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なくしたあなた

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なくしたあなた

13 - 【番外編】気になること

♥

1,627

2023年12月12日

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後日談っぽいものです

⚠️視点kr中心です。人物の登場する頻度に偏りがあります。

kr

………はっ……

kr

(もしかして俺、今寝てたか…?)

俺は目をこすり、体を起こす。

時計を見ると、先程より30分ぐらい針が進んでいた。

kr

(30分も…!?……もったいないことしたな、)

kr

(まだ読みたい資料あるのに……)

そう、見ての通り俺は図書館に来ている。

何故こんなところに来たかというと、気になることがあるからだ。

気になること、それは__

br

きんさんきんさん

kn

ん?なぁに?

br

僕きんさんが足りてないからぎゅーして!!

kn

はいはい、しょうがないなぁ

br

はぁ~癒される……

kr

……

そう、"コレ"だ。

いやいや、俺達はそれぞれ恋人だしこんぐらい別に 仲良しだなぁくらいにしか思わないよ。

思わない、思わないけど……

br

……キスしていい?

kn

…いいよ

br

やったぁ!チュッ

br

……

kn

…?急に黙ってどうし__

br

ガブッ

kn

いって!?おい、急に噛むな……

br

だってきんさん、かわいいんだも~ん

kn

まったく……

最近のきんとき本当におかしくないか!?

今まで絶対みんなの前でぶるーくとイチャつくことなんてしなかったし、 ぶるーくが無理やりくっついたら恥ずかしがってぶるーく殴り飛ばしてたあの きんときが……!?

今ではみんなの前で普通にキスするし、イチャイチャするし、 それを怒ることもない……

……まぁ、ぶるーくは通常運転だが。

なんかあったにしては変わり過ぎだろ!!

そんな感じで、俺は最近ずっとこの二人……特にきんときの変貌が 気になって仕方がなかった。

sm

きりやん

kr

おわっ!?なんだスマイルいたのか!!

俺はびっくりして、つい大声が出た。

sm

……うん

sm

またきんとき見てるのか

kr

まぁな

kr

……やっぱ何かあったにしては変わりすぎじゃないか?きんとき

sm

そうだけど……でもさぁ、あの二人も大概だろ

彼はそう言って指差す。

その指の先には、なかむとシャークんの二人がいた。

nk

しゃけ~!!お願い、おはようのちゅーさせてよ~!!

shk

ダメ!!みんないるから!!

shk

あと昨日の夜もいっぱいしたじゃん!!

nk

俺足りない!!

shk

だからっ…!みんないるからっ……!!

シャークんがなかむにキスをせがまれ、顔を真っ赤にして必死に拒んでいる。

sm

……な?

kr

「な?」じゃねぇよ

kr

……まぁ確かに、あの二人もそうだけどさぁ……

きんときについては、どこか引っ掛かるんだよなぁ……。

kr

きんときは……なんと言うか……

kr

周り何も見えなくなっちゃってる感じ、しない?

sm

そうかなぁ

sm

まぁ前よりぶるーく大好きになってる感じはするけど

kr

それもそうなんだけど……

なんか、それだけじゃない気がするんだよな……

だって、最後に俺が"見た"二人と、 今の二人じゃまるで別人のように思えるのだ。

……まぁ、結構変わってるのはきんときか。

俺が視覚を失う前のきんときはぶるーくに対して結構塩対応な感じで、 俺が視覚を失ってからの俺の想像の中のきんときもずっとそんな感じだった。

でも視覚を取り戻したら、こんなぶるーくに甘々なきんときになっていた……。

そら疑問に思わないなんてこと無いだろう。

kr

(……あれ?でも、みんなの感覚が戻った直後は、
 前のきんときのままだったっけ……)

若干そんな気もするが、 その記憶を曖昧にするほどきんときの変化が衝撃的だった。

きんときがあまりにも俺の記憶と違い過ぎる。

sm

……めちゃくちゃ仲良くなったじゃ済まないのか?

kr

めちゃくちゃ仲良くはなってるけど~……

sm

なんだ、さっきからずっと歯切れが悪いな

kr

ん~……

kr

…これってさぁ……

kr

きんときだけ、感覚なんも無くならなかったことに
関係してたりすんのかなぁ……

sm

お前……それは考えすぎだろ

kr

そうかなぁ……

でもそう言われたら、考えすぎ……な気もしてきたな。

kr

……そうかもなぁ……

sm

…納得いかない感じだな

sm

でもさぁ、考えてみろよ

sm

きんときが感覚を失わなかった代わりにぶるーく大好きになったとして、

sm

別にそれが生活に支障をきたす訳じゃねぇじゃん

sm

お前はなんだ?前のきんときとぶるーくに戻って欲しい~っていう
害悪カプ厨か?

kr

うるせぇちげぇよ!!

