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第1話 - あ

2023年04月25日

#恋愛

結城真矢

サクラ

ヒロト元気〜？w

サクラ

同窓会来てなかったよね？w

サクラ

まぁデブで陰キャのあんたは来ないだろうなぁって思ってたけどw

サクラ

今何やってんの〜？

サクラ

おーい、既読ついてるんだけど。

サクラ

無視してんじゃねーよ。

ヒロト

サクラさん…

ヒロト

僕に何か用ですか？

サクラ

何その反応w

サクラ

陰キャすぎてきんもーいw

サクラ

同級生相手にさん付けの敬語ってw

サクラ

そんなことインキャしかやんないっしょw

サクラ

うけるw

ヒロト

そんな事ないと思うんですけど…

ヒロト

正直学生時代にあまり関わりがなかったからだと思いますよ。

サクラ

はぁ〜？

サクラ

あんなに可愛がってやったのに、関わりがなかったって…

サクラ

失礼すぎるでしょ！！

ヒロト

すみません…

ヒロト

そんなつもりじゃなかったのですが…

サクラ

あんたって本当ムカつくね！

サクラ

いっつも弱々しくて、ヘコヘコ謝ってばっかりだしw

サクラ

見た目もデブでブスで最悪じゃんw

サクラ

まぁ学生時代はいじめ甲斐があって面白かったけどw

サクラ

ってか何で同窓会来なかったんだよw

サクラ

大人になったらヒロトを見て、大爆笑する気満々だったんだけどな〜w

ヒロト

仕事の予定と被ってしまって…

ヒロト

どうしても抜けられなかったんですよ。

サクラ

あっそ〜w

サクラ

あんたみたいな陰キャが働ける場所って、

サクラ

年中無休の工場勤務とか？w

サクラ

それとも、豚小屋かな？w

サクラ

やっばw想像したら爆笑もんだわw

ヒロト

違いますよ。

ヒロト

普通のサラリーマンです。

サクラ

へぇ〜w

サクラ

もし豚小屋で働いてたとしても、言いたくないよね〜w

サクラ

あんたがサラリーマンか…どう考えてもお荷物社員じゃんw

サクラ

そう考えるとあたしって本当すごいわ〜！

サクラ

大学卒業してからは大手企業で受付嬢やってんのw

サクラ

顔がいいからできることだよね〜w

サクラ

受付嬢やってると色々な会社の人が来るから出会いも多いわけ！

サクラ

いつかは取引先の社長とかと結婚したり出来るのよ〜w

サクラ

あんたには無縁の話でしょw

ヒロト

はぁ…そうですね。

サクラ

ちなみにあんた今彼女いんの？w

ヒロト

居ませんけど…

サクラ

でしょうねw

サクラ

どうせ今までもいたことないんでしょ〜？w

サクラ

そういえば学生時代にあんたみたいな陰キャの女バージョンいたよね？w

サクラ

名前なんて言ったっけな〜

ヒロト

もしかして、チヨコさんですか？

サクラ

あー！それそれw

サクラ

よく覚えてんじゃんw

サクラ

あいつも同窓会来てなかったわ〜

サクラ

陰キャは似たもの同士ってことだねw

ヒロト

チヨコさんと僕は全然違いますよ。

ヒロト

チヨコさんは凄い人なんですから。

サクラ

は？w

サクラ

何が違うのよw

サクラ

陰キャには変わりないでしょw

サクラ

地味でデブでブスなやつは死ぬまでそうなのよw

サクラ

あたし、デブとかブスとか嫌いなんだよね〜

サクラ

そういうやつに限って何の努力もしてないしw

サクラ

マジきもいって思っちゃうわ〜w

サクラ

あんたも含めてねw

ヒロト

まぁそうかもしれないですけど…

ヒロト

僕もチヨコさんも変えようと努力はしたんですよ。

ヒロト

でもなかなか難しくて…

サクラ

言い訳ばっかうるせーw

サクラ

本当あんたってキモいw

サクラ

あたしみたいな陽キャは日々努力を重ねてんのよw

サクラ

モテるために、金持ちと結婚するために必死なのw

サクラ

デブスが偉そうな口叩くなよ。

サクラ

マジ気分悪くてムカつくわ〜

ヒロト

すみません…

サクラ

イライラするからブロックするわw

サクラ

バイバーイw

〜ヒロトとチヨコのやりとり〜

ヒロト

チヨコ、今大丈夫？

チヨコ

ヒロトお疲れ様。

チヨコ

何かあったかな?

ヒロト

いや、さっきサクラさんから連絡があってさ…

チヨコ

サクラさんって私達の同級生の？

ヒロト

そうそう。

ヒロト

相変わらず、俺らのことブスでデブって罵ってたよ。

ヒロト

この前の同窓会に行かなかった理由も説明したんだけど、

ヒロト

陰キャだからどうせお荷物社員だとか、

ヒロト

豚小屋か、工場勤務か？って言ってきたんだよ。

ヒロト

ひどくない?

