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陸
空
陸
空
空
空
空
陸
空
空
陸
空
陸
陸は、兄さん…海の笑ってる顔が大好きなんだ
でも
最近、海は全然笑わなくなった
仕事が忙しいのかな
僕らが負担になってるのかな
…僕が身体弱いから
手伝ってあげられない
仕事もできない
…というか
させてもらえない
空
空
空
海に全部背負わせたくないのにな
だって海
1人で抱え込むんだもん
小さい時からずっとそう
…まだ十三だけど
十三なのに、働いてる
生活できないから
まだ陸が九つだから
空
陸
空
陸
空
空
空
陸
空
陸
空
空
空
空
嗚呼
この世は無情だ
理不尽
どうしてだろう
どうして、、
陸
空
陸
空
空
最近、陸はご飯をマトモに食べられてない
無理に食べて吐いてしまったから
食べれない時は食べなくて良いと言ってある
…それでも
胃が空っぽで何もでなくても
嗚咽して胃液を吐き出す
陸
空
空
陸
海
空
空
海
海
陸
陸
海
海
海
海
ドサッ
空
陸
空
海
空
空
空
海はいつも無理をする
ずっとずーっと
僕がどれだけ言っても、それだけは頑なに聞いてくれない
無理をするから壊れるのに
壊れたら
海はずっと謝る
ずっと、自分のせいだっていい続ける
海がどんな仕事をしてるか、僕は知ってる
知りたくなかった
でも、知らなかったら僕はきっと
きっと、海のことこんなに怒れない
あんな仕事辞めてほしい
お給料が高いのは知ってる
知ってるけど
そんなお金、使いたくない
だって、海はまだ十三なんだよ
なのに
なのに
やだよ
あんな仕事、しないでよ
どうして自分を大事にしないの?
自分の身体でしょ?
嫌なら辞めてよ
嫌じゃなくても辞めて
自分のこと大切にできない奴が
他の奴を大切にできるわけないじゃん
他のものなんて望まないから
3人でずっと一緒に居ようよ
他には何も要らないから
それ以外に欲しいものなんてないから
陸軍
空軍
陸軍
陸軍
空軍
空軍
海軍
空軍
空軍
陸軍
陸軍
空軍
海軍
陸軍
空軍
空軍
陸軍
空軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
空軍
海軍
陸軍
空軍
空軍
海軍
空軍
海軍
空軍
空軍
空軍
海軍
海軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
海軍
空軍
海軍
海軍
空軍
空軍
空軍
海軍
空軍
空軍
海軍
空軍
空軍
海軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
海軍
空軍
空軍
空軍
空軍
海軍
空軍
海軍
海は、一声僕を呼んで
ギュウッ
力強く、でもやっぱり優しく抱き締めてくれた
あぁ…
やっぱりあったかいなあ…
頭を撫でてくれる手から
背中に回した腕と手から
密着した胸やお腹のあたりから
優しく、控えめに触れる尻尾から
じーんとした熱が伝わってくる
その熱が優しくて、嬉しくて
安心できて、でも苦しく感じる部分もあって
余計に涙が止まらなくなった
海の浴衣に涙や鼻水が染みて
それでもずっと抱き締めてくれた
陸軍
陸軍
陸軍
そう言って、陸が僕の背中をさすり始める
陸軍
僕が漏らす嗚咽に、戸惑いの色を滲ませながら問いかける
そんな陸に、海が答えた
海軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
陸の声は嬉々としていた
背中から陸の体温が伝わってくる
陸軍
その陸の言葉で、さらに涙が溢れ出して止まらなくなった
2人とも優しくて、あったかくて
僕は今、凄く幸せだなって
陸軍
陸軍
陸軍
海軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
空軍
海軍
陸軍
あぁ…
この幸せな時間が
一生続けばいいのに
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
空軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
目の前に置いてある3つの石を見つめながらそう言う
これは、空の提案で置いてあるものだ
空
海
陸
空
陸
空
海
空
空
空
そう言って出したのは
3っつの石だった
海
陸
空
空
空
空
空
陸
空
海
海
空
空
空
空
空
海
陸
空
空
海
海
陸
空
空
空
それから、3人で石に魂というか念というか…とりあえず、そんなものを込めた
目を開けてみるとそこには
海
海
空
陸
海
空
それぞれの瞳の色と同じ色に変化した石があった
その石は…とても
美しく輝いていた
本当は
本当はあの時、兄様達の話を聞いていた
あの海辺で、空が弱音を吐き、泣いているところを初めて見た
物凄く戸惑った
見たことない兄の姿で…
あんなに大きく、優しく包み込んでくれていた空が
とても小さくて壊れそうで、風に吹かれて消えてしまいそうな
そんな存在に思えた
陸軍
陸軍
陸軍
そう口から言葉が漏れ出したその時
ピシッ
陸軍
ミッ…パシッ
パリンッ
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
空の石は、音を立てて割れた
割れて、…憎いくらい美しい金色の砂になった
海軍
陸軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
海軍
海軍
海軍
海軍
陸軍
海軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
海軍
陸軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
海軍
陸軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
陸軍
あぁ…
こんなこと言いたい訳ではないのに
海だって…空が死んだことでパニックになっているのに…
どうして…
いつも、なだめてくれるのは空で
その空が…死んでしまって
1番最初に
嗚呼
今やっと分かった
このよはむじょう…
兄様達が良く言っていた言葉
この世に情などない
こんなことの為だけに生まれた時点で
私達はただの捨て駒だった
海軍
陸軍
海軍
海軍
海軍
海軍
海はそう言って
私の手に赤く輝く石を握らせた
その時
あーあ…
あ、の…頃に
海軍
確かに空の声だった
陸軍
金色に輝くその砂は、自ら発光していた
戻りた…い、なぁ
抱き締めて…欲しい、な
…声
聞き、た…い、なぁ
はは…も…だめ…
み、たい
だい…す、きだよ…
か…い、り……く…
空の掠れた声が静寂の空間に響き渡った
最後に私に呼びかけ、砂は
一切の輝きを失った
それは
空の完全なる死を意味していた
陸軍
海軍
私の目から、止めどない涙が溢れ出た
海も、同じだった
コメント
4件
私映画とかでも全然感動しないのにこれでは感動して泣いちゃったよぉ!!!
好き……大好き
やばい、めっちゃ感動するわ、