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虎の子2

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虎の子2

16 - 第16話

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2025年02月01日

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美花side 打ち合わせで甲子園を訪れ スタッフさんと ファン感について話したとある日。 偶然廊下を歩いていると うるさい方々に声をかけられる。

え?なんでお前ここにいんの?

美花

打ち合わせやもん。ファン感の。

また出るの?本気?

美花

上からの指示なんです。

あ、和樹。

和樹

あ、姉ちゃんや。なんでここにおるん?

ファン感の打ち合わせやって。

和樹

へぇ〜

これで終わり?

美花

うん。終わり。帰るだけ。

3人でご飯行く?

和樹

え?いいの?兄ちゃんの奢りなら行く。

美花

あー、晩御飯作らなきゃ…

旦那さんの晩御飯を作るため 不意にスマホを見ると 旦那さんから 今日飲み会に参加する連絡が入っていた。

美花

あ、そっか。飲み会か。この間言ってたわ…

念の為連絡しといてな。俺らとご飯行くって。

美花

そーする

和樹

どこ行く?

美花

焼肉食べたい。

和樹

いいよ。兄ちゃん予約しとくね。

美花

兄ちゃんの名前でいいって。

和樹

わかった。

勝手に話し進めんな。

和樹

蒼生さんと修也さんも行きますか?兄ちゃんの奢りで焼肉。

百崎

行く。陸さんありがとうございます。

山田

喜んでいきます。すぐ準備しますね。

美花

私も荷物持ってくるわ。どこ集合?

和樹

ロッカー

美花

え?マジで?

和樹

んじゃここ集合。兄ちゃんそれでいい?

うん。2人もな。

百崎

はーい。

弟が予約した お店に向かい ご飯を食べながら 心境を話し出す。

美花

いや、CS勝たなあかんねんって。

今のチーム状況知ってる?

和樹

姉ちゃんが知らなかったらヤバいで。兄ちゃん。

百崎

この人が知らないはずがないじゃないですか。

美花

暗黒期に差し掛かりのとこだけど。ちょっと前からやばいけどな。

山田

暗黒期抜け出すにはどうしたらいいと思う?

美花

気合い

和樹

それだけ?

お前そんなやつじゃないて。

美花

うわ、舐められてる。ヤバい。どうしよ。

百崎

いつもの事じゃん。

山田

今気づいた?

美花

生徒からは舐められてないのに。

そうなん?

和樹

まぁ、学校だったら姉ちゃん伝説の人だし、崇められるよな。

美花

たかが、校則変えただけなのに。

百崎

へぇー改革できるんだ。

山田

そういえば和樹。今年そっちの高校からプロ行ったやつおるん?

和樹

いますよ。2人。確か、うちとオリックスの方に。

美花

普段の様子見てたら心配なんだけど。

マジで?

百崎

てかなんで知ってんの?

和樹

姉ちゃんその子たちのクラスに授業行ってるんで。

山田

和樹は?

美花

オフの時に絡んでる。うざいぐらいに。

和樹

ちゃうねん。アイツらが絡んでくるやって。

和樹うるさい。米食え。

和樹

兄ちゃん酷い。

目の前の三兄弟の話に ついていけないのか、 黙々と食べる同い年2人。

百崎

あ、そういえばファン感って何すんの?

美花

あ、私?

百崎

うん。

美花

えーと、それがさぁ…

和樹

あれでしょ?三兄弟揃ってグランドたってくれってやつ。

俺聞いてないってそれ。

山田

あれですって。陸さんに言ったら絶対拒否するんで半ば強引で出させるって恭介さん言ってました。

美花

恭介って誰だっけ…?

百崎

野口恭介。俺らより5個上で、陸さんの高校の同級生。

美花

あ〜、あの面白い人ね。思い出した。

山田

陸さん投げるんですって。美花に向かって。

え?マジで?こいつは?

和樹

俺?

