??
寧々〜!!
寧々
う、うるさっ!?
スーツケースをひきながら猛スピードで走ってくるのはもちろん…
司
抱きしめていいか!!
わたしの前で急ブレーキをかけるなりそう叫んだ
寧々
っは!?
寧々
こんなところで、ダメに決まってるでしょ!
わたしはぜえぜえ息を荒ぶらせている司に叫ぶ
司
えむは良いのにか?
寧々
うっ、こ、これは、
司の拗ねたような顔にわたしは何も言えなくなってしまう
実際、えむにもまだ抱きつかれたままなのだ
寧々
と、とにかく!
寧々
時間ないしもう行こう!
寧々
えむんちに行くんでしょ?
わたしがそう言うと、えむがガバッとわたしから離れた
えむ
そうだった!
えむ
類くんが車で待ってるから早く行かなくちゃ!
類、という名前に司の目が輝く
司
おぉ!それは助かるな!
司
早く行くぞ、寧々!
寧々
はいはい…
寧々
って、はや!
わたしは一気に走り出す2人に続いて走り出した
類
おや
類
ずいぶんとはやかったね
運転席でほほえんでいるのは紛れもない幼なじみ
司
走ったからな!
司
それよりも、久しぶりだな!類!
寧々
うん。久しぶり、類
類
確かに久しぶりだね
類
おかえり
えむ
うんっ
えむ
2人ともおかえりっ!
類とえむが笑ってわたしと司も笑う
寧々
(なつかしいな、この感じ)
類
それじゃあ、2人は後部座席でいいかな?
類
キャリーケースはトランクに入れよう
寧々
うん
寧々
ありがと
わたしと司はそれぞれのキャリーケースを類に預ける
類
それじゃあ
類
えむの家に向うとしようか
司
む?
司
類はえむのことを名前で呼んでいたか?
寧々
確かに
寧々
くん付けだったよね
首をかしげるわたしたちにえむは得意気に笑う
えむ
ふっふっふ〜!
えむ
実は実は!
えむ
あたしたち、お付き合いしてるんです!