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⚠️nmmn なんでも許せる方のみ 地震表現あります
10年程前の話だ 。
とても大きな地震が来た 。
ガタガタガタ …
母
母
母の大きな声 。 慌てて机の下に潜ると 目の前で本棚がゆっくり倒れた 。
母親のあしがそれに挟まれた 。 声が出なかった 。
青
怖くて前が見れない 。 揺れが治るまでうずくまって泣き崩れるしかなかった 。
青
母
母
母
青
母
母
青
母
母
母
母
青
お母さんがあまりにも必死だったものだから 自分の意志なんて貫けなかった 。
何も持たずに 急いで玄関の戸を押し開けた 。
🚨
青
テレビからニュース速報の音が鳴る 。 嫌な音だ 、すごく 。
顔を上げて画面を凝視すると 、
〇〇地方を中心に震度3の地震 〇〇市、震度2 〇〇市、震度1 : この地震による津波の心配はありません
というテロップが出てきた 。
「 え〜、速報です 先ほど、〇〇地方を中心に震度3の揺れがあり__
カチッ( TV切
青
青
地震が怖くなった 。
警報の音も聞けないぐらいだ 。 重症だ 。
小中学校の避難訓練は 先生に事情を話してあらかじめ欠席 。
いざとなったときに困るのに 。 でも克服できないんだ 。
青
今 、すこし揺れた ?
「地震 リアルタイム」🔍
自分の県には何も印がついていない 。 揺れていなかったんだ 。
青
ため息をついてスマホを閉じようとすると
スマホに電話がきた。
📞 ♩
青
黄
黄
黄くん 。
中学生のときに知り合った友達で 高校もいっしょだ 。
腹を割って過去からのトラウマの話をしたら 地震が起きるたびにLINEや電話をくれるようになった 。
青
黄
青
黄
青
黄
黄
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黄
黄
青
青
黄
黄
黄
青
黄
黄
青
青
黄
黄
黄
青
青
黄
黄
青
モブ
黄
青
黄
黄
青
入学してから 、 黄くんはとある人によく呼び出されている 。
誰かは知らない 。 軽音楽部の人だということしか 。
自分の席からは ドアに隠れて見えない 。
いやしかし 、 気になるといえば気になる 。
青
少しだけ前に身を乗り出すと 、 ピンク髪の好青年が視界に入った 。
黄
?
黄
?
黄くんが頬を膨らませて 、ピンク髪の人がそれをつんつんする 。 なんだかとても楽しそうだ 。
黄
?
黄くんが手を振ってわかれたのでいそいで元の体勢に戻る 。
笑顔が、…すごく 綺麗だった 。 しかもあの青い目 ! 宝石みたい …
青
黄
黄
黄
青
青
黄
黄
青
青
さっきからずっと気になっていることを 聞いてみることにした 。
青
黄
青
やっぱりか … あんなイケメンみた記憶ないしな
青
黄
黄
黄
青
青
黄
黄
青
青
黄
黄
青
青
黄
黄
青
黄
青
黄
黄
黄
青
青
音を立てないように
カチャリ…とドアをしめる 。
従兄弟母
従兄弟母
青
青
従兄弟
青
中学一年生だっけ
居座らせてもらってる身だから 謙虚でいなきゃいけないけど
仲良くしなきゃいけないけど
… あんまり話したくないな
従兄弟
青
従兄弟
青
従兄弟
青
従兄弟
青
パチンッ!
従兄弟
青
頬が熱い 。 叩かれた 、また。
青
従兄弟
従兄弟
従兄弟
青
… ああ
そうかな
そうかもなあ
青
青
青
従兄弟
青
よくあることだ 。
こうやって罵られるのは 。
家族にもいいように思われていない 。
外出に連れて行ってもらったことはないし
ご飯は作ってもらっているけれど 愛情という愛情はもらったことがない 。
学費と生活費は 母が遺した貯金から抜いているということも知っている 。
従兄弟だって 、たかが3歳差 。 初めて会ったときは僕を見ても不思議そうな顔をするだけだった 。
大きくなるにつれて 、 青という人間の立場がわかったんだろう 。
じゃあ 、どうしたらよかったのかな
養護施設に行けばよかった ?
別の人に引き取られればよかった ?
それとも
お母さんと一緒に死ねばよかったの ?
青
何年たっても ときどき涙が出る 。
お母さんが声をかけてくれなかったら パニックで机の下に潜ることもできなかった
自分のために「大丈夫」と言ってくれた 。 自分のために「助かるから」とうそをついてくれた 。
救ってもらった命なのに
これじゃ 生きていても迷惑なんじゃないかと思っちゃう
青
家庭の話は 黄くんにはしてない 。
いとこに引き取られた 、とだけ軽く伝えただけだ 。
これ以上黄くんを困らせたくない
ただでさえ心配かけてるのに
翌朝
黄
青
黄
青
青
黄
黄
青
青
青
黄
黄
青
青
黄
黄
青
青
青
黄
黄
青
青
黄
黄
青
🔔
モブ
モブ
モブ
モブ
昼休みだ 。 今日も黄くんとお弁当を食べる 。
一緒にご飯を食べてくれる友達がいるのは ありがたいことだ 。
黄
青
黄
黄
青
黄
青
青
黄
モブ
黄
黄
青
青
といはいったものの 、 あのイケメンな先輩を目におさめないわけにはいかない 。
今日も少しだけ前に伏せて 前方のドアをじっとみつめる 。
いたいた ..
?
黄
2人で資料を確認しているようだ 。 文化祭の話か
どちらもスタイルがいいなあ
先輩は相変わらず穏やかな顔つきだ 。
周りとはひと味違うオーラを感じる 。
あんなのモテて当然だよな ー
ふいに 、先輩がこっちを見た気がした 。
青
見てたのバレた … !? そんなするどいことある ?
?
黄
青
気のせいだったようで安堵する 。 これからは横目で見る程度にしなきゃ …
いや 、なんで今後も観察する前提なんだ ?
また呼び出された …
桃
黄
桃
ステージの配置の資料だ 。 またそういう話 ?
黄
桃
桃
本当に桃くんは自分に自信がありすぎている
間違いなく気のせいなのになあ …
黄
桃
桃
黄
桃くんが 、横目で教室の中を覗く 。
桃
黄
桃
黄
むっとした 。 相変わらずデリカシーがない 。
黄
そうそう 、素直で可愛い ! 自慢の友達だ 。
桃
桃
黄
赤や紫ーくん、橙くんは他校の友達だ 。 桃くんを通じて仲良くなった 。
桃くんは中学の時から仲がいいけれど 赤たちは高校からの付き合い 。
桃
黄
青ちゃんノってくれるかな …
まあいいや 直前になってからで
桃
黄
また別の日
体育が終わり 、 黄くんと靴箱へ向かう 。
黄
黄
青
黄
青
黄
黄
青
黄
青
青
上靴を履いたところで 、とあることに気づく 。
青
黄
青
黄
青
青
黄
青
黄くんに手を振って職員室に向かった 。
ここまではよかったんだ 。 ここまでは 。
倉庫に入った瞬間 、
グローブやボールの独特な匂いに包まれる 。
入学してから3か月 。 この仕事も慣れたようなものだ 。
地面に転がっていたボールを拾って外に出ようとすると
🚨 地震です 地震です 🚨 🚨 身の安全を確保してください 🚨
心臓がドクンと跳ねる 。
青
地震 ?