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グリム・リーパー

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グリム・リーパー

22 - グリム・リーパー『感情、友情、愛情』

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2021年10月10日

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タール・シュウレイト

何も思ってない…
俺はみんなのことどうとも思ってない

タール・シュウレイト

皆が死んでもなんとも思わない、傷ついてもなんとも思わない

タール・シュウレイト

それでも契約したから、仲間として振る舞い続ける

タール・シュウレイト

誰かが傷ついたら心配して、危険な目に合いそうになったら守る
そんな演技をし続ける

タール・シュウレイト

…裏切って死刑なんてやだからね

ノエル・テイラトー

…なにそれ…

タール・シュウレイト

まるで敵側みたいだよね

タール・シュウレイト

世間的には俺らがヒーローなのに

タール・シュウレイト

…俺はサイキックの死神なんて向いてないんだ

ノエル・テイラトー

…グリムのことを死神っていう人、初めて見た

ノエル・テイラトー

…私は…貴方は仲間のこと大切に思ってると思います……

ノエル・テイラトー

そうじゃなきゃ仲間を他の場所に避難させて自分だけ戦うなんてことしないもん

タール・シュウレイト

…それは…演技だよ

タールが答えたのと同時にノエルはタールの首を掴んだ

タール・シュウレイト

?!

ノエル・テイラトー

…ごめんなさい、毒分解できたみたい

ノエル・テイラトー

このまま死んでください

ノエルはタールを掴む手にさらに力を込める

タール・シュウレイト

っ…

タールは苦しそうに顔を歪めるが足でノエルの腹を思いっきり蹴った するとノエルにその攻撃がきいたのかノエルは手を離した

タール・シュウレイト

はぁ…ゲホッ
なんで動くんだよ…クソ

ノエル・テイラトー

うぐっ…分解したって言ったでしょう

タール・シュウレイト

…まぁいいよ、ここからはちゃんと戦おう

タールは能力を使って血液を操る 血液はノエルに向けて放たれるが

タール・シュウレイト

…チッ

ノエルは全て回避した

ノエルはタールが舌打ちするのを見て笑うと 自身も攻めに入った

ノエル・テイラトー

『空生術』

タール・シュウレイト

…!

タールはノエルが能力を使ったことに気づくと大きく後ろに飛んだ

ノエル・テイラトー

そんなに大きく動いたら体力の限界になっちゃうんじゃない?

タール・シュウレイト

タール・シュウレイト

(空気の攻撃はまだ対策出来てないから見えない…
確実に避けるにはこうするしかないってのに)

タールはまたノエルに向かって走る タールの周りには血液でできた刃のようなものがありタールが腕を振るうとそれはノエルに向けて放たれた

しかしノエルはまた最小限の動きでそれを全て回避した

ノエル・テイラトー

そんな”丸見え”の攻撃、私には当たらないよ

そう言いながらノエルはタールを蹴り飛ばした

タール・シュウレイト

倒れたタールに向かってノエルは笑う

ノエル・テイラトー

さっきのお返し

するとノエルはタールに背を向けて歩いた

タール・シュウレイト

…まっ

タールは体を起こそうとしたが

ザンッ!

音を鳴らしながら空気が部屋の床ごとタールを斬った

タール・シュウレイト

ガハッ…

タールは腹を深く斬られたがそれでも立ち上がろうとするタールにノエルの操る空気が何度もタールを斬っていく

その度にタールは呻き声をあげるが次第にその声も聞こえなくなり ボロボロになった床の上に横になっていた

タール・シュウレイト

そして倒れているタールを見てノエルはあることに気がついた

ノエル・テイラトー

(回復をしていない…)

ノエル・テイラトー

(グリムなら、弱いグリムでも少しづつ治るはず…)

そう、タールの傷は全く治っていなかったのだ

ノエルがタールを不思議そうに見つめているのを気にせずタールは震えながらポケットに手を突っ込んだ

ポケットからまた手を取り出すとそこにはスマホが握られていた

タール・シュウレイト

(…良かった、壊れてない……)

タールはゆっくりとスマホを操作すると優雅に電話をかけた

タール視点

修羅魏 優雅

『タール?!
お前、大丈夫か?』

タール・シュウレイト

…ごめん

修羅魏 優雅

『ご、ごめんって…』

タール・シュウレイト

…お…れ…

「ノエルを見つけやすくしようと思って、でも能力を使うとみんなにも血がかかっちゃうから1人になった、ごめん、1人でやって結局負けて…ごめん」

この言葉を…言いたかった

言いたいのに声が出なくて、向こうから聞こえる優雅やほかの皆の声を聞くことしか出来なくて

俺は昔から”感情移入”がしにくいタイプだった 仲間とか、愛とかそんな感情がずっと理解できなかった

それでも俺を皆は受け入れてくれた だから、そんなみんなを守りたいと思った

誰かが危ない目に合えば守る。 そんなことをしているのは素じゃなくて演技だと自分で思い込んでたけど違うんだ

これは俺が皆を守りたい、大切な存在だって思ったからできた行動 演技なんかじゃない、素の行動

これが仲間との絆なんだ なんて感動的で、素晴らしいものなんだろう

俺はこれからも皆と一緒にいたい… そう願いながら電話の向こうから聞こえる音を何も言わずに聞いていた

修羅魏 優雅

『タール、返事しろって!』

ノエルは俺を不思議そうに見つめるだけで何もしてこない しばらくすると電話は切れてすぐにバーチャル空間の入口が現れた

まず初めに俺に駆けつけたのは優雅だった 俺の名前を叫びながら俺を抱きしめた

その後、みんなそれぞれ能力を使ってノエルを警戒したり、俺の体調を見たりしてくれた

『皆、大好き…大好きだよ』

そう思いながら俺は目をつぶった

グリム・リーパー

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