テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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幸せな未来を＿＿＿。

第4話 - 学校

2023年08月26日

#呪術廻戦

#二次創作

#男主

#創作

#シリアス

#ドラマ

零猫 / な桜　🐰‪💧‬🌸

傑

久しぶり、奏璢

奏璢

……傑君…。

久しぶりに見る白髪の少年は、変わりなくそこに咲いていた。

奏璢

元気だった？

傑

ああ、元気だとも。少なくとも、前よりかはね

奏璢

……ねえ傑君。

傑

なんだい？

奏璢

…少しだけ、話し相手になってくれない？

傑

…嗚呼、勿論良いとも。

奏璢

傑君は、兄さんの事は嫌いになっちゃった？

傑

嫌いじゃないさ、今も昔も。

奏璢

…そっか、なら良かった。

傑

悟の様子はどうだい？

奏璢

……一人称が“僕”になったよ。

傑

！

奏璢

それに、口調も柔らかくなった。

奏璢

何でかはわからないけど、傑君が前に兄さんに言ったんでしょ？

奏璢

傑君の言うことしか、兄さんは聞かないから。

奏璢

……でも、

傑

矢張り、無理をしているかい？

奏璢

たぶん、ちょっとだけ…。

傑

奏璢の目にそれにそう映るんだったら、きっとそうなんだろうね。

奏璢

……傑君、貴方は今幸せ？

傑

……ああ、幸せだとも。

奏璢

…そっか。

奏璢

傑君が幸せなら、僕もそれでいいや。

傑

……奏璢は、私を責めたりはしないのかい？

奏璢

どうして傑君を責めなくちゃならないの？

傑

……私が、世間一般から見る悪い人だからかな。

奏璢

傑君は、僕に責められることを望んでいるの？

傑

望んではいないね、ただの疑問さ。

奏璢

傑君が望んでいないのなら、僕は傑君を責めないよ

傑

……それは何故だい？

奏璢

…僕から見る傑君は、いつ見ても優しい傑君だから。

奏璢

それにね、傑君。

奏璢

…僕はきっと、貴方の事を責める権利なんて元から持っていないんだよ。

傑

………………………

その言葉の意味を、私は聞かなかった。

いや、聞く権利など、元から持っていなかった。

傑

奏璢、今の生活は楽しいかい？

奏璢

……楽しいかどうかはわからない…けど、

奏璢

…最近は、ずっと胸がぽかぽかしてる…。

傑

…そうかい。

傑

奏璢は今、ちゃんと幸せなんだね。

奏璢

しあわせ…。

奏璢

…そうだね。（ﾆｺ

私が初めて見たこの子の笑顔は、年相応のとても綺麗な笑顔だった。

傑

…奏璢、もしかしたらこの言葉は、君にとっては呪いになってしまうかもしれない

奏璢

構わないよ。

奏璢

……それに、呪いは兄さんと傑君を繋いでくれたものだから嫌いじゃない。

傑

……奏璢、君は…君だけは、

傑

悟のそばで…アイツの隣でずっとアイツの事を見守っていてくれ……。

奏璢

……うん、

奏璢

わかった…。

奏璢

わかったよ、傑君。

奏璢

(だから、そんなに哀しそうな顔をしないで。)

傑

…それじゃあ、私はそろそろ帰るよ。

傑

長い時間ここにいたら、悟にバレるからね。

奏璢

兄さん、傑君のこと大好きだからすぐにわかるよ。

傑

そうなのかい？(笑)

奏璢

うん。

傑

…またね、奏璢。また会えたら会おう。

奏璢

うん、バイバイ。傑君、元気でね。

傑

奏璢も。（ﾎﾟﾝｯ

奏璢

！

奏璢

(やっぱり、いつまでたっても傑君の手は冷たいのに温かいや。)

奏璢

…死なないでね、傑君。（ﾎﾞｿｯｯ

奏璢

(日向ぼっこ楽しい…。)

