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冬流/Huru
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いとま
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akと 友達になってから どれくらいの 日が 経っただろう 。
毎日 同じような場所で 同じような時間を過ごしているはずなのに
あっきぃが 森へ来るようになってから この場所は 少しだけ 違って見えるようになった 。
以前までの俺にとって この森は ただの 「 人目につかない場所 」だった 。
また 人と関わって 、 もう 俺が 傷つかない為だけの場所 で 。
ただ 何もせず 生きるだけの 毎日だった 。
何百年も ずっと それだけを 繰り返してきた はずだった
ak ( 幼
また 遠くから聞こえてくる 今ではもう 聞き慣れた声 。
その声が 森の中に響くたび 静かだったはずの 俺の世界が 少しだけ 太陽に 照らされたようになる 。
そして それを 嫌だと 思わなくなった自分にも 少し 戸惑う
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木々の間から 小さな身体が こちらへ向かって走ってくる 。
金色の髪が 朝の光を反射して きらきらと輝いていて
あっきぃは 俺を見つけると 嬉しそうに 笑って そのまま 俺の隣へ 駆け寄ってきた 。
ak ( 幼
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ak ( 幼
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そう言いつつ 少しだけ口元が緩んでいた 気がする 。
なんか 恥ずかしい
昔の俺なら 誰かが 自分の名前を呼ぶことすら 煩わしいと 思っていたはずなのに 。
今では この声が聞こえない朝の方が 少しだけ 寂しいと思うようになっていた 。
そんなことを考えていると あっきぃが 何かを思い出したように ぱっと顔を上げた
ak ( 幼
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ak ( 幼
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思わず 聞き返した 。
森の外 。
その 瞬間 、 胸の奥に ほんの少しだけ あの頃の 嫌な記憶が蘇った 。
人の多い場所 。 たくさんの視線 。 自分を見て 怯える目 。
『 化け物 』
『 二度と近づくな 』
『 お前とは いられない 』
あの 拒絶されたときの ことも 。
忘れたつもりだった記憶は
何百年経っても 完全には 消えてくれないらしい 。
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ak ( 幼
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本当は つまらないのかもしれない 。
でも それで外に出ても 失ったときに また傷つく
今までが そうだったように 。
だから もう 何も望まないことが 俺にとっての 一番の生き方だった
ak ( 幼
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ak ( 幼
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何度断っても akは 諦めてくれない 。
ぎゃ - ぎゃ - 言って 服の裾を 引っ張って 無理やりにでも 連れて行こうとしてくる
その姿を見ていると どうしても 強く突き放すことができなかった 。
本当に 俺は こいつに 弱くなったと思う 。
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ak ( 幼
ak ( 幼
森の中いっぱいに akの 嬉しそうな声が響いた 。
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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森を出るために 二人で 木々の間を歩いた
俺の 隣を akが楽しそうに歩いている
何度も 俺より前へ行って 何度も 振り返って
まるで 俺がちゃんとついてきているか 確かめているみたいに 。
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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その言葉が 妙に 心に残った 。
森の外なんて ただの街なのに 。
何百年も生きてきた俺にとって そこにある景色なんて 特別なものではない 。
それでも 。
『 prちゃんと見るのは 初めて ! 』
そう言われるだけで
何でもない景色が 少しだけ 特別になった気がしなくもなかった 。
やがて 木々の隙間から 白い光が差し込んできた 。
森の中にいるときには あまり気づかなかったけれど
外の世界は 眩しいくらいに明るかった 。
人の声 とか 店から聞こえる音 とか
遠くを走る車 とか 誰かの笑い声 も
何百年も前とは 少しずつ違っている 。
昔の俺なら ここにいるだけで 周りの視線が怖かった 。
ak ( 幼
ak ( 幼
隣から聞こえた声に 視線を向ける 。
akは 目を大きく輝かせて 街を見ていた 。
その姿を見ていると さっきまで胸の中にあった 小さな不安が
少しずつ消えていく気がした
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
akは 何を見ても楽しそうだった 。
小さなものを見つけては 俺に教えて
知らないものがあれば 俺に聞いて
俺が適当に返事をしても それだけで嬉しそうに笑って
その姿を見ているうちに ふと 昔の自分を思い出した 。
まだ普通の人間だと 想っていた頃
友達とくだらない話をして 一緒に笑って
明日もきっと 今日と同じような日が来ると 疑いもしなかった頃 。
俺にも そんな時間があった 。
でも
それは いつの間にか 全部消えてしまったから
