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あの夏が飽和する

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あの夏が飽和する

1 - あの夏が飽和する

♥

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2019年10月02日

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『昨日、人を殺したんだ』

君はそう言っていた・・・

梅雨時にずぶ濡れのまんま、部屋の前で1人泣いていた・・・

夏はまだ始まったばかりと言うのに、

君は酷く震えていた・・・

そんな話で始まったあの夏の日の記憶・・・

矢野亜香里

急にごめんね、こんな時間に・・・

矢野亜香里

私、昨日人を殺しちゃったの・・・

矢野亜香里

殺しちゃったのは、隣の席のいつも虐めてきてたあの子・・・

矢野亜香里

もう嫌になって、

矢野亜香里

耐えられなくて、

矢野亜香里

我慢できなくて・・・

矢野亜香里

肩を突き飛ばしてしまったの・・・

矢野亜香里

でも・・・

矢野亜香里

打ち所が悪かったみたいで、死んじゃったんだ・・・

矢野亜香里

理由があっても、私は殺人を犯した・・・

矢野亜香里

そんな奴が、ここには居られないと思う・・・

矢野亜香里

だからこそ、どこか遠い場所で死のうと思って

矢野亜香里

それを翔太に伝えに来たんだ・・・

矢野亜香里

『さようなら』の別れの言葉を・・・

霜月翔太

何言ってんだよ・・・

霜月翔太

何1人で勝手に死のうとしてんだよ!!

矢野亜香里

ごめん・・・もう決めた事だから

霜月翔太

・・・・・

霜月翔太

そうか・・・もう覚悟はあるんだな?

矢野亜香里

うん・・・

霜月翔太

よし・・・それなら、

霜月翔太

「俺も連れて行け」

矢野亜香里

え??

矢野亜香里

何で、翔太まで?

霜月翔太

そんなの、親友として見過ごせる訳ないだろ・・・

矢野亜香里

で・・・でも翔太には関係ない事じゃ・・・

霜月翔太

いや、関係はある・・・

霜月翔太

俺自身、亜香里のいない世界なんて

霜月翔太

価値がないと思っているからな・・・

霜月翔太

だから、亜香里が死ぬんなら俺も死ぬ・・・

霜月翔太

そう言う事だ・・・

プフッ……

矢野亜香里

アハハハハ!!

霜月翔太

な・・・何がおかしいんだよ・・・!

矢野亜香里

いや、だって・・・あまりに馬鹿げた答えだったからさ😄

矢野亜香里

でも、よく考えたらそうだね・・・

矢野亜香里

私も翔太がいない世界なんて嫌だ・・・

矢野亜香里

そんな世界なんて絶対に嫌だ・・・

霜月翔太

・・・・・

霜月翔太

っで、どうなんだ?

霜月翔太

一緒に行っていいのか?

そう言うと亜香里は、小さく頷いた

霜月翔太

じゃあちょっと待ってろ・・・

霜月翔太

準備してくる・・・

矢野亜香里

え!?今から行くの?

霜月翔太

そりゃそうだろ・・・一応お前は犯罪者なんだ

霜月翔太

さっさと行った方がいいだろう・・・

矢野亜香里

・・・・・

矢野亜香里

それも、そうだね・・・

霜月翔太

じゃあ、今度こそ準備してくる・・・

そうして翔太は部屋に戻って行った・・・

霜月翔太

えっと、まずは・・・

霜月翔太

財布とスマホに・・・

霜月翔太

あとはナイフも持っとくか・・・

霜月翔太

・・・・・

霜月翔太

もうこれは要らないよな・・・

霜月翔太

この写真も、あの日記も・・・

霜月翔太

どうせなら要らないものは、壊していくか・・・

グシャッ……

バキッ……

ビリビリ……

霜月翔太

よし!これでもう心残りはないな・・・

霜月翔太

さて、行くとするか・・・

霜月翔太

おまたせ〜

矢野亜香里

あっ・・・用意できた?

霜月翔太

おう、出来たぞ!

矢野亜香里

じゃあ早速・・・

霜月翔太

行くか・・・

『人殺しとダメ人間の君と俺の旅』へ・・・

そして俺達は逃げ出した・・・

この狭い世界から・・・

家族もクラスの奴らも 何もかも全部捨てて、

君と2人で・・・

遠くにある誰も居ない場所で、2人で死のう・・・

もうこの世界に価値など無いのだから・・・・

「君は何も悪くない」

なのにどうして、世界はこうも理不尽なのだろうか・・・

あれから時は経ち、2人は朝を迎えていた・・・

霜月翔太

それにしてもさぁ・・・

矢野亜香里

何?

霜月翔太

俺らって、人に愛された事ってあったっけ?

矢野亜香里

なんで今その質問?

霜月翔太

まぁ良いだろ、なんとなく思いついただけだ・・・

霜月翔太

っで、結局どうなんだ?

矢野亜香里

多分・・・愛された事は無いんじゃないかな?

