病んじゃっタ！

東京が参加しました

あれ…愛媛か？

めちゃくちゃよろよろ歩いとるし…何や……羽……？

財布に一万円札を追加しながら愛媛の方に目を向けた。

しばらく見ているとどんどん愛媛の体にある違和感が目に残り始めた。

片目に……花が……？

不意に愛媛の兄弟や県旗が脳裏を通り過ぎた。

凄い、普段このお店で買うのがOD用の薬しかないから薬の場所がびっくりなほど分からない。

大雑把な大阪にしては珍しくカゴを抱えたままあたふたしていた。

道中で見つけたOD用の薬を5箱ほどカゴにぶち込むも見つからず、結局店員さんに聞くことに。

何の痛み止めが効くのか分からず、とりあえず腰、背中、腹痛の痛み止めをカゴに放り込んだ結果事後だと勘違いされたのは別の話。

大阪さんが家を出てからスマホすら触れず時間だけが過ぎている。

あまりの痛みに寝返りも打てないので寝ることすら叶わず痛みに悶えるしかなかった。

どこで聞いたのかも忘れたが、何もできないことは人を堕とすそうだ。

兄弟の時もそうだった。

愛媛の一家…伊予国一家は皆この病気で早死にしてしまう。

松山も石鐵もそうだった。

誰にもどうにもできなかった。

そして家族は皆この病気で死んでいった。

その順番が今自分に来ただけだ。

ずきずきと痛む右目を抑える。

水を使って愛媛の口に薬を流し込んだ。

とりあえず1番効きそうな腰痛の薬からにしてみたが、どうやら効果は抜群だった様子。

さっきよりは辛くなさそうだ。

危うく用量を超えて飲ませそうになるところだったが抑えた。

しばらく見守っているうちに愛媛は其の儘眠ってしまったらしい。

自分も寝るか…といつもの薬を鞄から取り出した。

大体いつもは1ダースくらい一気にいっているが…今日はどうしようか。

これはただ単に自分がたくさん飲みたい気分だったからと言うわけではない。

もうちょっと早いペースで飲んでいけば少しは外に出る機会も増えるだろう…という策略。

たくさん飲んでストレスを発散しようとしたわけでは断じてない。

そんなわけで今日は一気に2ダースを水で流し込んでそのままベッドに倒れ込んだ。

しばらく痙攣したり刺激で体が跳ねたりしていたがそれも束の間にとんでもない吐き気に襲われた。

正直馬鹿しんどかったが弱った愛媛の真横で吐くわけにもいかないので気合いでそのまま意識が飛ぶまで耐えることにしておいた。