テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
いいですね
物心がつく頃から
僕は命を大切にしなきゃって
誰よりもわかっていたはずだった。
それなのに、
生まれた時から
触れた物の命を奪ってしまう呪いがかけられていたなんて
この時の僕はまだあまりわかっていなかったんだ。
律(りつ)
雪(ゆき)
律(りつ)
陽気に話しかける僕はこの時まだ7歳だった
貴族生まれの僕は、幼なじみのゆきちゃんと昔からとても仲が良くいつも一緒に遊んでいた
そして今日もいつものようにゆきちゃんを誘う
律(りつ)
雪(ゆき)
雪(ゆき)
雪(ゆき)
彼女は目を輝かせて喜んでいた
律(りつ)
律(りつ)
雪(ゆき)
僕達はウキウキして部屋を飛び出した
この後
僕達に悲劇が訪れるとも知らずに────
外に出るととてもよく晴れていて
空気がすごく綺麗に澄んでいた
雪(ゆき)
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
律(りつ)
雪(ゆき)
そういうと僕はシロツメクサで作った指輪をゆきちゃんの薬指にはめた
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
僕はゆきちゃんの耳元に口を近づけて小さな声で言った
律(りつ)
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
律(りつ)
律(りつ)
ゆきちゃんの目を真剣に見つめながら 僕は思い切って告白した
雪(ゆき)
雪(ゆき)
雪(ゆき)
ゆきちゃんは少し照れた様子で
嬉しそうに返事をしてくれた
そんな時
ゆきちゃんの薬指にはめたシロツメクサの指輪が
みるみると茶色く枯れていくことに気づいた
雪(ゆき)
律(りつ)
律(りつ)
律(りつ)
一体何が起こったのか訳が分からなくなっていた時
近くで花に水をやっていたメイドさんが僕達の様子に気づいたのか
慌ててこちらに駆け寄り
ゆきちゃんを僕の傍から急いで引き離した
雪(ゆき)
メイド
メイド
メイド
雪(ゆき)
その返事を聞いたメイドさんは少しため息をついてからすぐに落ち着いた様子に戻った
律(りつ)
メイド
律(りつ)
メイド
メイド
メイド
律(りつ)
そう言ってこのメイドさんはゆきちゃんを連れて城へと戻っていった
その後、別のメイドさんが僕の元へ来たが
私に着いてくるように、と誘導するだけで
何故かあまり僕に近寄ろうとしない
不思議に思ったが、僕は今さっき何が起きたのかまだ理解できていなかった
そうして僕は城の中のあまり人がいない部屋に連れていかれ
理由を聞かされることも無く1人ここに置いていかれてしまった
それから何もなかったのかのように今までと同じ生活が繰り返された
朝食や夕食を食べる時は両親と一緒に食事をするため、それは何も変わらなかったが
唯一変わったことがあり、それは
生活する部屋が今までとは違う部屋になったこと
ゆきちゃんともう遊べなくなってしまったこと、だ
相変わらず何が起こったのかは聞いても両親は教えてくれず
毎日暗い部屋で1人きりにさせられてしまう
明らかにこれは、僕を他の人と近づけないようにするためだとわかった
もちろんゆきちゃんとも。
そして訳もわからないままゆきちゃんと引き離されて約10年が経つ
幼い時に結婚の約束をしたまま
ゆきちゃんと一度も会うことはできなかった
あの日までは─────────