さ と み
START
※今回もさとみくん視点です
俺は直ぐに追いかけようとした
でも、動けば動くほど、体のあちこちが痛む
さ と み
雨零ッ......
さ と み
え......?
雨零はゆっくりと立ち上がった
なんで、立てるんだ?
雨零はフラつきながら階段をダッシュで降りていった
俺は痛みを我慢して必死に走った
雨零はただひたすらどこかに走っていた
何度呼んでも、振り向かなかった
雨零は地面に血を落としながら走っていた
キキー
雨零が信号を渡ろうとした瞬間
軽トラが横から突っ込んで来てた
俺は、助けるために痛みを忘れて雨零の元へ走った
でも
遅かった
雨零は道路に横たわっていた
色んな所から血が出ていた
俺は雨零の元へ駆け寄った
周りがざわめき始めた
ピーポーピーポー
誰かが救急車を呼んでくれた
救急隊員
どこですか!?
周りの人
あそこです!!
救急隊員
ありがとうございます!
救急隊員は雨零の傍に駆け寄った
救急隊員
意識ありますか!?
救急隊員
意識があったら手を握ってください!
雨零はビクともしなかった
その瞬間
俺の何かが切れた音がした
好きな人を助けられないって
こういう気持ちなんだ━━
NEXT ♡2 0