月
…体は…うん。何もされてないみたい
三久
…月?
月
おはよ。三久
月
喉大丈夫?
手を伸ばして三久の喉に触れようとする
三久
(ビクッ)
月
…
まあそうなるか
月
…ごめん。頭に血が上っちゃってて…
月
ついぶん殴っちゃった…てへ
三久
てへじゃないよ!
三久
なんであんな事したの?!
月
…まだ…三久はアイツらを友達と思ってるの?
三久
…違うけど…違わなくてっ…
三久
もし…やり返されてたらどうしてたの?!
月
でもあれは無意識に…
三久
お願いだから…自分の身を大切にして!
三久
カッとなっても…月なら冷静になれるから…
月
…抑えられるとか冷静になるとかの話じゃないんだよ…
三久
…月?
ドサッ
三久
痛っ…
月
アンタも自分を大切にしろよ!!
三久
(ビクッ)
月
なんでやり返さない?!自分を傷物にされたんだ!
三久
でもっ…
月
何で優しくなれる?!
月
何で私を心配する?!
月
私がアイツを殴った時、三久もやれたはず!
月
勇気がない?殴る力がないから?違うね!
月
傷物にされたとき、した奴らを恨んだはずだ!
三久
っ…
月
憎んで、苦しくて、叫んでも誰も助けてくれない!
月
ケタケタ笑って、した奴ら。
月
私にも痛みが分かるのが本人に分からない訳がない!
月
…本当は殺したいくらい憎いんだろ?
月
アンタは優しいんだ。
月
だからやれない
三久
…
月
…怒って良いんだ
月
「自分のことだから」「自分よりも他人」
月
ずっとそうだ、
月
人に言う前に…自分を大切にしてくれ…
三久
…ごめんね
月
私こそ。いきなり飛びついてごめん