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へるつ
へるつ
へるつ
不破湊
ここは事務所の中。そこで聞き取りやすいハスキーボイスが耳に止まった。
おそらく晴であろう。
不破湊
甲斐田晴
あ、もしかして誰かと話してた…?
星川サラ
あれは…サラちゃん...?
甲斐田晴
星川サラ
......は...?
甲斐田晴
甲斐田晴
星川サラ
甲斐田晴
......俺は今何を見た......?
甲斐田がサラちゃんと話してて… たぶんコラボかなんかを誘ってて...
それに甲斐田はビビってた。そこは別にいいのだ。だがサラちゃんのあのセリフ…
星川サラ
どういうことだ...?もしかして、晴くんはサラちゃんのこと可愛いって思ってるってことか...?
いやでも、それは...
甲斐田晴
......もしかして、苦手な事でもサラちゃんのお願い聞いてたのは本当に好きだから...?
不破湊
やだ考えたくない。それだけはやだ。 甲斐田が盗られる。
それだけは絶対に何があってもダメだ。
でも、今日は災難だったなぁ
星川サラ
甲斐田晴
不破湊
星川サラ
星川サラ
甲斐田晴
甲斐田晴
星川サラ
不破湊
甲斐田晴
星川サラ
甲斐田晴
なんで。なんであんな事言うの?俺には秘密にしておきたかったの?なんで?
甲斐田が好きなのは、俺じゃなくてサラちゃんで...俺はもう晴くんの隣には居れなくて...
それで...それで...
不破湊
どうしよう……なぜだか気分が胸糞悪い。 なんでなんだ…。
不破湊
あぁ、わかった。嫉妬してるんだ。
晴が自分以外の誰かといることに酷い嫌悪感を抱く。嫌だ。離れたくない。
でも、相手は女性。それが普通の恋で、男同士の恋が成熟する事なんて絶対ない事で...
不破湊
どうしようもない感情を。 俺は認めるしかなかった。
6月。4Dayライブが始まった。
8日には緑仙くんのライブ 9日にはVΔLZのライブ 10日にはサラちゃんのライブ 11日にはもちさんのライブ 俺は10日の日にゲストとして呼ばれた。
実はその日と前日のVΔLZライブの日に織姫星とVΔLZが交代こしてお互いのライブを見ていた。
俺はそのアーカイブの甲斐田たちVΔLZの動画を見て絶望に落とされた。
弦月藤士郎
甲斐田晴
長尾景
甲斐田晴
不破湊
やっぱり晴は男より女の子の方がよかったんだ...
不破湊
明日には...この家を出よう...。
この家は俺と晴の家じゃない。サラちゃんと晴くんのおうちになる。
不破湊
ダメだ。泣いたってどうにもならない。
俺には甲斐田と離れるという選択肢しか残っていないのだから。
その選択肢にしたがって、大人しく離れるしかない。
ガチャッ!
甲斐田晴
不破湊
晴が帰ってきたから、早く泣き止まないと。
そう思い、目を強く擦る。
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
不破湊
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
深夜3時
不破湊
不破湊
不破湊
不破湊
キィィ…バタンッ
翌朝
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
隣にあの大好きな温もりがない。 あの暖かい優しい人の体温が。
甲斐田晴
甲斐田晴
なんでだ。昨日は不破さんと一緒に寝たはず...。なのになんでいないんだ。
甲斐田晴
下か?下なのか…?
甲斐田晴
僕が幾ら名前を呼んでも。その名前の主はいつになっても現れなかった。
甲斐田晴
甲斐田晴
とりあえず落ち着いて、今日は不破さんを探しに行こう。
甲斐田晴
甲斐田晴
不破さんの服、リュック、キャリーケース、アクセサリー。
不破さんの全てのものが、僕の家からは姿を消していた。
甲斐田晴
本格的に早く不破さんのことを探しにいかなきゃ。ただでさえ昨日の様子がおかしかったのだ。
もし何かあったら自分の身も心も持たない。
甲斐田晴
どこだ。どこにいる。早く早く探し出さないと...!!
プルルルルルルルル
甲斐田晴
!あきな!?もしかしたら、何か不破さんのこと知ってるかも...
甲斐田晴
三枝明那
三枝明那
甲斐田晴
三枝明那
三枝明那
甲斐田晴
なんだか悔しい。僕は不破さんの彼氏なのに……
あきなの方が不破さんのことをわかってるのがめちゃくちゃ悔しい。
三枝明那
三枝明那
甲斐田晴
三枝明那
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
「村の最南 海綺麗に見えし場所 奇跡の鐘二人で鳴らせば 番の仲は永遠と」
甲斐田晴
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
多分って言っても仕方ない! 取り敢えず、居なかったら次の宛を探せばいい
甲斐田晴
愛する人の誕生石を嵌めたネックレスが、チャリと軽く揺れた
不破湊
不破湊
レン村の一番南にある「奇跡の鐘」。晴に教えてもらった場所。
恋人と一緒に鐘を鳴らすと二人は幸せになれる。
不破湊
もしその恋人と縁を切りたかったら縁を作るのとは逆の作法。
一人で鐘を鳴らすと恋人との縁は切れる。ただし決まりが一つだけ...
不破湊
それを守りつつ、鐘を鳴らせた者が縁を切れる。
不破湊
ギュッっと細長い紐を握りしめ、鐘を鳴らす準備をする。
不破湊
じゃあね晴。サラちゃんと幸せにね。 大きく腕を振り、鐘を鳴らそうとして …
...でも、鳴らしたところで意味はなかった
甲斐田晴
リンゴーンという音と共にあいつは現れた。
今は聞きたくないけど、本当は聞きたかった声に俺はどれだけ堕ちればいいんだろう。
レン村の最南…いるのならそこのはずだ。
でも、そこにいるのであればもしかしたらもう一度鐘を鳴らす可能性がある。
甲斐田晴
不破さんにその鐘を鳴らしてほしくなくて、早く早くと思えば足は早歩きになる。
奥にチャペルが見える。その前に人影が見えるのがすぐにわかった。
甲斐田晴
不破さんは既に手にはチャペルの紐を握っていて鳴らそうとしている。
ごめんなさい。ごめんなさい。僕の何がいけなかった?謝るからまだ一緒に居させてよ。
甲斐田晴
遅かった。僕が彼の名前を呼んだタイミングと鐘の音のタイミングが被った。
鳴ってしまった。
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
不破湊
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
不破湊
甲斐田晴
ギュッ!!
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
甲斐田晴
不破湊
リンゴーン…リンゴーン
甲斐田晴
甲斐田晴
不破湊
お互いの薬指に嵌めてあるペアリングの宝石がキラリと輝きを取り戻した気がした。
へるつ
へるつ