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テコテコ

おそらくですが、今回で未来編終わります。

テコテコ

めちゃ長くなると思うけど、頑張ります!

テコテコ

では、どうぞ。

レヴィは肩にかけていたバッグから白い桂を取り出して被った。

直人

、、それは?

レヴィ

レイに変わってる時、見分けるために被ってる桂だ。最近は使ってなかったけどな。

レヴィ

いいか?

武道

、、うん。

レヴィ

ふぅ。

武道

、、レヴィ?

レイ

、、あれ?

武道

レイちゃん?

レイ

、、、。

レイ

あ!武道さん!久しぶり!

武道

12年前と全く変わらないレイがいた

変わっていない、それは嬉しい事のはずなのに、今この状況を考えると、綺麗な笑顔が貼り付けられた仮面のように見えて。

自然と涙が溢れてしまった。

武道

、、ッ。ごめん。

レイ

、、?

武道

レイちゃん。

レイ

なぁに?

武道

えっと、、

レイ

、、ふふ。ゆっくりでいいよ。

武道

!、、、うん。(泣

レイ

、、そちらはどなた?

直人

!、、橘直人といいます。はじめまして。

レイ

、、橘、、ヒナちゃんの弟さん?

直人

はい。

レイ

、、こんにちは。

武道

レイちゃん。こっちで座って話さない?

レイ

、、いいよ。

武道

レイちゃんはさ、今まで何してたの?

レイ

、、うん。遊んでた。たくさん。

武道

遊び?

レイ

、、そう。武道さんと直人君は怒るかもしれないけど、

レイ

、、人をコロして遊んでた。

武道

ビクッ)

直人

(落ち着いて)なぜてすか?

レイ

、、うん。人肌が恋しくて。私ね、人に触れられるのが好きなの。好きな人達に触れられてると幸せなの。

レイ

だから、大寿君も、一君も、青宗君も私の手でコロした。

武道

ゾワッ)

笑顔。

非の打ち所がない笑顔。

レイ

武道さん。私が怖い?

武道

、、、わからない。

レイ

嘘。怖いでしょ。

武道

、、、。

レイ

私もこんな自分好きじゃない。

レイ

武道さん。私、変わっちゃったと思う?

武道

、、うん。

レイ

違うの。変わったんじゃない。もとに戻ったの。

武道

、え?

レイ

もともと私はこんな感じ。

レイ

ふふふ。

レイ

ねぇ!聞いて!武道さん!

そう言って立ち上がるレイ。

レイ

私ってね、悪魔なんだって!

武道

!、、そ、れは、

レイ

知ってる?私の家はね、古い言い伝えがあるの!

レイ

その中にね、双子を産むと母親が早くに亡くなるってやつがあるの!双子が産まれたら、私の家では召使いとして生涯を終える運命なの。

武道

え?、、、。ならなんでレイちゃんは、家から追い出されたの?

レイ

あ、やっぱり知ってたんだ。

武道

、、うん。ごめん。

レイ

いいよ。それでね!双子よりも嫌悪されてるのが、三つ子。三つ子が産まれたら、家の者が処刑しなきゃいけないの。

レイ

でも、私は生きてる。コロすよりは金になるからって見せ物小屋に売られたけれど、そのおかげで私は復讐できた!

直人

、、三つ子?

武道

じゃあ、レイちゃんの兄弟って、

レイ

お兄ちゃん以外にもいるよ?

レイ

まぁ、見せ物小屋から買われた時に生き別れになっちゃったけどね。

レイ

私は、珍しい結合双生児だったし、結構体力もあったから、実験台には持ってこいの人財だったのね。

レイ

私は見せ物小屋から、ある国の人体実験所に買われたの。

レイ

8歳の頃だった。毎日毎日、死んで生き返ってを繰り返すような地獄だった。でも、私は実験所を恨んじゃいないの。だって、本物の家族に出会えたから。

武道

、、それって、

レイ

リーヨ達。皆んな良い人だった。あの頃はまぁ楽しかった。1人じゃないって家族がいるって、なんで素敵なことなんだろうと思った。

レイ

でも、長くは続かなかった。私もお兄ちゃんも我慢の限界だった。家族が苦しめられて、何もできないのは嫌だった。だから、壊した。

レイ

実験所の関係者全員、お兄ちゃんがコロした。あの時ほど人生って楽しい!って思ったこと無いんじゃないかな。私もコロしてやりたかったけど、お兄ちゃんに止められちゃった。

