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こんな夢を見た
ざらざらと、冷えた光が窓から射し込んで
埃っぽいこの部屋を青く染めあげた
その日は曇りで、しんと静まり返っていた
ぼんやりと、白々しい壁を眺めて
白い壁
色褪せたテーブルクロス
青紫の光
冷蔵庫の中みたいな、冷たいブルーベリージャムの香り
ぼんやりしていたら、直ぐ光は青緑になって。
薄荷の香りになっていて。
焦燥感の中ふと────
今日も夢を見た
夢は曇りが好きな様で、
墨で縁ったみたいな、淀む空が広がっていた
鮮やかなお花畑には朝方の、露の様な霧が降りていて
どうにも眠たげに見えた
少し焦げたみたいな香りがして
色褪せた煉瓦の道が続いていた
奥には洋館があって
どこから湧いたのかも解らぬ、馬鹿馬鹿しい無力感を感じた
今日の夢は
澄み渡る様な晴れだった
昼下がりの、夕暮れとも言えぬ空が
ぽっかりと、浮いて見えた
狭くは無いが広いとは言い難い
数m程の道みたいな、住宅街の端で
ただそこに居ることに罪悪感を抱きながら
影の中でぼんやりと座っていた
頬には嫌な冷や汗が伝った
妙に埃っぽい部屋の中で白んだ息を眺めて
気味悪さに顔を引き攣らせ笑みを浮かべて