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製菓実習室は いつもより静かだった
康平は,計量器の前で 砂糖を量りながら, ふと横を見る。
蓮音は,黙々と ボウルを混ぜている
昨日より,更に静かだ
康平
そう思うが,理由は分からない
だから,康平は 「普通に」声をかける
康平
蓮音の手が 一瞬だけ止まる
蓮音
康平
蓮音
康平
あまりにも自然な言い方だった
蓮音
康平
何も疑っていない声。
康平
その言葉が蓮音の中で 嫌な音を立てて弾ける
蓮音
言いかけて,止まる
康平は首を傾げた
康平
蓮音は視線を逸らす
蓮音
康平は,その反応を ただ照れているだけだと思った
だから,続けてしまう
康平
その瞬間。
蓮音の指が, ボウルの縁を強く掴む
康平
笑うわけでもなく、 照れた様子もなく。
笑うわけでもなく、 照れた様子もなく。 ただ,事実を言うみたいに。
康平
──善意だった
拒まれていないと思っている むしろ,安心している
だから,言っていいと思った