涼
よ! 最近どうよ?
瞳
久しぶり。
瞳
どうしたの?
涼
いや、元気かなと思って
瞳
なにそれ?笑
瞳
元気だよ
涼
そうか
瞳
元気?
涼
おう、元気元気!
瞳
え、それだけ?笑
涼
?おう笑
瞳
相変わらずだなー笑
涼
笑 ごめんごめん
涼
いや、明日空いてるかなと思って
瞳
明日?
涼
忙しいか?
瞳
まぁ、空いてなくもないけど...
瞳
なんで?
涼
俺、話したいことがあるんだけど、会えない?
瞳
話したいことってなに?
瞳
また気になる子がつれないっていう話?
ー皆さん、よく読んでくれました。そう、何を隠そう、最初に書くべきことを書きそびれてここまできちゃったのです、はい。ー
涼と瞳は小さい頃からの同級生だった。お互いに恋の相談もよくしていた仲なのである。
涼
いや、そういうんじゃない。
瞳
? じゃぁ、なに(p_-)
涼
まぁ、明日会ったら話すよ
瞳
そう、何時集合?
涼
昼くらいで。
瞳
はいはい
瞳
いつものとこね
涼
おう
涼
さんきゅ
瞳
不在着信
瞳
ちょっと、涼!どこにいんの?
瞳
もう30分も待ってるんですけど?
涼
悪い、今着いた
涼
どこにいる?
涼
不在着信
瞳
後ろにいるわ、ばかたれ
涼
びっくりさせんなよ!
瞳
あんたさぁ、何やってたわけ?
瞳
そんなんだからいつもふられんのよ😑
涼
んなこと言わなくたっていいだろ
涼
悪かったって。
瞳
で、話って何?
涼
あぁ、とりあえず、カフェ行こうぜ?
涼
座って話したい
涼
それに、疲れてるだろ?
瞳
...良いけど。
瞳
で?
涼
で?...って冷たいな...
瞳
当たり前でしょ?
瞳
暑い中待ってたのに、遅刻の理由もなし?
瞳
それにいきなり座って話すとか...
瞳
しょーもない話だったら怒るわよ?
涼
わかったって!
涼
ちゃんと言うから!
涼
俺さ...
瞳
うん
涼
ずっと前から、
瞳
うん
涼
言わなきゃいけなかったんだけど
瞳
...
涼
その.....
涼
黙って聞いててくれよ?
瞳
...早く言いなさいよ、バカ
涼
明日なんだ
瞳
...はぃ?
涼
だから...その...
瞳
おい、ヘタレ野郎...
瞳
何が明日なんだよ...
涼
ヘタレじゃねーし!
瞳
なーんだ、期待して損した(ボソッ
涼
なんだって?
瞳
別になんでもない!
涼
?なんだよ、それ
期待した言葉とは違う答えが出て、私は少し肩を落とした。
瞳
何が明日なの?
涼
えーと...
瞳
ねぇ、さっきからどうしたの?
瞳
ちゃんと言いなさいよ
涼
...その...俺さ
瞳
うん(ーー)
涼
明日、海外に移住するんだ
瞳
...............は?
涼
いや、だから、その...
瞳
なんで黙ってたの?
涼
考えたくなかったんだよ...
涼
辛いから。
瞳
........そんな...
涼
...ごめんな、黙ってて
瞳
もっと早めに言いなさいよ、そういうことは...
涼
ごめんな...
瞳
なんで今言ったの?
涼
初めはもっと早く言おうと思ったんだ
涼
でも、会うたびに、話すたびに瞳の笑顔とか見てたら、辛くなって、言えなくなって...
涼
先延ばしたらこうなってしまったんだ...ごめん...
瞳
いつ帰ってくるのよ
涼
もう、戻らない
瞳
...戻んないってどういうこと!?
涼
俺、父さんの会社を引き継ぐことにしたんだ
瞳
...え、涼のお父さんって...
涼
海外に本社を移したんだよ
涼
それで、この機会に俺が引き継ぐことになった
瞳
...そう。
瞳
じゃぁ、明日からいないんだね
瞳
そっか...
涼
ごめんな、側にいてやれなくて
瞳
...彼氏じゃないんだから、何言ってんのよ
瞳
別に良いわよ
涼
え、違うのか?
瞳
は?何が?
涼
彼女じゃないの?
瞳
...............。
この人は一体何を言ってるんだろう...。彼女? 私が? 付き合って!なんて言われたことないぞ?
涼
え、俺の思い込み?
瞳
いや、待って、
瞳
付き合おうなんて言われてないし
瞳
そもそも好きって言われてないし...
涼
......え、うそだろ?
涼
頭でも打って記憶なくした?
瞳
え?
涼
俺、去年の花火大会の時、言ったじゃん...
涼
そのとき、うんって言ったから、それからずっと付き合ってると思ってた...
瞳
...去年の花火大会?
涼
俺さ、お前のこと好きだよ
瞳
何?急に笑
涼
明るい笑顔とか、厳しさの中にある優しいとことか...
瞳
待って、急に言われるとビビるんですけど?
涼
だからさ、俺とー----
瞳
(なんて言ったのかよくわかんないけど...) うん🙂
涼
やった!(緊張したけど言ってよかった。やっと好きだった瞳と付き合える!)
涼
これからもよろしくな!
瞳
?うん、こちらこそ🙂
-...。そんなこともあったな...、って、あれ告白だったのー!?!?
涼
...なぁ、まさかとは思うけど、よくわかってなかったのか?
瞳
.........う、うん...
涼
ええええええ、うそだろ😂
涼
まじかよ笑
涼
なんだよそれー、俺が1人で舞い上がってただけかよー...
瞳
...ごめんて...
涼
じゃぁ、改めて言わなきゃな...
瞳
え...
涼
瞳、俺と付き合って。
瞳
......う、うん。
瞳
...って、おいおいおい、
瞳
明日から移住するんじゃん
瞳
付き合ってもいきなり遠距離じゃん、
瞳
どうすんのよ!!!
舞い上がった気持ちの一方で、私はハッとしたのである。
涼
それなんだけど...
瞳
?
涼
俺、一年本気で頑張るから...
涼
だから、一年後、仕事で結果出したら、瞳を迎えに行く。
涼
だから、俺を結婚を前提に付き合ってくれないか
瞳
.........いやいやいやいや!!!
瞳
急展開すぎ!!!
涼
俺、お前が良いんだ。
涼
瞳となら頑張れる。
涼
勝手なことを言ってるのはわかってる。
涼
だから、一年かけて考えてみてほしい。
瞳
......。
瞳
明日飛び立つっていきなり言われて、
瞳
いきなり付き合ってくれないかって言われて、
瞳
さらには結婚を前提に、来年迎えにいくって...
瞳
どんだけ勝手なのよ、あなたはー!!!!
涼
...ごめん...
瞳
.........まったく、普通の子ならブチ切れで怒ってるんだからね!!!
瞳
もっと早めに言いなさいっつの!!!
瞳
涼のこと昔から知ってるあたしだってこれは流石にびっくりだわ...
瞳
でも...
瞳
仕方ないわね。
瞳
一年待つわよ。
瞳
そのかわり、ちゃんと迎えに来なさいよね、バカ。
涼
!!!
涼
おう!ありがとう!!
瞳
まったく。
こうして、突然の告白に旅立ちにと、怒涛の1日が終わった。
瞳
頑張ってね
涼
あぁ、頑張るよ
瞳
気をつけて
涼
おう
なんともあっさりとした会話だったが、瞳はそのあっさり感が好きだった。
涼
不在着信
瞳
あ...涼!
瞳
通話
00:01