ｶﾞﾗｯ

悟

奏璢〜、入るよ。

奏璢

もう半分入ってるよ、兄さん。

悟

何してるの？

奏璢

日向ぼっこ。

悟

楽しい？

奏璢

楽しいよ。

悟

ならいいや。んで本題なんだけど、

悟

奏璢、学校行かね？

奏璢

……学校？学校って、高専みたいなところ？本でよく出てくる？

悟

その2つに当てはまるかはわかんないけど…まあ、その学校だな。

悟

高専とは違って、普通の小学校だけど。

奏璢

小学校……。（ｷﾗｷﾗ

悟

入学手続き自体はしてたけど、まあ色々あったからな。

奏璢

……そうだね。

奏璢

いつから行けばいい？

悟

9月1日からだな。その日がちょうど新学期だから。

奏璢

わかった。

悟

服は自由だけどどうする？新しいの買いに行くか？

奏璢

…そう、だね。

奏璢

僕の服、和服しかないし…買いに行った方がいい、よね…。

悟

あ〜、だな。

悟

んじゃ今から行くか。

奏璢

いいの？

悟

今日は任務もねぇからな。

奏璢

……それじゃあ、外出る準備するからちょっと待って…。

悟

わかった、部屋の外で待ってるな。

奏璢

あ、そうだ兄さん。

悟

ん？

奏璢

口調、前に戻ってるよ。

悟

……あれ、戻ってた？

奏璢

うん。

悟

…早く言ってよね、それ。

奏璢

無理する必要ないんじゃない？

悟

…いや、アイツが俺に言ったことだからな。

奏璢

…そっか。

9 月 1 日

奏璢

ここが…学校……。

悟

奏璢、忘れ物ない？

奏璢

……（ｺﾞｿｺﾞｿ

奏璢

うん、ないよ。

悟

よし…それじゃあ倭、奏璢の事頼んだよ。

倭

はーい。

倭

それでは奏璢様、参りましょうか。

奏璢

奏璢でいいって言ってるのに…。（ﾑｽｯ

倭

ふふw

悟

………僕の弟マジ天使…()

奏璢

兄さん、？？？

倭

悟様、バグっちゃいましたね。

倭

奏璢様、何かありましたらこの倭にお申し付けくださいね。

奏璢

わかった。

ｶﾞﾗｶﾞﾗ

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

モブ

誰だあいつ

モブ

教室間違えてんじゃねぇの？誰か教えてやれよ

モブ

貴方がいったら？

奏璢

（五月蝿い…。）

？？？

おやおや、また珍しい人が居ますね。

奏璢

………君は？

？？？

初めまして、私は緒門馬杏蘭（オトバアンラ）

杏蘭

こちらは私の双子の妹の靉奈（アイナ）ですわ

靉奈

（ﾍﾟｺｯ

奏璢

…ああ、君達が緒門馬家の…。

杏蘭

あら、私達を知っているんですの？五条奏璢さん。

モブ

五条奏璢？！

モブ

五条って、あの五条か…？

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

奏璢

一応、資料では存じているよ。

奏璢

五条との交流は、何代か前に途切れていたけれどね。

奏璢

『対価さえ与えればどんな情報でも受け渡す』…貴族の中では有名な事だろう？

奏璢

……楠葉家の子息はまだ来ていないの？

？？？

俺がなんだ？チビ。

奏璢

…君が楠葉芭弥斗（ナンバハヤト）？

芭弥斗

そうだけど、文句あるか？

奏璢

いや…文句は無いけど…。

奏璢

…………………………………

芭弥斗

なんだよ。

靉奈

？

奏璢

いや、社交の場ってこういう雰囲気なのかなって思って…。

奏璢

なんか、どの貴族も皆意外としたたかだと思って…。

奏璢

（この学校、兄さんはなんも言ってなかったけど貴族の集まりだし、もと空気悪いかと思ってたけど…。）

芭弥斗

当然だろう？俺がまとめてるんだから。

奏璢

君が？へえ…すごいね。

奏璢

この人数の…しかも貴族をまとめるなんて…。

奏璢

（僕なら無理だな。）

芭弥斗

馬鹿にしているのか？

奏璢

してないよ、でも貴族って気に入らない奴にワインかけたりするんでしょ、？

奏璢

あと姑息ないじめとか…。

杏蘭

ﾌﾞﾌｫ

靉奈

ね、ねえさん…。（汗

芭弥斗

どんな漫画展開だよ…。

奏璢

違うの？

芭弥斗

んな事殆どねぇって…。

芭弥斗

……噂に違わぬ奴だな、お前。

奏璢

噂？

芭弥斗

この学校に無受験で入学した五条家の人間がいるって噂。

奏璢

へえ…そんな噂が…。

奏璢

確かに受験は受けてないけど…。

杏蘭

あと、こんな噂もあるわね…（ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

靉奈

(ねえさん、さっきのツボっちゃったのね…。)

杏蘭

五条奏璢は白百合の子だから関わると不幸になる。

奏璢

ｯ………………………

芭弥斗

おいあんr…

杏蘭

これって事実なのかしら？私、家柄的にとても興味がありますわ。（ﾆｺｯ

奏璢

…皆がそう思うんなら、そうなんじゃない？

奏璢

少なくとも、僕もその通りだと思っているよ。

芭弥斗

（ｿﾞｯｯ

さっきまでふわふわしていた五条奏璢の雰囲気が、一気に冷えたものになった。

情けないが俺はそんな奴の様子に怖気付いた。

……To be continued

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