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低音 リリナ
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少年がこの世に生を宿す前 姉兄が居たらしい
だが生まれる事は出来なかった
両親はよく当たると噂の神社に行き こう願った
「勉強ができなくてもいい」
「運動が出来なくてもいい」
「ただ…」
「元気な子が生まれてきますように」
と
その結果生まれた子は
少年
少年
少年
めちゃくちゃ元気な子…いや 元気すぎる子が生まれた
だが少年のは悩みがあった
少年
少年
少年
少年は平凡な家庭の子だった
だが母親が過保護の為 世界にの事をあまり知らずに育っていた
つまり…箱入り息子
少年
少年
少年
少年
少年
少年
少年は…女の子だった
だがいつからだろう
いつからか女の子としているのが嫌になった
長い髪
ワンピース
スカート
女の子に見えるものは全部排除した
女の子なんだから…という言葉も嫌いだった
そして問題が起きた
少年の両親は不仲だった
少年
周りの家族はみんな母親と遊びに来てた
自分は祖母だった
その時は何とも思わなかった
遊びに行く時は父と祖母
友達と母
買い物は従姉妹と母
少年
気付いてしまった
おかしい…と
少年
家族みんなで遊びに行った記憶も
一緒に撮った記憶も
何も無かった
そう…少年は
両親の愛を知らない
父として…母としての愛はあった
だが両親は不仲
両親としての愛は貰ったことがなかった
愛がわからない
触れ合うことを気持ち悪いと思うようになっていた
少年
少年
少年
友達に聞いた
少年
少年
少年
分からなかった
少年
母も父もいない
祖母だけが居る家
少年
少年は家族が好きだ
例え母が不倫紛いなことをしていても
父が怒ると物を投げる人でも
祖母がどんなに認知症になっても
嫌いになれなかった
少年
少年
分からない
少年
クラスメイトを好き?になった
付き合った
でも何か違った
少年はネットでも付き合った
浮気なのは理解していた
目の前の人が消えて行くのが嫌だった
結局みんな離れていった
少年
愛を知らないを理由に最低なことをした
ごめんなさい…
少年
そう誓ったのに
またした
付き合ってた、他の人に依存した
付き合ってない…それを言い訳にした
少年
少年
少年
………
少年は
二十歳になった
少年
少年
今でも愛がわからない
好きとか、恋とか愛とか
どうせ破滅するだけなのに
少年
少年
少年
幸せそうだった
心から笑ってて、楽しそう
少年
この数年で少年はかなりの人に騙されてきた
やり捨てられたり 個人情報を渡すとすぐ消えたり 本当は好みじゃないと言われたり
少年
少年
少年は…恋人と手を繋いだことすら無い
少年
少年
少年
少年
少年
少年
穢れた少年
愛が分からない
コメント
1件
ネルくんさん、読ませていただきました。 「愛がわからない」と繰り返す少年の内心が、とても丁寧に描かれていて胸が締め付けられました。特に「恋人と手を繋いだことすら無い」という一文に、彼の孤独と触れることへの怖さが詰まっている気がします。元気な子であれと願われて生まれたのに、愛情に飢えて穢れてしまった感覚——このコントラストが切ないです。続きがすごく気になります。