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⚠️注意⚠️ 1.この作品は🇬🇧×🇫🇷のCPがメインですが、1部🇩🇪×🇫🇷要素があります。(NTRでは無いです。) 2.作中に置いて現代の倫理観や価値観にそぐわない表現が出てくる事がありますが、それらを奨励する様な意図はありません。 3.この作品は、小説『月と六ペンス』を元に作られています。 以上を踏まえた上でお読みになっていただけますと幸いです。
どんなに高名な画家であっても、名を上げるのに相当の時間がかかるのはよくある話だ。
今を駆ける時の画家、Franceなんて、その最たる例じゃ無いだろうか。 まぁ、彼女の場合、狂気的な美しさを、魅力を秘めた素晴らしい絵を描くのだから名を上げるのが遅すぎたぐらいな気もするが。
世間では彼女自身はベールで覆われた人物として認識されているが、幸いな事に私は彼女の事をよく知っている。
私と彼女は愛なんて言葉では片付けられないような、深い感情を向け合っているからね。 たった六ペンスでそれらを手に入れた私は幸せものだろう。
まぁ、そんな立場であるからこそ、 私はFranceという一人の女性像を世に知らしめる役割を期待されている。
なので、実際どうするかはともかく、ここで私と彼女の馴れ初めを書き記してみる事にする。
事の発端は遡ること一ヶ月前。 Germanyから彼女が失踪したと相談を受けた事であった。
Germany
Germany
Germany
Bulletin
そもそも、私は彼の彼女、、、Franceさんとは接点がほぼ無いのだから、知りようが無い。
、、、いや、まてよ? ここに来る前Spainがこんな事を言っていたな。
ー回想ー 町中にて
Spain
Spain
Bulletin
Spain
Bulletin
Bulletin
Spain
Spain
Spain
Spain
Bulletin
つまるところ、愛の逃避行という奴か。 、、、だが、私の抱くFranceさんの印象は、良く言えば寡黙な普通の女性。 悪く言えばつまらない。この一言に尽きるような女性である。 そのような女性が逃避行だなんて真似、 するだろうか?
まぁ、私に女心だなんて非合理的で謎めいたものはわからない。 可能性は十分に考えられる。
Spain
Spain
Bulletin
Bulletin
Spain
Spain
Bulletin
思考の渦から戻ると、Germanyが怪訝な表情でこちらを伺っていた。
Germany
Bulletin
Germany
Bulletin
Germany
Austria
声のした方へ目を向けると、Austriaがいた。
Austria
Bulletin
Austria
Austria
Bulletin
しばしの静寂の後、Germanyが口を開いた。
Germany
Germany
Germany
Germany
驚いた。彼は浮気するとは馬鹿な女めと許す寛大さの皮を被ったエゴイズムの塊の様な男であったか。
、、、というか、そこまで理解しているのなら、何故私に相談するのだろう? そんな私の疑問に答えるように彼はまた続ける。
Germany
Austria
Bulletin
居場所まで突き止めているのなら、現地に向かうでも、手紙を送るでもなんでもすれば良い。 私に話す意味はあるのか?