レイ

でも、、、、。

レイ

追跡者が私に撃ってきた弾を、リーヨのお母さん同然の人が受けて、私の代わりに死んじゃった。

武道

、、ッ!

レイ

だからね、リーヨは私を恨んでた。

レイ

私はリーヨを愛してた。恋人になれた時は本当に嬉しかったな。でも、その日からリーヨは壊れてしまった。

レイ

リーヨは、私を殴るようになった。リーヨ自身も、どうやって気持ちを消化したらいいのかわかんなかったんだと思う。私を殴る時はいつも「愛してる」って言ってくるから。

レイ

私は、、、殴られるのはしょうがないと思った。最愛の人に殴られるのは、私が最初に壊してしまったから。リーヨを壊してしまったから。

レイ

でも、気持ちの整理がついたとしても、身体は追いつかなくて、私泣いてばっかだった。

レイ

私ね、気づいちゃったの。

レイ

本当に悪魔なんだって。

レイ

私の中は真っ黒で、救いようのない悪なんだって。

武道

そんなこと!、、ないよ。絶対!

レイ

でも、私、大切な人や大事な物があると、壊したくなっちゃうからさ。ダメなの。私と、一緒にいたらダメなんだよ?

レイ

大好き。って気持ちがあるとね、こう、、、。

大好き

大好き♡

大好き♡♡

レイ

壊したい♡♡!!(((o(*゚▽゚*)o)))♡

レイ

って、なっちゃうの。

レイ

今もね、武道さん、大好きだから。

武道

直人

下がってください。武道君!

レイ

でも、それとおんなじくらい、武道さんには生きてて欲しいんだ。

武道

、、どうして、、俺だけ?

レイ

、、それはね。武道さんが、世界で唯一尊敬してる人だから。

武道

、、な、、んで、、そんな事言うんだよ。レイちゃん!

レイ

ふふ。武道さん。あなたはヒーローなんでしょ?だったら、こんなとこで立ち止まってちゃダメだよ。

レイ

みんなを救いたいんでしょ?

武道

、、な、んで?それを、、

レイ

見てたもの。武道さんの全部。

武道

、全部?

レイ

うん。今までの頑張り全部。

直人

どういうことですか?

レイ

ふふふ。(o^^o)

レイ

私にかかればどうってこと無いのだよ。ワトソン君。(`・ω・´)キリッ

直人

、、ごまかさないでください。

レイ

いや、笑ってよ。恥ずかしいじゃん。

レイ

、、私からは言えないから。お兄ちゃんに聞いてよ。

武道

なんか、いつものレイちゃんだ。

レイ

うん?

武道

やっぱりレイちゃんは悪魔なんかじゃ無いよ。俺と同じただの人間だ。

レイ

、そ、かな、、。

武道

そうだよ。

レイ

、、だったら、、よかったなぁ〜。

レイ

でもね、約束したんだ。お兄ちゃんと。

武道

、、なんの?

レヴィ

レイ。

レイ

うん?なに?

レヴィ

約束しよう。

レイ

、、なにを?

レヴィ

人をコロすのは俺がやるから。

レイ

、、どういうこと?

レヴィ

お前は何があっても人をコロすな。

レイ

、、うん。

レヴィ

俺らは悪魔と呼ばれて産まれた。でも、生き方次第で人間になれると思うんだ。悪魔よりも人間の方がいいだろ?

