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きなこ
2,063
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彼女はおどおどと震えた口を開いた。 先程まで真っ直ぐ告白していた勢いは消え失せ、視線は床へ落ちている。
シスノ・スオレカ
シスノ・スオレカ
プナア・ブルーブロック
その名を聞いた瞬間、周囲の空気が僅かに変わった。
ヴァローナ
ヴァローナ
ウラノス
食堂を揺らすほどの声が飛ぶ。 ヴァローナは目を瞬いた。
ヴァローナ
ウラノス
矢継ぎ早に飛んでくる言葉。 肩を掴まれ、前後に揺さぶられる。
ヴァローナ
犬猿。 そう呼ばれているローゼ・シュテアネ。 彼はいつもヴァローナを目の敵にして、殺す勢いでタイマンをふっかけている存在で。 そんな彼は、ここ・プロプリウス学園内では危険人物として扱われていた。 ましてや、無防備になる入浴中。 同じ浴場に二人きりだったと聞けば、心配されるのも無理はない。
ウラノス
ヴァローナ
ウラノスまでもが尋問モードに切り替わるほどの人物だ。 いつもの軽い笑みは残っている。 けれど、目だけは全く笑っていない。
プナア・ブルーブロック
プナアも一層真剣に目を合わせた。 逃がさないように、真っ直ぐ。
ヴァローナ
ヴァローナは言いかけたところで、その威圧感に目を逸らした。 何も無かったわけではない。 というかむしろ、大アリ過ぎる。 ヒートを起こして、そのまま……。 一瞬。 脳裏に、あの夜が蘇る。 近かった体温。 耳に残る声。 触れられた感覚。 その先を思い出すと、ヴァローナは顔を熱くした。
ヴァローナ
勢いで言い切る。 その熱を隠すようにして、瓶を取り上げ鞄に入れた。
アルラ・マンニュ
ヴァローナ
これ以上ここにいれば、何を聞かれるかわからない。 ヴァローナは早足で食堂の扉に手をかけた。 あと一歩。 ここを出れば、この話から逃げられる。
シスノ・スオレカ
彼女は声をかける。 扉に触れたまま、ヴァローナの足が止まった。
コメント
1件
うわあ、めちゃくちゃ気になる終わり方……! ヴァローナが「何もない」って言いながら顔を赤くして逃げるのが、もう完全に“ある”ってバレバレで可愛い反面、切ないですね。ローゼとの入浴シーン、きっとあの夜に何かあったんだろうな……。それを隠そうとするほど周りが心配する構図も好きです。次が待ち遠しいです!