霜月翔太

やっぱりそうだよな・・・

矢野亜香里

でもそこが、私達の共通点じゃない?

霜月翔太

それは、確かに共通点だな・・・

霜月翔太

でも、それがなかったら今俺達は、繋がってなかったかもな・・・

矢野亜香里

・・・そうだよね、そう考えたら良かったのかもね・・・

霜月翔太

だな・・・

霜月翔太

それにしても、お前変わったよな・・・

矢野亜香里

え?そんなに変わったかな?

霜月翔太

だってお前、最初の頃は手が震えっぱなしで

霜月翔太

生きるので精一杯って感じだったし・・・

矢野亜香里

そ・・・そんなに?

霜月翔太

でも今は、生き生きしている・・・

霜月翔太

そりゃ、こんだけ変わればそう言いたくもなるよ・・・

矢野亜香里

・・・・・

矢野亜香里

でも、それは多分翔太のおかげだと思う・・・

矢野亜香里

翔太がいるからこそ頑張れるし、

矢野亜香里

生きていけるんだよ・・・

矢野亜香里

だから・・・あの・・・ありがとうね///

霜月翔太

ハハッ、そう言われると照れるなぁ・・・

こんな日々がずっと続けばいいと思っていた。

だが、現実はそう甘くはなかった・・・

今までは楽だった生活が苦しくなっていき、

だんだんと金を盗んだりする事が多くなっていった。

そして、いろいろな事がどうでもよくなっていった・・・

矢野亜香里

ちょっと聞きたいんだけどさ・・・

霜月翔太

ん?

矢野亜香里

優しくて、誰にでも好かれてる主人公なら、

矢野亜香里

今の私達でも救ってくれるのかな?

霜月翔太

・・・・・

霜月翔太

それは、どうだろうな・・・

霜月翔太

俺にも分からない・・・

矢野亜香里

そっか、そうだよね・・・

霜月翔太

でも、現実はこんなだ・・・

霜月翔太

『しあわせ』の4文字さえも見つからない・・・

霜月翔太

そんな世界なんだ・・・

霜月翔太

きっと、助けてはくれないさ・・・

矢野亜香里

・・・・・

それからしばらくして、2人は森に来ていた・・・

だが、2人の体はもう動かない程クタクタになっている

近くには警察も近づいていた・・・

霜月翔太

流石にもうここまでか・・・

矢野亜香里

そうだね・・・もうここで終わり・・・

矢野亜香里

私はね・・・

霜月翔太

・・・・・

霜月翔太

え!?

霜月翔太

それってどういう・・・

矢野亜香里

そのまんまの意味だよ

そう言うと、亜香里はバッグにしまってあった

ナイフを取り出して、自分の首筋に当てた・・・

霜月翔太

お前・・・何のつもりで・・・

霜月翔太

死ぬんなら、一緒に死のうって言っただろ!!

霜月翔太

なのに、なのになんで・・・

矢野亜香里

いいんだよ・・・翔太はもう・・・

矢野亜香里

死ぬのは私1人でいい・・・

矢野亜香里

だから・・・翔太は私の分まで幸せになってね・・・

矢野亜香里

約束だよ・・・?

そう言うと亜香里は、ぎこちない笑みを浮かべながら

こう告げるのだった・・・

矢野亜香里

さようなら、私の大好きだった人・・・

そこで、俺の意識は途切れた・・・

気づけば俺は捕まっていて、

君がどこにも見つからなくって、君だけがどこにもいなかった・・・

そして時は過ぎていった、ただ暑い日が過ぎていった・・・

霜月翔太

家族もクラスの奴らもみんないる・・・

霜月翔太

なのに・・・何でお前が居ないんだよ!亜香里!!

霜月翔太

俺はまだ、お前に言いたい事があるのに・・・

霜月翔太

それも聞かずに逝っちまうのかよ・・・

霜月翔太

そんなのあんまりだろ・・・

そんな事を思う度に、君の笑顔が、君の無邪気さが、

頭の中を飽和していく・・・

霜月翔太

でも、こんな事をしていたら、お前に悪いよな・・・

霜月翔太

もうこの事は考えないようにする、

霜月翔太

でも、絶対に忘れないようにする

霜月翔太

だから、せめて言わせてくれ、

霜月翔太

この一言を・・・

霜月翔太

さようなら、俺の最愛の人・・・

はるぽん

どうだったでしょうか?

はるぽん

僕が書いてきた中での初めての短編小説は・・・

はるぽん

異様に長ったらしかったりして、読みにくかったと思うのですが、

はるぽん

そこは大目に見て下さい(◞‸◟)

はるぽん

それとぜひ、「あの夏が飽和する」を聴いてみてください!!

はるぽん

それでは、また会える日まで・・・

この作品はいかがでしたか?

500

コメント

4

ユーザー

こちらこそよろしくお願いします☺️

ユーザー

これからも仲良くして頂けると幸いです✨

ユーザー

フォローありがとうございます😊

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