Germany
Germany
Germany
Austria
Bulletin
Bulletin
Germany
Germany
この件は個人的に少し気になるので、 私は了承した。
ーフランス パリ郊外ー
件の相談を受けた三日後、 私は早速Franceさんが泊まっているであろう宿へ向かった。 だが、、、
受付
Bulletin
早速出鼻を挫かれてしまった。 どうしたものか、、、
受付
受付
Bulletin
安宿か、、、正直、あの女性が泊まっているとは思えないが。 訪ねるだけ訪ねてみようか。
ー安宿ー
端的に言うと、この宿で正解だった。 、、、まさか本当にここに泊まっているとは。
一息つき、僅かな疲労感と緊張感をひた隠した私は、ドアを叩いた。
France
出て来たのは、昔見かけた無機質さとは まるっきり変わった、退廃的な色を帯びた女性であった。 そして、彼女は私のことを覚えていないようだ。 まぁ、当然か。 何度か挨拶を交わした以外、 私と彼女に接点など全く無いのだから。
Bulletin
Bulletin
そう言い、私は彼女に手紙を渡した。
France
France
France
手紙を読み終えた彼女はそう吐き捨て、 さらに続けた。
France
France
Bulletin
France
Bulletin
France
Bulletin
France
Bulletin
France
なんだ、バレていたのか。 上手いこと隠していたつもりだったが、、、 まぁいい。
France
Bulletin
France
France
Bulletin
彼女に連れられて来た酒場は、ジン横丁を彷彿とさせる、陰惨な空気の漂う店であった。
France
Bulletin
France
France
なんだ、既に手遅れだったか。 まぁ、私も酒癖に関しては人にとやかく言えないが、、、
France
Bulletin
France
France
Bulletin
France
France
France
Bulletin
やはりどうにも調子が狂う。 彼女が完全なる悪人であったなら、 私は躊躇なく踏み込み、質問攻めにしただろう。 だがどうだろう、ここまで話している限り、彼女は悪人に見えない。 それでいて悪辣な雰囲気を漂わせていてチグハグだ。
まぁ、普段の私ならそんなヒトに質問攻めをしようとは思わないが、本人が良いと言っているのだし、いくつか質問してみよう。
Bulletin
France
France
Bulletin
France
Bulletin
回答になっていないような回答を得た瞬間、 私と彼女の前にウィスキーが乱雑に置かれた。
France
Bulletin
France
そう言い終わるやいなや、彼女は一口でほぼ全てのウィスキーを飲んでしまった。
France
Bulletin
France
France
Bulletin
France
そんな会話をした後、 私はまた彼女に質問をした。
Bulletin
France
Bulletin
France
Bulletin
それじゃあ彼女はどう生計を立てていくのだろうか? まぁ、それは私には関係のないことだ。 特別気に留めることでも無かろう。
Bulletin
とうとう私のグラスも空になってしまった。
France
Bulletin
元々一杯だけのつもりであったし、もう一つ質問をしたら店を出よう。
Bulletin
Bulletin
今の彼女の様子を見ていると、とてもじゃ無いがGermanyを愛していたとは思えないのだ。
France
France
France
Bulletin
France
Bulletin
Bulletin
実際、彼女は艶やかな雰囲気を纏っていてとても魅力的であるし、自我も強い様に見える。 それに、個人的に好感の持てる性格だ。 (決していい性格ではないが、そこが好ましい。)
France
France
France
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France
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あぁ、本当に。心臓に悪い。
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France
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France
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France
France
Bulletin
私は酒場での事などは伏せつつ、Germanyに結果を報告した。
Germany
そういうと、途端にGermanyは泣き出してしまった。
Austria
Austria
Bulletin
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Bulletin
Austria
これで終いだ。 Franceさんの事は気がかりだが、これ以上はもう、私には関係のない事だ。
私はもう、この件に関わる事は無いだろう。
ーフランス パリ郊外ー
、、、なんて、考えていたのが2週間前。 私はまた、パリに訪れていた。
そして、、、
Bulletin
France
偶然再会したFranceさんとまた酒を交わしている。 、、、というか今彼女嬉しいと言ったか? いやまぁ、お世辞だろうな。
France
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France
Bulletin
Bulletin
France
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France
France
Bulletin
、、、あぁ、なんだかむず痒い気分だ! 話を変えよう。
Bulletin
France
Bulletin
これはお世辞などでは無く、本心だ。 私は彼女の描く絵に興味がある。
France
Bulletin
Bulletin
Bulletin
France
Bulletin
そう言い、私は二人分の酒代をカウンターに残して店を後にした。
