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最初で最期の涙

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最初で最期の涙

1 - 最初で最期の涙

♥

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2020年01月30日

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綺麗に輝く星達と 美しく輝く月が静かに見守る

人気のない深夜で

小さく髪を揺らしながら ぼーっと遠くを見ている彼女。

自殺なんて...辞めてくれよ...っ

淡い視界には 彼女はキラリと光る

彼女

ごめんね...っ

濁った笑みで 僕を宥める

彼女

でも私、楽しくないの

彼女

この世界も、生活も全部。

綺麗な眉を少し顰め 淡々と言葉を綴る

だからって...っ

正直その言葉はショックだった 僕は必要とされていなかった という事だから

だからか 自然と涙が零れ落ちる

僕は...っ

彼女のふんわりとした甘い香りが 僕の鼻をくすぐる

彼女

貴方は、大切な人よ。

じゃあなんで...っ!

彼女

貴方にどれだけ縋っても

彼女

息苦しくて、辛くて

彼女

限界が来たのよ。

まだ、僕は何もしてないよ...

彼女は薄く笑って そっと僕に歩み寄る

彼女

ちゃんとしてくれたわ。

彼女

私はもう十分満足よ笑

くしゃりと笑う彼女は 1番綺麗で見惚れる程美しかった

彼女

本当にありがとう。

じゃあ、僕は何のために...っ

生きれば...っ
いいんですか...っ

涙が零れ落ちたらもう止まらない 次から次へと涙が溢れ出る

彼女

あら、私が生きる意味だったのかしら

彼女

嬉しいわね笑

彼女

とっても嬉しいんだけど
私事、忘れてくれる?

...無理ですよ

彼女の言葉が 胸の奥底で響く。

忘れられるわけないじゃないですか

彼女

そっか...

また眉を顰め、 振り返り柵の方へと進む

彼女

じゃあ、私が死ねば

彼女

忘れるよね...?笑

にこりと満面の笑みで 柵にそっと触れる

辞めてくださいって...っ!

彼女

ごめんね...

彼女は柵に手をかけ 跨いだ

彼女

...やっぱり怖いなぁ...

彼女の足は少しだが 小刻みに震えている

僕は柵に向かって 全速力で走る

待ってください...っ

彼女

ねえ...

彼女

私ね...っ

彼女

貴方の事が好きだったみたい。

その言葉を聞いて 僕は唖然とする。

僕も...です。

ずっとずっと好きでした。

彼女

ありがとう。

彼女

でも、無理みたいね...っ

振り返った彼女は 目に涙を浮かべている

彼女

ごめんね...っ

彼女

泣いちゃった...

細い腕で涙を拭う

けれど止まらないようで コンクリートの床に 小さくシミを作っていく

思う存分、泣いていいんですよ。

ずっと、泣いてきてなかった先輩は

強いです。

よく頑張りましたね

彼女

うん...っ

彼女

ありがとうね...

彼女

そうだね、泣くの
久しぶりかも...っ

僕は歩み寄り、 彼女を抱きしめる

先輩の選んだ道を
僕は応援します...っ

受け入れるのにはきっと時間がかかるけど

応援...します...っ

彼女

うん...っ、
うん...っ

彼女

ほんとにほんとに...っ

彼女

ありがとう

彼女は空へと飛び立った。

彼女の最初で最期の涙は

どんな宝石よりも綺麗だと思う。

この作品はいかがでしたか?

334

コメント

15

ユーザー

最後の表現素敵すぎますぅぅぅ(இдஇ

ユーザー

最後も美しく終わり ヒロインは飛び降りる 素敵な終わり方です!

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