レイ

、、うん。

レヴィ

俺なりに考えてさ、どうしたらいいんだろうって。それでやっぱり、人をコロしたら悪魔になっちゃうと思ったんだ。

レイ

、、うん。

レヴィ

そうなると、俺はもう手遅れだ。人間にはなれない。

レイ

そんな、、。

レヴィ

でも、幸いなことに俺にはお前がいる。文字どうり一心同体の妹がな。だから、お前は人をコロすな。

レヴィ

お前が人間のうちは、俺も少しは良い物になれると思うんだ。

レヴィ

人をコロせば、本物の悪魔になっちまう。そんなのいやだ。約束、守ってくれるか?

レイ

わかった!守る!

レヴィ

、、ありがとう。レイ。

レヴィ

愛してる。

レイ

って言う約束。

武道

、、じゃあ、

レイ

うん。守れなかった。私も悪魔になっちゃった。

武道

、、あれ?レイちゃんとレヴィって意思疎通出来ないんじゃ、?

レイ

あぁ。それは、できなくなっちゃっただけで、もともとはできてたの。その時の会話だよ。

レイ

8歳までは話せてた。でも、弟と別れて実験所送りになってからだんだんやり方がわからなくなって、実験所を壊してからは全くわからなくなった。

レイ

、、今も、、お兄ちゃんに会いたい。近くにいるのに話せないのは寂しい。

武道

、、そっか。、、弟君には会えたの?生き別れになっちゃったんでしょ?

レイ

会えたよ。でも、覚えてなかった。私もお兄ちゃんもすぐにわかったけど、あの子はわからないみたいだった。それで、わからないまま、稀咲に殺されちゃった。

武道

え?、、稀咲?、、じゃあ、その弟君、12年前に俺らの近くにいたの?!

レイ

うん。いたよ。武道さん、私の家の事知ってたから、この事も知ってるかもしれないけど、

レイ

私の家の教えの中に、この世で最も邪悪とされる悪魔が3体出てくるの。

レイ

3体の中で最も邪悪で、人を拐かすのが得意な悪魔の名前は、私と同じ。

武道

、っえ?

レイ

2体目の暴力の悪魔の名前は、お兄ちゃんと同じ。

レイ

そして、3体目の嫉妬と愛情の悪魔の名前が、、弟の名前。

レイ

イザナ。

武道

ッ!?、、そ、れって、

レイ

そう。あの日、2月22日に起きた関東事変の主役、天竺総長黒川イザナ。あれが私達のずっと探してた三つ子の兄弟。

レイ

本人が覚えて無いのは少し悲しかったけど、しょうがないかな。別れたの8歳の時で、子供って嫌な記憶にフタをすることがあるから。よっぽど悲しかったんでしょうね。私達と別れてしまったことが。

武道

、、レイちゃん。

彼女は笑っている。

笑いながら、悲しくて辛い過去を淡々と語る。

彼女のその紫色の瞳は何も写してはいなかった。ただただ空っぽの器に、笑顔の仮面を被せて、人の形を取り繕っていた。

悪魔は一人が寂しい事を知っていた。

悪魔は、人になりたかった。

人に愛されたかった。

しかし、気がつけば、なぜか周りが壊れている。

なぜか、一人の時より寂しくなる。

違う。

周りが壊れたんじゃない。

私が壊れてしまったんだ。

悪魔は驚いた。

一人より、二人の方が、寂しくなるなんて知らなかった。

おかしい、おかしい、なにかがおかしい、なにかがおかしい!

私はなんで笑っているの。

なんで、なんで、なんで、

いつから、こんなことになったんだ。

思い出せない。

思い出したくない。

だからぁ!

お前は誰なんだ!

プツン

レイ

あれ、そちらはどなたですか?

武道

、、、は?

直人

僕、、?

直人

橘、、直人、

レイ

なおと、ひなさんのおとうとさんですか。

武道

えと、どうしたの?さっきもそれ、

レイ

あれ、たけみちさん、かみをくろにもどしたんですか。ふりょうやめたんですカ?

武道

え?

レイ

エ?

武道

レイちゃん?レイちゃん?!

レイ

ア?ん?

レイ

ア、れ?たけみちさん、そチらはどなタ、デ、、、、あ?

