『仮面』

注意 ご本人様との関係は一切ありません 青組 地雷さんは他の神のお方のところをおすすめします

俺はいつも、『仮面』を被っている。

いくつもの仮面を使い分けている。

学校(表)で、家(裏)で、

どんな時でも仮面を外さず生きている。

仮面といってもあの、顔を覆う仮面ではない。

心の仮面だ。

本心を出さず、本当の俺を知られないようにして。

生まれてから、外さなかったことはあっただろうか、、

....無いだろうな、、いつも、なにかに怯えながら生きていたから、、

学校では、暗すぎず明るすぎずで、

優しく紳士のように振る舞う。

家では、優等生らしく、常に勉強を頑張っているかのように見せる。

自分のしたいと思ったことは言わず、指示に従う。

いままで、そう生きてきた。

ゲームとか、買い食いとか、友達と遊ぶとか、、

普通の高校生がしているようなことをしたことがない。

｢やってみたい｣と思ったこともある。

親に言ったことだってある。

言ってみたとき親はこう言った。

｢そんなものがしたいならこの家が出ていけ。｣

｢勉学に励み、俺の跡取りになる。｣

｢それが俺の息子だ。｣

｢そうじゃない奴は俺の息子じゃない。｣

ムカついたよ。

でもさ、

それを言う前から仮面を被ってんだ俺は。

親の指示通りに勉強し続ければ、俺のことをきっと見てくれる。

そう信じて、頑張ってきて、

やっと、褒めてくれるようになったんや。

その努力を無駄にはしたくない。

....愛されたいんだよ。

生まれた時から跡取り候補で、

勉強でいつも１番を取らなければ、怒られる。

....愛されたことがないんや、、

だから、仮面を被ってひとりでもいいから、俺を愛して貰えるよう頑張ってきたんや。

苦しいよ。

皆が知ってるいるのは、愛しているのは、本当の俺じゃない。

苦しくて、辛くて、悲しくて、、

でも、抗えなくて。

仮面が取れる日が来るといいなぁ、、

いつものように、仮面を被り、

いつか、仮面を取れる日が来るといいな、、と考えていたある日。

仮面が取れた。

その日からほとけと話すと勝手に仮面が外れるようになってしまった。

くそっ、、調子狂う。

いつもの仮面を勝手に外される....

なんでや？

こいつ、他の奴らとは違うなとは思ったけど、

なんで、、なんでこいつと居ると仮面が外れるんや？

そういうもんなのか？やっぱ変わった奴やなぁ、、

仮面生活は今日でおしまい。

次は、本当の自分で愛されるよう、頑張ろう。

『仮面』を捨てて。

─ END ─