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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そう答えると akは 少しだけ俺を見つめたあと
また街の方へ視線を戻した 。
何も聞かない 。
ただ 俺の隣にいる 。
それが なぜか すごく 安心した 。
しばらく歩いていると akが突然 俺の手を掴んだ 。
ak ( 幼
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小さな手に引っ張られて 俺は店の前まで連れていかれた 。
そこには 小さなぬいぐるみ屋があった 。
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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akの センスを疑いつつも 芋のぬいぐるみ を 二体買う 。
一体じゃなくて 二体なのは 、
男の子の芋 と 女の子の芋 がいて
お人形さんが 一人じゃ寂しいからと あっきぃが 二体買う と 言って 聞かなかったから 。
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ak ( 幼
芋のぬいぐるみ ×2 を 渡すと akは嬉しそうに笑った 。
ak ( 幼
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
そう言って akは 二体を 大事そうに 抱きしめた 。
その後も 色々なお店に行って
色々な ものを 見て
気づけば 辺りは 既に 薄暗くなっていた
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ak ( 幼
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ak ( 幼
少しだけ 寂しそうな顔をする 。
その顔を見て なぜか 胸が痛くなった 。
もっと一緒にいたい 。
そんな考えが 頭に 浮かんで しまった 自分に 少し驚いた 。
昔なら 一秒でも早く 人のいる場所から 離れたいと 思っていたのに 。
今は 帰ることの方が 少し寂しい 。
ak ( 幼
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ak ( 幼
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ak ( 幼
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そのまま 森へ続く道を歩いていく
行きは あんなに怖かった道なのに
帰り道は 不思議なくらい 幸せな気持ちだった 。
森が近づいてきた
akは 腕の中の イモリ王子と イモリ姫を 大事そうに 抱えていた 。
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ak ( 幼
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もうすぐ 森の入り口
ここで 今日も お別れだ 。
ak ( 幼
ak ( 幼
そう言って 差し出されたのは 二体のうちの 一体
男の子の芋 だから 確かイモリ王子 。
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ak ( 幼
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何も 言葉が 出てこなかった 。
王子様 。
そんな言葉 自分には 一生 縁のないものだと 思っていた 。
俺は 人に恐れられる 存在で
誰かを 傷つけることしかできない 化け物だと思っていたのに
そんな俺を
この小さな子は 王子様 と呼んだ 。
ak ( 幼
ak ( 幼
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だいすき 。
その言葉を こんなにも まっすぐ 向けられたのは いつ以来だろう 。
なぜか 胸の 動悸が 止まってくれない
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ak ( 幼
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ak ( 幼
ak ( 幼
ak ( 幼
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akは 初めて逢ったときから ほぼ 毎日 来てくれていた
でも 勿論 来ない日もあって
そのときは なぜか 少し 寂しかったから
毎日 akに 会える
この俺に 会いに来てくれる
そう思うと どうしようもなく 嬉しかった 。
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ak ( 幼
ak ( 幼
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ak ( 幼
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akの 姿が 見えなくなった
手の中には あっきぃから もらった イモリ王子 。
さっきまで ただの 変な ぬいぐるみ だったはずなのに
今は 少しだけ 特別なものに思えた
それはきっと
これが akから初めてもらった
大切なもの だからだ
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何百年も 明日なんて楽しみにしたことはなかった
akに 出逢ってからも
明日には 来なくなるんじゃないかとか
俺を また 見放すんじゃないかとか
そんなことを 考えたから
でも 、
毎日 来る と
そう akが 笑顔で 言ってくれたから
今日から俺は
少しだけ 明日が 楽しみになった
コメント
4件
めっっちゃ好きです !! この作品好きで ずっと こっそり見てました ! 笑 こんなの pr裙 は ak裙 好きになっちゃいますよね💕
あ〜〜もう、めっちゃ良かった……!!😭💕 ぷりちゃんが森の外に出るの、すごく勇気いったと思うんだけど、あっきぃの「毎日会いに来るから」って言葉で全部報われる感じがした。イモリ王子を渡すシーン、ガチで胸がじんわりした……明日が楽しみになるって、それだけで十分幸せやん。