希空
希空
希空
希空
希空
妻を亡くした
いや
俺が殺したんだ
桃
桃
ごめん。
何度言ったって
君が戻ってくるわけじゃない
それでも謝るんだ
桃
俺は
青を愛している
これは紛れもない事実だ
5ヶ月前
桃
青
桃
青
桃
これがいつもの日課だった
だけど
俺の愛してるに
青
と
愛してるを返してくれないのが
嫌になってきたんだ
どうしても君に
愛してると言ってほしかったんだ
だから嫉妬させようと思って
赤とでかけたり
甘えることを辞めたり
それでも嫉妬してくれない
だから
君に愛してると言うことを
やめた
少しだけ…
少しだけ冷たくしてたら
嫉妬してくれると思ってたから
すぐ冷たくするの辞めようって
思ってたのに…
中々嫉妬してくれない青に
ムキになって
冷たくして…
気付けば3ヶ月が経った。
最近では
作り笑いしかしていない青
本物の笑顔ではないのは
気付いているんだ
やめようって、
もう冷たくするのはやめようって
思うからやめようとしてみる
でも、
3ヶ月間も冷たくしておいて
どう青に対応すればいいのか
分からないんだ
ごめんって、言えばいいのか?
普通に接すればいいのか?
そんなの、
変だって思われる
今更かよって思われる
そう思われるのが
怖くて…
怖くて怖くて
逃げたんだ
自分を守るために
人を傷付ける…
そんな、
最低な俺は…
自分を守るために
今日も偽る
冷たくしてから5ヶ月が経った今
赤と出かけるのが日課になっていた
今日も…
自分を守るために
偽っている
桃
赤
赤
桃
赤
桃
赤
桃
桃
5分後…
桃
タッタッタッタッ
桃
桃
タッタッタッタッ
桃
桃
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
ここで、…
青のことを
気にかけてあげていれば…
少しでも…
未来が変わってたのかな、
そして
戻ってきた赤がニコニコしてたのも
不思議に思えばよかったな…
19時には家に帰るようにしている
いまは18時半
桃
赤
赤
桃
赤
※電気はついてないです
……
桃
いつも
「おかえり」
と
言って来てくれる青は
今日は来ない…
不思議に思った俺は
急いでリビングへと向かった
バンッ
桃
誰もいなかった
俺は…部屋中を探し回った
だけどどこにも、
青はいなかった
落ち着こうと1度椅子に座った
ふと目に
1枚の封筒が机の上に
置いてあることに気が付いた
桃
カサッ
封筒の中には
手紙、
そして
離婚届と結婚指輪
桃
手紙を読んでみる
桃くんへ
まず初めに…
今までありがとう
桃くんといた時間は
生きていた中で1番、
楽しかった…
最期まで桃くんといられることは
出来なかったけど
少しでも桃くんといられた僕は
幸せもの!
幸せをたくさんありがとう
赤くん幸せにしなきゃ、
許さないからな、!
来世ではまた桃くんと結婚して
次こそは、一緒に、
一緒に長生きしようね!
永遠に愛してる!
青より
桃
この手紙を読んで、
青が死のうとしてることは分かった
とりあえず早く、早く
青を見つけ出すために
1番素早く自殺ができる
このマンションの屋上へ
向かった
ガチャ
いた、…
見つけた俺は気のままに
君の名前を叫んだ
青ッ!!
見てみると フェンスを通り越していて
手には包丁を握っている
青
青
"愛してます。桃くんを。"
"永遠に。"
青
俺に微笑んだ青
俺は、…
青を見て動けなかった
青の微笑みが、
生気のない目
もう死なせてくれ
と
もう、…
この世を去ることを許してくれ
とでも言っているような微笑み
桃
ここまで追い詰めた俺が
今更何をしようとも
手遅れだったんだ
青
"あなたをこの世界で1番"
"愛してます。"
青
青
桃
桃
桃
離れろっ!!
グサッ
青
桃
青
桃
待てっ!!
ヒュー
桃
青が飛び下りて
金縛りが解けたみたいに
身体が解放された
タッタッタッタッ
桃
青
グチャ
桃
桃
手遅れだった
一瞬で地面が
真っ赤に染った瞬間
桃
桃
後悔したって
どれだけ叫んでも
青は戻ってこない
葬式が終わった今
青の死んだ場所に来ている
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
ヒュー
グチャ
ピラッ
青
桃
青
桃
青
青
桃
青
桃
青
桃
ここに
偽りのない…
幸せそうに笑っている夫婦が
2人
- ℯ𝓃𝒹 -
希空
希空
希空
希空
希空
希空
希空
希空
292タップお疲れ様でした
希空
コメント
19件
すんご、、主さんの物語でもう何回泣いたことか、連載ぶくしつです🙇
うっっっわすっっっっご 良い意味でこっっっっっっっわ ガチ凄いじゃん
うわーー 涙が止まらないでスゥー