密かに歪んだ感情を＿

ああ、元相棒にも捨てられるのか

本当に惨めで

悲しくて仕方がない

この光景は何度か見た事がある

私はyan君に数え切れないほど、助けてもらったから

すごく昔の話

私が5歳の頃

優しいお母さんとお父さん

幸せな家庭を築けると思っていた

ずっとこのままだと思っていた

でも、地獄はすぐそこまで来ていた

気がつけば、目の前には

血を流しながら倒れている両親

何が起こったのはさっぱり分からない

覚えてすらいない

この頃の私は、何が起こったのか理解が出来ず

2人を置いて走って行った

全力で走っていた

そこでやっと思い出せた

夜ご飯を食べている時に

窓が割れた

そこから入ってきたのは2人

1人は…ピンク色の髪で私より少し上の子供

2人目は黄色い髪をしていて、私より少し年上の人

目の前には見覚えのある姿があった

睡眠スプレーのようなものをかけられた途端

私は眠りについた

私の記憶はそこまでだった

気がつけば殺し屋になっていて

気がつけば裏切られて

私の幼少期の記憶はここで終わっている

peachにいた頃もあまりいい思い出はない

私がトラウマを植え付けられたのは

ほんと少しの出来事だった

peachにいた頃、naさんとの任務だった

私のターゲットは

ものすごくお母さんに似ていた

お母さんに似たい人を殺した時

あの日の記憶が蘇った

そこから女の人を殺すことは出来なくなった

colorfulに入っても、克服することは出来なくなった

colorfulに入り、yan君との任務中

yan君の走っていく姿に手を伸ばしても

届くことはなく

私はまた、ターゲットである女性を

私が殺さないといけない

『怖いよ…yanくんｯ…』