後日談っぽいものです
⚠️視点kr中心です。人物の登場する頻度に偏りがあります。
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俺は目をこすり、体を起こす。
時計を見ると、先程より30分ぐらい針が進んでいた。
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そう、見ての通り俺は図書館に来ている。
何故こんなところに来たかというと、気になることがあるからだ。
気になること、それは__
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そう、"コレ"だ。
いやいや、俺達はそれぞれ恋人だしこんぐらい別に 仲良しだなぁくらいにしか思わないよ。
思わない、思わないけど……
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最近のきんとき本当におかしくないか!?
今まで絶対みんなの前でぶるーくとイチャつくことなんてしなかったし、 ぶるーくが無理やりくっついたら恥ずかしがってぶるーく殴り飛ばしてたあの きんときが……!?
今ではみんなの前で普通にキスするし、イチャイチャするし、 それを怒ることもない……
……まぁ、ぶるーくは通常運転だが。
なんかあったにしては変わり過ぎだろ!!
そんな感じで、俺は最近ずっとこの二人……特にきんときの変貌が 気になって仕方がなかった。
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俺はびっくりして、つい大声が出た。
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彼はそう言って指差す。
その指の先には、なかむとシャークんの二人がいた。
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シャークんがなかむにキスをせがまれ、顔を真っ赤にして必死に拒んでいる。
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きんときについては、どこか引っ掛かるんだよなぁ……。
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なんか、それだけじゃない気がするんだよな……
だって、最後に俺が"見た"二人と、 今の二人じゃまるで別人のように思えるのだ。
……まぁ、結構変わってるのはきんときか。
俺が視覚を失う前のきんときはぶるーくに対して結構塩対応な感じで、 俺が視覚を失ってからの俺の想像の中のきんときもずっとそんな感じだった。
でも視覚を取り戻したら、こんなぶるーくに甘々なきんときになっていた……。
そら疑問に思わないなんてこと無いだろう。
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前のきんときのままだったっけ……)
若干そんな気もするが、 その記憶を曖昧にするほどきんときの変化が衝撃的だった。
きんときがあまりにも俺の記憶と違い過ぎる。
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関係してたりすんのかなぁ……
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でもそう言われたら、考えすぎ……な気もしてきたな。
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害悪カプ厨か?
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相変わらず回りくどくねちねち論破しようとしやがって!!
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それでも俺の心の中には、ずっと何かが引っ掛かっているのだった。
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未だよくわかってなかったんだよなぁ
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俺がそう言うと、彼は少し落ち込んだような表情になった。
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からかってみたら図星だったのか、彼は顔を背ける。
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顔は見えないけど、彼が嬉しそうな表情をした気がした。
そんなこんなで、 俺は一人図書館で資料やらなんやらを読み漁っていたのだった。
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俺はそう思って机の上に置かれた数冊の本を見た。
手がかりがありそうな本を数冊、とりあえず持ってきたのだ。
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おそらく睡魔の原因はそれだろう。
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俺はまた古びた本と向かい合った。
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本当に手がかりがない……
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俺は思わず一人で頭を掻きむしっていると、 少し離れたところで本を読んでいた人に若干引かれた気がした。
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……一旦落ち着こう……。
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多分十分な量の資料は読めていないだろう。
……と言うか、そう思わなきゃ心が持たない。
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なんたって未曾有の事例だ。そんな話を聞いたこともない。
それを調べようとすることは、あまりにも無謀だった。
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どこかしら、伝説みたいな感じで伝承されてるかもしれない……。
……なんて、都合のいい希望を抱いて俺は調査を続けた。
結局その日はめぼしい情報も得られず、帰ることにした。
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俺は机に広げていた資料を元の場所へ戻すべく、本棚の方へ向かった。
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資料を戻している途中、俺は少し気になる本を見かけた。
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その文字は昔の文字で一瞬読めなかったが、 今日散々昔の資料を読むために辞書も見たため、 少し見覚えのある文字が読めたのだった。
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俺はその本を取りだそうとしたとき、 手が滑って手に持っていた資料が床に落ちてしまった。
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しかも俺は本に指をかけていたため、 びっくりした拍子にその本も落としてしまった。
バサバサと音を立て資料と本が広がる。
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俺は落ちた資料や本をかき集める。
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すると、先程見つけた背表紙に『神』と書かれていた本が開いて落ちていた。
俺はその本を拾い上げようとしたが、思わず手を止めた。
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開かれたページには神社の絵と名前が描いてあって、 隣にその神社にまつわる言い伝えが書いてあった。
辞書をたくさん引いたため、ある程度のことが読めた。
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関連のある単語が出てきて、俺は驚きつつその後の文章も読もうと試みる。
しかし読める単語を飛ばし飛ばしに読んでいたため、 文章として理解することはできなかった。
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気になった俺はここから先は辞書を引いて、 そこに書かれていることを解読しようとした。
…ここには、何かヒントがあるはず。
根拠もないが、そんな気がした。
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思わず声が震える。
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俺達の感覚を消したってことなのか……?