない…もしかしてあんた…
こんな美味いの飲んだこと
ない…もしかしてあんた…
凪
人間?