ー宿 居室ー
店を出た後、特に変わったこともなく宿に辿り着き、私は無事部屋案内された。
荷解きを終え、ベッドに座り一息つくと、 私は自然と彼女の事を思い返していた。
France、、、彼女はとても魅力的だ。 たったの2回しかまともに話していないのに、 時間が経つたび、私の心は彼女に対するドス黒い感情で塗りつぶされていく。 そう、
彼女が欲しい、彼女を知りたい。 好きなもの、嫌いなもの、怖いもの、彼女の描く絵、全てを知りたい。 そんな感情で。
普段ドライなGermanyが、彼女を手放したくなかった気持ちがわかった気がする。 彼女は、魔性の女というものなのだ。
何処か他人事の様な気分でもあるが、きっと私の心は大分彼女に溺れている。
たった2回、されど2回。
あぁ、本当に彼女は、
Bulletin
なんて思考を繰り返しているうちに、 私は眠りについた。
あの日以降、私はよく彼女と飲む様になった。 と言っても、特段変わった話はしない。彼女の好きなものだとか、最近あった事を話すだけ。 色めき立った事もない。
まぁ、変わった事を強いていうのであれば私が毎度絵を見たいとせがみ、断られる事ぐらいであろうか。 、、、なんて、酒場で考えていると 今日もFranceが来た。
France
Bulletin
France
Bulletin
そこからは、いつものように取り留めの無い会話をし、いつもの言葉を切り出した。
Bulletin
France
Bulletin
France
Bulletin
France
、、、しばしの沈黙の後、彼女はまた口を開いた。
France
Bulletin
Bulletin
France
そこからは趣味だとか、最近あった事だとか、普段私が彼女に聞くような事を沢山聞かれ、その都度返答をした。 だが、とうとう答えられない質問が来てしまった。
France
Bulletin
Bulletin
私の職業、これだけは絶対、絶対に言えない。
France
Bulletin
France
Bulletin
France
真っ暗な路地裏の更に奥。 真っ当な人格を持つ者は忌避する様な、そんな空間。
そこには、細やかな私の息遣いと、 つい先程迄は力強く大地を踏みしめていた様な男が、横たわり、軍服と言うにはドス黒すぎる赤に包まれている事以外の存在は無い。
、、、あぁ、さっきは焦ったな。
職業を聞かれる事は予想していたが、思ったより動揺してしまった。
こんな仕事、言えるわけがない。
Bulletin
数分立った頃、男の息の根が止まりきり、私は一息ついた。
だが、数秒にも満たない程度の僅かな時間の後、後ろからコツコツと足音が近づいてきた。
見られたのだろう。 そう思い、ナイフを構え警戒しつつ後ろを振り向くと、
そこにはFranceがいた。
Bulletin
France
Bulletin
Bulletin
あぁ、本当に。 彼女は酷い。
France
Bulletin
Bulletin
そう言い、私は彼女の首元にナイフを突きつけた。
France
Bulletin
彼女は、一体どういうつもりなのだろうか。 普通、こんな状況になったら動揺するだろうに。彼女は至って冷静だ。
France
Bulletin
France
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France
France
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危機感がなさすぎるんじゃ無いか?
France
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France
やはり、彼女はよくわからない人だ。
ーFranceのアトリエー
Bulletin
France
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Franceのアトリエは、一言で言うと陰惨な雰囲気であった。 息苦しくなる様な鋼鉄の壁、締め切られたカーテン。 全体的に薄暗く、じっとりとしていて空気も冷たい。 そんな一室の真ん中にイーゼルがある。
、、、1分ほどだった頃、布の被せられたキャンバスを持ったFranceが戻って来た。
France
そう言うと、彼女はイーゼルにキャンバスを設置し、布を取り払う。
そこには、多種多様の赤で塗りたくられた、どこか狂気じみていて、美しい絵があった。
Bulletin
France
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ふと、鉄臭さが鼻を掠めたので、絵をもう一度よく見てみると、所々黒ずみがあり、多様な赤も基本的に暗い色であることがわかった。 あぁ、なるほど、
Bulletin
France
France
France
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France
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France
France
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France
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France
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France
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France
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France
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France
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France
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月・・・狂気 六ペンス・・・日常