山田

和樹は、キャッチャーで座るんだって。いつもファン感でやってる紅白戦みたいな感じで、バッターで美花が入るだけ…

百崎

あれって、球団から言われてんの?

美花

え?まぁうん。ていうか、ファンとかOBとかの声がデカかったらしいよ。

その間生徒どうすんの?

石黒

生徒さん今年来ないっすよ。

美花

生徒会だけ。

百崎

え?少な。

吹奏楽とかは?

美花

コンクールと文化祭の準備で忙しい。

百崎

ほかの部活は?

美花

全国大会の練習。高3は受験。

和樹

軽音部とか写真部は?

美花

それも文化祭。あと、来週軽音部近くの商店街のイベントで出演するから忙しいねんな。

私の仕事の話になり 言える範囲内で答えていく。 呑気にこれからの行事について 考えていたら兄貴から話しかけられる。

美花ってお酒って飲めなかったっけ?

美花

チューハイなら。なんで?

いつも会う時飲んでるのになって。

和樹

たしかに今日飲んでないね。

百崎

熱でもあるん?

美花

実はさ、最近お酒飲んだら御手洗に駆け込むことが多くなりまして。

山田

え?まじ?

百崎

まぁそういう人いるよね。

和樹

弱かったっけ?お酒。

美花

前までは強かったけど、今は無理。

百崎

陸さんは?

俺はそうでも無い

美花

今顔赤いで。

和樹

元々の性格が図太いからか…

美花

うん。

後で覚えとけよ。

山田

ほらまた喧嘩する…

百崎

体に悪いですよ。陸さん。

いつもの事ながら 口の達者な3兄妹に振り回される 同い年に申し訳なさを感じつつ ご飯を口に運ぶのだった。

次の日 いつも通り担任を受け持つ クラスで日本史の授業を行う。

美花

んじゃこのページの13行目から最後まで……

矢ヶ部起きろ。次お前や。

矢ヶ部

やば、寝てた。先生今何ページっすか?

42ページの13行目。

いつも席順に 教科書を読んで 言ってもらっているため 名指しする前に 起こしてもらって ほんとにありがたい。 読んで貰った箇所を 解説するためプリントを配る。

美花

足らないとこある?

先生ここの列あと二枚足りないっす。

美花

あ、ほんと?

すぐにプリントを渡して 解説を進める。

美花

質問ある?

矢ヶ部

ここ、わかんないです。

ここってどこ?

矢ヶ部

プリントの②のとこで、下線部のとこ。

1番ややこしいとこっすね。先生。

このページに書かれている中で 1番ややこしい部分を 一から説明していく。

矢ヶ部

なるほど。理解出来ました。

美花

ここテスト出るからね。絶対押えといてな。あと何分で終わる?

あと10分です。

美花

10分ね。日本史はこれで終わりとして…

矢ヶ部

マジっすか?

美花

今から少しだけ文化祭の説明だけしていい?この後のHRでやるけど。半分消していい?

頷きがあったため 半分だけ消して 文化祭について書き出していく。

美花

ざっと注意事項はこれ。

矢ヶ部

1年って食べ物扱ったお店出せないんですか?

美花

うん。3年生だけ。1年と2年は食べ物扱わない。

食べ物以外ならなんでもいいってことっすか?

美花

うん。ジェットコースターするなり、劇するなりなんなりしていいよ。

矢ヶ部

ちなみに先生何したんすか?

美花

私何したっけ……けど覚えてるのが高3の時のメイドカフェやな。うん。

矢ヶ部

メイドカフェってあの伝説のメイドカフェッスよね?先輩から聞きました。

美花

未だに語り継がれてるんや。へぇ…

けど去年先生の時の売上最高額超えたらしいで。

矢ヶ部

あ、そうなん?

うん。去年先生が副担任してたクラスらしい。

そんな話をしていると 授業を終えるチャイムがなった。 10分休憩にはいるため 号令をしてもらい 次のHRの準備に取り掛かるのだった。

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