手放す、そう、手放す…。
メモがないなりの意思表示として、彼の肩を
トン
と、軽く押した。
…いや、自分の手放したくないという欲も混じって “強く押せなかった”。
中学2年生の時に言われた些細な言葉。
たったそれだけだったけど、
俺が、“失声症”となるには十分な理由だった。
✎_Mn
✎_Qn
意思疎通ができない分、
今の自分の中にある複雑な感情を、
みぞおち辺りからフツフツと湧き上がってくる黒い感情を、
俺は全て自分の視線に乗せた。
めんは昔から変われていないと言ったけど、
実際は俺の方だったのかもしれない。
昔とは違い、あの時よりも寄り添ってくれているめん。
…ただッ、俺は…ッ!
ギィィィ…
そんな鈍い音を立て、ドアが開いた。
もう今は1限目が始まっているはずなのだが…。
✎_Bn
✎_Bn
俺はその姿を見て察した。
サボりに来たのだと。
✎_Mn
✎_Bn
✎_Bn
こういう時、1番に雰囲気に気付き、
流れを変えてくれるぼんさん。
✎_Mn
✎_Qn
✎_Bn
✎_Bn
“自分の欲抑え込みすぎない方がいいよ”
最もぼんさんらしい言葉だった。
そんな自己中心的な考えだけど、 今の俺にはそれが必要だったのかもしれない。
✎_Bn
そう言って奥の方へ行く。
ただ…、意思疎通しようにも彼に手話で話しても…ねぇ、
✎_Mn
びっくりした。
だってその言葉を発すると同時に…
手元では手話が行われていたのだから。
✎_Qn
✎_Mn
✎_Mn
まだ慣れていないのかぎこちない手話が帰ってくる。
✎_Qn
✎_Mn
めんの手を取り形を直す。
✎_Qn
✎_Mn
✎_Mn
✎_Qn
✎_Mn
✎_Mn
✎_Qn
✎_Mn
そう言って屋上を後にするめん。
✎_Bn
急に声をかけてきて少しびっくりする。
✎_Bn
✎_Qn
俺は頷いて、その場を後にした。
Next⇨いっちゃん
またもや中途半端では、?w bnさん…結構無理やり感すごいのは許して…
コメント
4件
ついにbnさん登場 !!w こっちでもbnさん出さないとなぁ ~ … って思っていたので 、助かりました !w やばいやばい … 今めっちゃ溜まってる … (( 自分のせいじゃ