赤side
赤
…なんで、
此処に君が?
桃
あ、いやたまたま散歩って言うか…
桃
それより、どうかしたの?そんなところで。寒そうだけど
起き上がった体は雪でビチャビチャになっていて指先が震えていた
少しぎこちないピンクの彼に少し疑問を抱きながらも無視をする
赤
………関係ない
スクッと立ち上がるがズキっと脇腹に痛みが走った
バレないように近づいてくるピンクに背を向けて足を動かした
桃
さっき、人が倒れてたんだけど
足を止める
桃
あれ、学校の先生だよね
赤
………
どうしよう、片付けるの忘れちゃった
まぁでも、此処にいるってことは片付けてる途中を見られたかもだからこっちの方がいいのかな
赤
そうなんですか?ずっと此処にいたからわからないです
「もう行きますね」とまた足を動かした
振り返ることはせずに__
赤side
理事長
風が気持ち良いの〜!
後ろから腰らへんを軽く握られて理事長が楽しそうに笑う
赤
理事長!!!
赤
どうしてこうなってるんですか!?
数メートル離れた所には何台ものパトカー
理事長
ほれ!もっとスピード上げんか!
赤
もぉぉおお!!
遡ること数分前
2人と合流して怒られている中、通話が来て出てみると理事長で
嫌な予感しかしなくて出てみればさ!
赤
なんでこうなるの…
ギアを最大まで上げてパトカーから距離を離すがまた追いつかれるだろう
赤
撒くしかないか、
そのまま近くの道を曲がり一つギアを下げた
理事長
バイクは良いの
赤
俺肋折れてるんですけど
理事長
なんじゃ、そなたは弱いんじゃな
赤
不意打ち弱いんですって
もう追いついてきた…
しょうがない、2人呼ぶか
赤
るぅとくん、準備できた?
黄
『バッチリ』
るぅとくんの声の裏で何かゴトゴトと音がした
黄
『って、ころちゃん!何持ってるんですか!』
ころちゃんの声が遠くて聞き取れないが嫌な予感がする
赤
と、とにかく頼んだよ
インカムから手を離してある角を曲がる
その時すれ違った一つのバイク
赤
…………え、嘘でしょ…w?
後ろに乗っているフードを被って狐のお面をつけている人の手に持っているもの
理事長
なんじゃあれは!!!やっぱお主らは飽きないのwwww!!!
それは、コーンバーだった
桃side
桃
………
突き放された気分だ
口を覆うように手を置いて外を見つめる
降り続ける雪
どうしてもあの日を思い出してしまう
やはり雪の日は
桃
大嫌いだ…