チヨコ

うわぁ…何も変わってないね…

ヒロト

自分は大手企業の受付嬢やってるんだって自慢してたよ。

ヒロト

やっぱりこの前見たのって…

チヨコ

大手企業の受付嬢…きっとそうだね…

チヨコ

この前会議で伺った時は、

チヨコ

全く私たちの変化に気付いていなかったじゃん笑

チヨコ

それどころか、ヒロトのこと見て目キラキラさせて、

チヨコ

「初めまして♡かっこいいですね♡って言ってたのに笑」

ヒロト

本当にね笑

ヒロト

名前言っても全然気付いている感じなかったしw

ヒロト

あれから数年経ってるのに僕たちがあのままだと思ってるなんて、

ヒロト

浅はかにも程があるよね。

チヨコ

確かにあの頃の私たちは太ってたよね。

チヨコ

社会人になると同時にハード過ぎて一気に体重が落ちて、

チヨコ

いいきっかけだねって一緒にダイエット始めたんだったっけ？

ヒロト

そうそう。

ヒロト

僕なんて中学の頃から20キロも痩せたんだよ。

チヨコ

え！？そんなに痩せたの！？

チヨコ

凄いね笑

チヨコ

私は12キロくらいだったかな笑

チヨコ

今じゃ2人とも当時の面影は全くないよね。

チヨコ

気付かれなくても仕方ないけど笑

ヒロト

まぁね。

ヒロト

でもあの会社でサクラさんが受付嬢やってるのはちょっとなぁ…

ヒロト

僕たち合同プロジェクトの担当になっちゃったから、

ヒロト

サクラさんに会うのは避けられないよね…

ヒロト

あとはバレずにやり過ごせるかって感じだけど…

チヨコ

もういっそバラしちゃう?笑

チヨコ

というか当時の屈辱を果たしたくない?

チヨコ

散々デブだブスだ言われて、酷いこともされてきたのに、

チヨコ

サクラさんは反省もせずに、いまだに当時の同じことしてるんだよ？

チヨコ

ちょっと懲らしめたくない?笑

ヒロト

まぁそうだけど、そんなことしたことないからなぁ…

チヨコ

私に考えがある！笑

ヒロト

そうなの？仕事終わったらその話詳しく聞かせて！

チヨコ

分かったよ！

〜数日後〜

サクラ

ねぇ！ヒロト！

サクラ

あんたこれどういうことなの！？

サクラ

取引先のイケメンと連絡先交換して、

サクラ

ラインしようと思ったらあんたの履歴が出てきたんだけど！！

サクラ

あたしの彼に何したのよ！！

ヒロト

サクラさん、こんばんは。

ヒロト

どういうことですか?

ヒロト

僕も全然理解が出来ないのですが…

サクラ

もう！1発で理解しなさいよ！

サクラ

最近よく来る取引先のイケメンが居るんだけど、

サクラ

いい感じになったからライン交換したのよ！！

サクラ

それで連絡しようと思ったらあんたのラインの履歴が出てきたの！！

サクラ

マジで意味わかんないんだけど！！

サクラ

どうなってんのよ！！

サクラ

せっかくイケメンのライン、ゲット出来たと思ったのにー！！

ヒロト

あぁ…気づいていなかったんですか？

ヒロト

名前を言った時点で気付いていたと思ったのですが…

サクラ

は！？どういうこと！？

ヒロト

僕のことイケメンと言ってくれてありがとうございます。

サクラ

へ？

サクラ

何言ってんの?w

サクラ

イケメンってあんたのことじゃないわよ?w

サクラ

勘違いしすぎでしょw

サクラ

やっばw腹痛いw

サクラ

自惚れすぎなんじゃないの？w

ヒロト

え、ここまで言っても信じてもらえないんですか?

