TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

翌日の朝 生徒会本部

side海人

海人

………………………

自分のした事…それは紛れもない間違い

それはわかっていた…のに

あいつの…日葵の事になると暴走してしまう自分がいる

「違う」…

ずっと俺を守ってきたその言葉が今は刃物のように胸を突き刺す…

ふと目をやると、萎れた向日葵

心が沈んだ時に向日葵に目をやると、いつも萎れているような気がする…

海人

はぁ…

コンコン…ガチャ…

陽菜

おはようございます!あ、会長お一人ですか!

海人

速水か…

日葵が来たと少し期待した自分が惨めに思える

陽菜

どうかしました…?

陽菜

ははーん、もしかして日葵への恋煩いですか?笑

海人

…………………

陽菜

え、図星…?

陽菜

ほ…ほんとに大丈夫ですか…?

大丈夫なわけ無いだろう…

海人

今日の総会は中止だ…

海人

少し休ませてくれ…

陽菜

わかりました…了解です。

陽菜

くれぐれも無理しないように…

バタン…

海人

はぁ…

回想 幼少期 髙橋邸

side海人

「お父様!僕、市の絵画コンクールで佳作になったんだ!ほら見て!」

海人父

佳作…?ふんっ…くだらん。

海人父

お前は髙橋家の人間だ、1位以外など要らない。

そう言って父は僕の絵を目の前でビリビリに破いた。

僕はただ呆然と立ち尽くすだけだった。

僕は泣きじゃくった

いつになれば父に認めて貰えるのか

僕はずっと寂しかった

でも、そんなときにあの人に救われたんだ。

海人母

海ちゃん?どうして泣いてるの?

そう言って破かれた絵を見るなり母は…

海人母

バラバラになっちゃったらまた…紡げばいいじゃない。

そう言って破かれた絵を一つ一つ丁寧にテープで修復してくれた。

海人母

はい、元通り!

海人母

すごいね海ちゃん!この絵は優勝だよ!

そう微笑みながら手作りの金メダルを掛けてくれたっけ…

僕はそれが嬉しくて…

母がいれば僕はずっと幸せだった…

でも、神は僕の事が嫌いだったみたいだ。

メイド

奥様!?大丈夫ですか!?

今泉

早く、救急車を!

母は突然倒れた

ステージ4の膵臓がんだった。

父はそれを知るなり僕に当たった

海人父

お前のせいだ!海人!お前が母さんを!

僕も僕のせいだと思っていた

自分が母に無理をさせたのではないかと思っていた

ある日母はこう言った

海人母

海ちゃん…?あのね…

海人

ママ…?

海人母

この先お父さんに、「お母さんが死んだのは海人のせいだ」って言われたら…

海人母

絶対に「違う!」って言ってね…

海人

ママ…死んだりしないよね…?

海人母

本当は生きたい…もっと海ちゃんと…お父さんと旅行に行ったりしたい…

海人母

でも…生きるよりも大事な事を見つけたの…

海人

何…?

海人母

海ちゃんが強くなるように成長を見守る事…

海人母

だから海ちゃん…強くなってね。

海人

強くなるから!生きてよママ!

海人

僕ママが居ないと…強くなんかなれない…

海人母

海人…

海人

……?

海人母

お誕生日おめでとう…海人…

ピーッ…

母は4月3日、永眠した。

僕の誕生日だった。

海人父

…………………

海人

……………………

海人父

海人…

海人父

すまなかった…

父から出た言葉は意外なものだった

海人父

お前にあんな冷たい態度とって…

海人父

母さんに言われて目が覚めたよ…

海人

……………………

海人

おとー…さま…

海人父

本当に…すまない…

父に抱きしめられたのは初めてだった

冷たかった父からは想像出来ない…ほのかな暖かみを感じた。

家に帰り冷蔵庫を開けると、作った覚えのない手作りケーキが置いてあった。

プレートには「海人お誕生日おめでとう」の字

母が作ったんだと一瞬で分かった

海人父

どうした海人?それ…

海人父

母さんのケーキ…

海人

お父様…一緒に食べよう…?