相変わらず回りくどくねちねち論破しようとしやがって!!

sm

だったら別にこのままでもおかしかねぇだろ

kr

……う、そうだけど……

それでも俺の心の中には、ずっと何かが引っ掛かっているのだった。

sm

……じゃあ、この感覚消失の出来事について色々調べてみたらどうだ?

sm

きんときの変化と関係があるのかどうか……

sm

それでもなんもなかったら納得できるしさ

kr

……あぁ!お前天才だな!!

kr

確かに、今までずっと俺だけ調べられなくて
未だよくわかってなかったんだよなぁ

kr

これで新情報も出れば万々歳だしな!!

sm

そうだな

kr

じゃあ俺、さっそく今日図書館とか行ってこようかなぁ

sm

…え、今日?

kr

うん今日。思い立ったが吉日ってやつだな!

sm

そっか……

俺がそう言うと、彼は少し落ち込んだような表情になった。

kr

ん?なんだスマイルそんな顔して

sm

いや、俺今日は用事あるから…

kr

あぁそういえばそうだったな……って、

kr

なんだスマイル、俺と一緒に行きたかったのか~?

sm

…ちがうし

からかってみたら図星だったのか、彼は顔を背ける。

kr

二人で行くのはまた今度な!

sm

……うん

顔は見えないけど、彼が嬉しそうな表情をした気がした。

そんなこんなで、 俺は一人図書館で資料やらなんやらを読み漁っていたのだった。

kr

(まぁ、読み漁るほどの資料はないんだよなぁ)

俺はそう思って机の上に置かれた数冊の本を見た。

手がかりがありそうな本を数冊、とりあえず持ってきたのだ。

kr

(でもどの資料も古いから、文字を読もうとするだけで時間がかかるし)

おそらく睡魔の原因はそれだろう。

kr

(まぁ今日はもう後少しがんばろう)

kr

えーと、どこまで読んだっけ……

俺はまた古びた本と向かい合った。

kr

……

kr

……ヤバい

本当に手がかりがない……

kr

(なんでこんだけ読んでも手がかり一つもないんだよ!!おかしいだろ!!)

俺は思わず一人で頭を掻きむしっていると、 少し離れたところで本を読んでいた人に若干引かれた気がした。

kr

やべっ

……一旦落ち着こう……。

kr

(……まぁまだ序盤だからな、こんなもんだろう)

多分十分な量の資料は読めていないだろう。

……と言うか、そう思わなきゃ心が持たない。

kr

(いろんな可能性があることを加味して考えなきゃいけないのつれぇよ……)

なんたって未曾有の事例だ。そんな話を聞いたこともない。

それを調べようとすることは、あまりにも無謀だった。

kr

(もしこの出来事が……)

kr

(自然現象とかだったら資料残らなそうだからまずいけど、)

kr

……人為的に、可能な現象であるなら……

どこかしら、伝説みたいな感じで伝承されてるかもしれない……。

……なんて、都合のいい希望を抱いて俺は調査を続けた。

結局その日はめぼしい情報も得られず、帰ることにした。

kr

(こんな静かな場所に居続けたら気が狂いそうだ)

俺は机に広げていた資料を元の場所へ戻すべく、本棚の方へ向かった。

kr

……

kr

資料を戻している途中、俺は少し気になる本を見かけた。

kr

…背表紙の文字……『神』って書いてある

その文字は昔の文字で一瞬読めなかったが、 今日散々昔の資料を読むために辞書も見たため、 少し見覚えのある文字が読めたのだった。

kr

(いろいろ伝説とか言い伝えとかで関連してきそうだったからなぁ)

kr

(…神……か)

俺はその本を取りだそうとしたとき、 手が滑って手に持っていた資料が床に落ちてしまった。

kr

うわっ!?

しかも俺は本に指をかけていたため、 びっくりした拍子にその本も落としてしまった。

バサバサと音を立て資料と本が広がる。

kr

うわぁ、ヤバいヤバい……

俺は落ちた資料や本をかき集める。

kr

(折れたりしてないよな……?)

すると、先程見つけた背表紙に『神』と書かれていた本が開いて落ちていた。

俺はその本を拾い上げようとしたが、思わず手を止めた。

kr

……『白尾神社』……?

開かれたページには神社の絵と名前が描いてあって、 隣にその神社にまつわる言い伝えが書いてあった。

辞書をたくさん引いたため、ある程度のことが読めた。

kr

……『感覚』……

kr

…感覚…!?

関連のある単語が出てきて、俺は驚きつつその後の文章も読もうと試みる。

しかし読める単語を飛ばし飛ばしに読んでいたため、 文章として理解することはできなかった。

kr

…『神』、

kr

…『力を与えし』

kr

…『記憶と代償に』…

kr

(…?どんな力を与えるんだ?)

気になった俺はここから先は辞書を引いて、 そこに書かれていることを解読しようとした。

…ここには、何かヒントがあるはず。

根拠もないが、そんな気がした。

kr

……

kr

おい、待てよ……

思わず声が震える。

kr

「記憶と代償に、感覚を消す力を授ける」って……

kr

これ……誰かが、自分の記憶を失う代わりに、

俺達の感覚を消したってことなのか……?

この作品はいかがでしたか?

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コメント

7

ユーザー
ユーザー

/考察いいですか..??

ユーザー

まってまってまってまってまってまってまってまって(落ち着け) 嘘でしょボロ泣きえ?????

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