未求
未求
未求
未求
ベットから蹴落とされる様に起き上がっては伸びをした
薄暗い部屋にはぱたん、とドアを閉める音だけが響いた
カーテンは開ききられ窓から朝日が煌々と差し込む
綺麗に畳まれた掛布団がベットの上にずり落ち気味に置かれている
ただ冷たく眩しく、
ぴしゃり、とカーテンが開け放たれる……
沙紀
ベットの中で向きを変え、その光から逃れようとする
窓の先の光はまるで蛍光灯の光、というか日光じゃない
卓
沙紀
布団の中でごろごろと丸まりながら眠たげな声でそう叫ぶ
うーん、
卓
卓
卓
卓
布団をひっぺがされかたかたと震えている。
うーん、
沙紀
卓
卓
お母さんかな?
寝ぼけ眼の姉の首根っこを掴み半ば引き摺りながら部屋を後にした
沙紀
とかいう腑甲斐無い嘘泣きは彼の耳には届かない為
連行されて言った。