今日も朝からレッスン。
終わってこれから帰ろうと思った所を、 最近全然話してなかった直弥に声をかけられた。
直弥
ねぇ、永玖
永玖
っ直弥
直弥
久しぶりにちょっとご飯でも行かない?
最近の永玖と颯斗の様子が明らかにおかしい。
見てられないくらいのどんよりとした空気に耐えられなくなり、永玖をご飯に誘った。
直弥
・・・
永玖
・・・
直弥
あのさ、永玖
永玖
ん?
直弥
まず、あんな事言って、 本当にごめん
永玖
ああ、本心じゃないって分かってるから
永玖は微笑んでそういった。
他愛もない話をし、そろそろ本題に。
直弥
…永玖、颯斗と何かあった?
颯斗の名前を出した瞬間、分かりやすく顔色が変わった。
永玖
…何もないよ
直弥
俺は何も言わないのに、永玖にだけ言わせるのは違うよな
直弥
けど俺は、まだ何も言いたくない。わがままでごめん。
直弥
だから、永玖も言わなくていいよ
直弥
ただ、一つだけ言わせてほしい
直弥
永玖まで、颯斗を諦める必要ないんだよ?
直弥
前みたいに颯斗に接して、結果2人が付き合ってもいいの
永玖
でも、直弥もまだ颯斗のこと、
直弥
好きだよ
永玖
っなら…!
直弥
好きだけど、俺は永玖と颯斗に付き合って欲しい
直弥
ここは何も聞かないでさ、自分の気持ちだけ考えてよ
直弥が、いつになく真剣な顔で話してる。
永玖
俺、颯斗のこと、好きでいてもいいの…?
そう言うと、直弥は微笑んだ。
直弥
いいに決まってるじゃん
永玖
(――けど…)
永玖
颯斗、俺のこと嫌いかもしれない
直弥
なんでそう思うの?
俺は颯斗と話したこと、 その日からもっと避けるようになったことを全て話した。
直弥
はぁ
直弥はため息をついてから顔を上げた。
直弥
だから何?
永玖
え、?
直弥
避けてんのは誰?颯斗?
直弥
違うでしょ
直弥
それに、いつまでもうじうじしてんのらしくないよ
直弥
謝って、自分の気持ちぶつけてきなよ
直弥
永玖らしくいきな
永玖
……っ!!
永玖
(そうだよね)
永玖
直弥、ありがとう
直弥
うん
俺は、その場で颯斗にメールを送った。