ゆあん
母さんから俺の怪我のことについて 全て聞いた
衝撃的すぎてまだ信じきれてない
だって……
俺の両足は、もう二度と 使えない、なんて……
ゆあん
ゆあんの母
ゆあんの母
ゆあん
ないよ……
じゃぱぱ
じゃぱぱ
するよ…
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
のあ
ゆあんくんをよろしく
お願いしますね
じゃぱぱ
この人は保健室の先生でのあ先生
俺は車椅子で教室がある二階に行けないから
保健室で個別指導してもらってるんだ
帰りはじゃぱぱが必ず迎えに来てくれるし
割と両足で立てなくなってもこれと言った 困ったことはない
家では母さんが手伝ってくれるしな…
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
うん、いつも通り
よかったぁ…
じゃぱぱ
ここ
ゆあん
ゆあん
隠れんぼもできない
ゆあん
あ、ヤバい
自分で言っといて涙出てきた
どうしよ
本当は全然大丈夫じゃなかったんじゃん
ずっと不安だったんだ、俺……
じゃぱぱ
ゆあんくん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
一緒にいるよ
ゆあん
ゆあん
いいっ…!!
じゃぱぱ
……ずっと一緒にいるなんて到底無理な 約束をした
まあ、その頃はまだ別れはずっと先のこと だと考えてた
あと数十年後くらいは一緒にいられる はずだった
はずだったんだけどなぁ……
ニ年後
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱの父さんが死んだ
結局病気は一向によくならず
…そのまま……
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ありがと………
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
呪われてるんかな
ゆあん
じゃぱぱ
母さんしか残って
ないんだよ…
じゃぱぱ
仕事、仕事で休めてないし
きっとそろそろ体
壊しちゃう…
じゃぱぱ
遭っちゃったし…
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあんくん
じゃぱぱ
守るね
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
お祭り行こうよ
じゃぱぱ
ゆあん
十分動けるし
ゆあん
いいでしょ?
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあん
ドンッ!
ゆあん
人にぶつかって車椅子が大きく揺れ、 そのままバランスを崩し 車椅子から落ちてしまった
じゃぱぱ
大丈夫?!
誰かさん
邪魔ね!!
誰かさん
来るんじゃないわよ!!
ゆあん
俺は両足が使えずそのまま 動けずにいた
……やっぱり、歩いていたかったなぁ…
誰かさん
じゃぱぱ
ないじゃないですか!!
誰かさん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
使えなくなった訳じゃ
ないんです!!
じゃぱぱ
言うんですか?!
じゃぱぱ
誰かさん
ないわ!
じゃぱぱ
知りません!
じゃぱぱ
行ってください!
誰かさん
ありえない!!
じゃぱぱ
行ってくれた……
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
行こうぜ行こうぜ!!
ゆあん
じゃぱぱが俺を車椅子に乗せて 射的の方へと車椅子を押す
ゆあん
じゃぱぱは俺の後ろにいて姿は見えない
ゆあん
じゃぱぱに迷惑をかけることもなかった
そしたら横に並んで一緒に顔を見ながら 歩けたのに……
せめて、片足だけでも使えたらなぁ
松葉杖で自力で歩けるのに
それに、足が使えない俺は高校に入学したら 周りから変な目で見られた
そのせいで友達ができず
学校で話すのは、 じゃぱぱと保健の先生くらいだ
じゃぱぱ
ゆあん
じゃぱぱ
してるし
じゃぱぱ
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
だけどこうやって元気付けてくれる じゃぱぱが
たまらなく大好きだ
だけど、世は残酷だ…
なんで、じゃぱぱにまでこんな目に 遭わすんだよ……
じゃぱぱは本当に呪われてたのか?
なんでじゃぱぱが呪われるの?
なんでじゃぱぱに限って…
おかしい…おかしいよ……っ!!
その日は、普通に家へ帰っている 途中だったんだ
じゃぱぱ
後ろから息苦しそうなじゃぱぱの吐息が 聞こえる
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
振り向いてじゃぱぱの顔色を確認すると 今にも倒れそうなくらい真っ青だった
ゆあん
ゆあん
ないじゃん!!
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ドサッ…
ゆあん
そのままじゃぱぱは倒れてしまった
ゆあん
医師の説明を聞くとじゃぱぱは 原因不明の病気らしい
正体がわからないから治療もできず
余命もあと数年と言われた
じゃぱぱもじゃぱぱの父さんみたいに、 数年後には………
ゆあん
ゆあん
じゃぱぱ
ゆあんくん………
じゃぱぱ
そういってじゃぱぱが抱きついてくる
こうやって抱きつくことがもうすぐ できなくなると思うと
より涙が止まらない
あとじゃぱぱは何年生きられるのだろう
いや、数ヶ月かもしれない
…それでも……
じゃぱぱ
じゃぱぱ
すぐに消えてしまうけど…
じゃぱぱ
その瞬間まで…
じゃぱぱ
ゆあん
ゆあん
一緒にいればいるほど別れが 辛くなるなんてわかってる
でも、せめて最後までじゃぱぱと一緒にいて
じゃぱぱと思い出を作りたい
じゃぱぱにだって幸せな思い出をもってから 死んでほしい
心からそう思ったから