?
...はぁ...
?
何やってんの?
杏樹
...!!
先輩①
なっ...!?
そこに居たのは
蒼空だった。
先輩①
そ、蒼空くん...っ!これには理由がっ
蒼空
言い訳とかいいですから
蒼空
僕の大切な人に手を出さないでください。
先輩①
!?
蒼空
お願いします。
そう言って蒼空は頭を下げた。
杏樹
...っ
杏樹
(...私は、いつも蒼空に助けられてばっかりだ...)
先輩①
こ、こんな奴が大切な人っ!?
先輩①
地味でブスなくせに、調子乗ってんじゃないわよ!
その先輩は私を睨みながらそう吐き捨てた。
蒼空
...こいつ、地味でブスじゃないですよ?
蒼空がニヤッと笑って言った。
杏樹
(い、嫌な予感が...っ)
蒼空
杏樹!
杏樹
は、はいっ!?
杏樹
(変な声出ちゃった...)
蒼空
ちょっと来い
そう言われて、強引に手を引っ張られ連れていかれた。
杏樹
な、何してるの蒼空っ
蒼空
杏樹、メガネと三つ編み外せ。
杏樹
...はっ?
蒼空
杏樹が地味子でブスじゃないってこと、証明すんだよ
杏樹
そ、そんなの...っ
蒼空
いいから早く
蒼空の顔は本気だ。
...これ、結構怒ってるなぁ...
杏樹
はぁ...しょーがないなぁ...
渋々メガネと三つ編みを外した。
杏樹
この姿でみんなの前行くのやだなぁ...
蒼空
大丈夫。ちゃんと可愛いから。
杏樹
...っ/////
杏樹
(蒼空ってこういうこと平気で言えちゃうよね...)
蒼空
...ほら、地味子でブスじゃねーだろ?
蒼空が私の背中を押しながら言った。
...シーン...
杏樹
(う...みんな静まり返ってるじゃん...)
杏樹
(メガネと三つ編み外しただけで地味子じゃなくなるなんて、ありえないんだよ...)
気まずくて俯いてると
生徒達
...え、あれ誰...?
生徒達
神崎さんなの?
生徒達
あんなに可愛かったんだ...
杏樹
...?
蒼空
あ、でも、
蒼空
杏樹に手出したヤツは許さねーからな?
そう言って蒼空はニヤッと笑った。
翌日。
蒼空と私が付き合っていることは
全校に広まっていた
杏樹
(まあ...しょうがないよね...)
杏樹
(あんな大胆なことしちゃったし...)
私は昨日以来、地味子を演じるのはやめた
蒼空からお許しを得たからだ
杏樹
(でも蒼空...どうして地味子を演じろなんて言ったんだろ...?)
蒼空
あ、杏樹
杏樹
...あっ、蒼空!
蒼空
お、良かった、地味子やめてきてる
杏樹
...どうして地味子を演じろなんて言ったの?
純粋な疑問を口にした瞬間
ビシッ
杏樹
いっ......!
杏樹
なんでデコピンなんてすんのー!
蒼空
...別に?
杏樹
てか、ちゃんと質問に答えてよね!
蒼空
...あー...
蒼空
「なんで地味子を演じろなんて言ったか」...だっけ?
蒼空は一瞬考えるような素振りをして
私の耳元で囁いた
蒼空
...お前がほかの男にとられないようにするためだよ
杏樹
...っ!?/////
蒼空
さ、教室行こーぜ?
私の顔が赤くなってるのを見て
ニヤニヤ笑いながら呟く
杏樹
も、も〜〜〜〜〜!!
全校生に付き合ってることがバレて、
堂々と生活できるようになった私たち。
そして、今日も私は
学年イチの男子に溺愛されるのです