ヒロト

サクラさんとライン交換したのは僕ですけど…

ヒロト

御社との合同プロジェクトの担当になったので、

ヒロト

ほぼ毎日サクラさんと顔を合わせていたんですよ。

ヒロト

あ、もしかして…

ヒロト

僕の見た目が変わり過ぎて、わからなかったですか？笑

サクラ

は！？

サクラ

え…どういうこと？

サクラ

あのイケメンがヒロトだった…？

サクラ

だってあんたデブだったじゃん！！

サクラ

顔だって全然違うじゃないの！！

サクラ

めちゃくちゃ一重だったはずなのに！

ヒロト

あーそうですよね笑

ヒロト

社会人になって、仕事がハード過ぎてかなり痩せたんですよ笑

ヒロト

それをきっかけに見た目にも気を使うようになりましてね。

ヒロト

昔はめちゃくちゃ重たい一重でしたが、痩せたら顔の肉も無くなって、

ヒロト

気付いたらぱっちり二重になってました笑

ヒロト

痩せたら凄いモテるようになったんですよ〜

ヒロト

垢抜けたというのでしょうか？

ヒロト

それにしても今までブスやデブと罵った相手に、

ヒロト

猛アタックをしているなんて、

ヒロト

サクラさんの目はおかしくなってしまったのでしょうか？笑

サクラ

へ、へぇ〜

サクラ

凄いじゃん！！

サクラ

ヒロトがあんなにイケメンだったなんて知らなかったよ〜♡

サクラ

今のヒロトだったらあたしとも釣り合うと思うし、今度ご飯でも行かない？♡

サクラ

しかもうちの会社との合同プロジェクトの担当に選ばれるなんて、

サクラ

仕事も頑張っててすごいね！！

サクラ

出世コースを歩んでるのかな？

サクラ

ヒロトはスーツが似合ってて、本当にカッコ良いよ♡

ヒロト

え…凄い手のひら返しですね。

ヒロト

今までサクラさんに言われたことやされたことは忘れていませんよ。

ヒロト

今でこそ垢抜けた僕ですけど、当時はとても傷付いていたんですよ。

ヒロト

サクラさんに言われたことは脳裏に焼き付いていますし、

ヒロト

サクラさんの取り巻きにされた嫌がらせはトラウマ級に覚えています。

ヒロト

そんな相手とご飯に行くだなんて、あるわけがないでしょう笑

ヒロト

僕にとってあなたは悪魔なんですよ。

ヒロト

僕という人間をこの世から消し去った悪魔なんです。

サクラ

え…そこまで言わなくたっていいじゃん…

サクラ

あの時はごめんなさい！

サクラ

私も若かったから、そんなにヒロトが傷ついてるなんて知らなくて…

サクラ

でももうしないから！許してよ！ね？

サクラ

約束するからあたしと付き合ってくれない?

サクラ

ヒロトと付き合ったらあたしの株も上がると思うのよ！

サクラ

あたしみたいな美人にはヒロトみたいなイケメンがぴったりでしょ?♡

ヒロト

ここまでハッキリ言っても分からないのか。

サクラ

え？

ヒロト

じゃあもっとオブラートに包まずに言うけど、

ヒロト

僕はあんたのことが世界一大っ嫌いなんだよ。

ヒロト

あんたのことを美人だとか思ったことは一度もない。

ヒロト

あんたが僕やチヨコのことを貶している顔は

ヒロト

歪んでいてとてもブサイクだよ。

ヒロト

自分の株を上げるために僕と付き合うだなんて、心も腐っているんだね。

サクラ

は！？

サクラ

私がブサイク…？心が腐ってる…？

サクラ

酷いじゃないの！！

ヒロト

あ、それに僕そろそろ結婚するんだよ。

ヒロト

長年付き合っていた彼女とね。

サクラ

え！？彼女居ないって言ってたじゃないの！！

サクラ

あたしに嘘ついたの！？

ヒロト

彼女をいることを話したらバカにされるのは目に見えてましたし…

ヒロト

言いたくないと思うのは仕方ないですよね?

サクラ

ちなみにどこの女よ！！

サクラ

あたしよりいい女だっていうの！？

ヒロト

チヨコですよ。

サクラ

は？w

サクラ

あのデブ女？w

サクラ

あんな女にあたしが負けたっていうの？w

サクラ

いつもヒロトと一緒に来てる女だったらまだ許せたんだけどな〜w

ヒロト

それがチヨコですよ。

ヒロト

チヨコも僕と一緒にダイエットをしてかなり痩せたんです。

サクラ

は…？

サクラ

あいつもなの…？

ヒロト

じゃあもういいですか？

ヒロト

僕はもう2度サクラさん関わる気はないので、

ヒロト

今度はこちらからブロックしますね。

サクラ

あんたら2人ともあたしのことバカにして…

サクラ

いい加減にしてよ！！

サクラ

ちょっと！！

〜後日談〜

ヒロト

昔はバカにしていた僕とチヨコが垢抜けたと知ったサクラは、

ヒロト

合同プロジェクトの打ち合わせで伺うと、

ヒロト

僕には色目を使ってくるようになり、

ヒロト

チヨコには大胆な嫌がらせをし始めました。

ヒロト

かなり不愉快だったので、すぐにサクラの会社の社長に相談しました。

ヒロト

すると、他にも迷惑行為をされていた社員がいたようで、

ヒロト

サクラはクビになり、会社を去っていきました。

ヒロト

最近では夜の街で毎回違うおじさんと腕を組んで歩いているらしいと、

ヒロト

同級生を経由で噂を聞きました。

ヒロト

僕は無事にチヨコと結婚しました。

ヒロト

笑いの絶えない家庭を作っていきたいと思います！

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