海人父

そうだな、一緒に食べようか。

こうして当時6歳だった俺は、少しだけ、強くなった

回想 高校1年生 生徒会本部

あの日から10年の月日が経過し、俺は高校1年生ながらにして髙橋学園の生徒会長に抜擢された。

慣れない仕事に追われながらも、同級生の紫耀、廉、先輩の岸くんとジンに支えられた。

特に紫耀には感謝していた。

紫耀の思考力は時に全ての人間をポジティブにし、さすがインフルエンサーだなと賞賛することもあった。

紫耀には大切な人がいた。

名前は速水優花という、一般生徒だった。

人懐っこい性格の彼女はどこか紫耀と似ている部分もあった。

だが、ある日…

優花

紫耀まだ?

海人

ああ、まだみたいだな。

その日は紫耀が本部の役員会議に出席し、速水はそれを待っていた。

俺はまだ既存の仕事を終わらせていた

優花

ねぇ、海人。

海人

なんだ?

優花

わたしね、海人のことが好き。

海人

は?お前には紫耀がいるだろ?

優花

紫耀は海人に近づくための捨て駒。

優花

わたしの本命は海人だから

海人

…!?

海人

お前…

許せない…

大事な紫耀を傷付けて…

優花

ふふっ…もうそろそろかな…?

海人

は…?何…を…

一瞬何が起きたのかわからなかった

速水は俺にキスしてきた

ガチャ…

紫耀

優花ー!終わった…

紫耀

は…?

紫耀

何…してんだよ…

紫耀の顔に絶句した

俺は急いで速水を突き放した

優花

あ…紫耀…♡

こんな状況になる事を望んでいたのか、嬉しがっている速水

俺は必死に弁明しようとした

母から贈られた…俺を守る言葉…

海人

違う…

海人

違う…!紫耀!違うんだ…!

紫耀

何がちげぇんだよ!

紫耀の怒鳴った顔を見るのは初めてだった

紫耀

海人も優花も…そんなやつだったんだな…

紫耀

お前ら糞だな。

そう言って紫耀は本部から出ていった

当時16歳だった俺は…また弱くなった…

回想 髙橋邸

side海人

日葵に出会って、日葵に恋をしてから俺は少しだけ勇気を持つことができた。

だが、日葵との距離が縮んだ次の日、日葵は紫耀に抱きしめられていた

また…紫耀に心を奪われてしまうんじゃないかと俺は気が気でなかった

コンコン…ガチャ…

扉が開き、日葵が立っていた

海人

遅いぞ。

日葵

ごめん…

海人

紫耀に…抱きしめられていたな…?

日葵

見てたの…?

否定をしない…つまりはそういうことだ

海人

なんだ?見られたら嫌なことでもあるのか?

日葵

そ…そうじゃなくて…

しどろもどろに話す日葵に苛立ちを覚える

海人

そんなに…紫耀といる方が楽しいか…?

日葵

え…?

弱音を吐いてしまった

でももう止まらない…

海人

何もかも全て紫耀に取られる…

そう俺が言うと…

日葵

なにそれ…

日葵

海人だって…昔紫耀くんの彼女取ったんでしょ!?

海人

は…?

何故日葵がそれを知っているのか…

日葵

紫耀くんの彼女と…キスしてたところ紫耀くんに見られたんでしょ!?

海人

違う…それは!

誤解だ…

日葵

違くないじゃない!

日葵

いっつも自分に都合のいいことばっか押し付けてきて!

日葵

自分の都合が悪くなったら「違う」って言い訳するの?

言い訳…

日葵

あのハグやキスも…

日葵

全部嘘だったの…?泣

泣きながらそう言う日葵

海人

っ…

日葵

もう…帰る…

海人

おい…日葵…

日葵

もう…ほっといて…!泣

そう言って出ていってしまった

10年間俺を守ってきた母からの言葉が

一瞬で刃となった時だった…

平野邸

side日葵

私は…一体何をしているんだろう…

自分勝手で…人を振り回して…

日葵

はぁ…

紫耀

40回目。

日葵

うわっ…!

紫耀くんが居るのに気づかなかった…

日葵

って…

日葵

なんで…タキシードなんか着てるの…?

紫耀くんが身にまとっていたのは…

純白のタキシードだった…

紫耀

雰囲気ってもんがあんだろ

日葵

なにそれ…

ふっ…と笑ってもう一度紫耀くんを見ると…

紫耀くんは真剣な眼差しでこちらを見ていた…

日葵

………?

紫耀

日葵…

日葵

ん…?

紫耀

俺と…

紫耀

結婚を前提に付き合ってください…

STEP8〜カコトミライ〜

溺愛〜できあい〜(完結済連載)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

131

コメント

5

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