初めて、レイから笑顔が消えた。

武道

レイちゃん!返事して!俺のことわかる!?

レイ

あ、う、?、、お、かしイ。

レイ

なにか、ヘン、、ダ。

レイ

おかしい!

レイ

あうう。まただ。また変な幻覚見てる。もー。やめてよ。だってちゃんとコロしたでしよ?

武道

レイちゃ、

直人

武道、危険です。離れて!

レイ

あ"あ"あ?

レイは何も見えなくなった。

立っていられるわけもなく、地面に崩れ落ちた。

レイ

ちがう!ちがうの!こんなとこに武道さんがいるわけないじゃん!

レイ

また、やだ。落ち着け、落ち着け、

レイ

はぁ、はぁ、はぁ、う、は、

レイ

はは、は。

レイ

全部、悪魔のせいだ。あの、人の皮を被った悪魔が、まだ私に取り憑いて、もう死んでるくせに。私がコロしたのに!!!

レイ

、、、、、、、、、。

少し経つと呼吸が落ち着いた。

武道

、、、、レイちゃん。(泣

レイ

も、いいや。幻覚でもなんでも良い。武道さん。あなた、過去を変えられるんでしょ?

武道

!!

レイ

幻覚だってわかってる。でも、願わずにはいられないの。ごめんね。

レイ

優しくて強いヒーローは、私みたいに汚れた人でも悪魔でも無い存在も、助けてくれるのかなぁ。

俺は、今までレイちゃんの何を見てきたんだろう。

今、初めて本物のレイちゃんにあった気がする。

その、ぐしゃぐしゃに泣いた後の、わずかながらの希望を頼りに起き上がろうとする顔が、

俺が初めて会ったレイちゃんだった。

武道

俺は強くないし、レイちゃんほど優しくもない。でも、そんな俺だから、君を救いたいと思うよ。

レイ

、、あ、りがと、う。

安堵してしまった。レイちゃんはやっぱり、生きる事を諦めてないんだって。

レイ

じゃあね。

今度はちゃんと、本当の笑顔で、

バッグからナイフを手に取り、

思い切り首を切った。

私ね。思うの。

もしかしたら、私の中は真っ黒なんじゃないかって。

あぁ、でもよかった。

レイ

綺麗な赤だ。

レイ

ごめんね。さよなら。

レイの首から血が噴き出た。

本当に勢いよく出てくるんだな。なんて考えてしまうほどには、武道も直人も混乱していた。

武道

は、、あ、、あ、

武道

ッ!!!!!!

あ"あ'あ'あ"あ'あ"あぁ!!

直人

っ、あ、

直人

レ、イ、、

武道

レ'イ"ぢゃん!!!!いやだぁ!!!

レヴィ

、、ぉ、ぃ、。

武道

!!!あ、

レヴィ

うる、、せえ。よ。

武道

レヴィ!?!

レヴィ

は、なんてざまだ。、、そんな、顔すんな、、、。

武道

だっで!!レイちゃんが!!

レヴィ

、、わるい、花垣。こうなるって、、わかってた、、。のに、止められ、なかった。

武道

、わ、かってた?

レヴィ

詳しくは、、過去の、、俺に聞け、、。まだガキだが、、死にかけの、、俺よか役に立つ、、だろ。

直人

救急車は、、呼びましたが、。

レヴィ

わ、かってる。俺も、、もって数分の命だ。だ、から。伝言、頼むよ。花垣。

武道

な、なに?、、(泣

レヴィ

過去の、、俺に、は、また、ダメだっ、、たって。それから、過去の、、レイには、、

「未来の____が、約束、ちゃんと守れよって言ってた」

レヴィ

って、、伝、えてくれ。

武道

、、ゔん、。____って?

レヴィ

はは、俺の、本名。

レヴィ

嫌いだ、、でも、兄弟とお揃いだから、、捨てられない。

レヴィ

いいか、、困ったら、、過去の俺に、、助けを求めろ。頼む、、ぞ。

レヴィ

皆んなの、、ヒーロー。

レヴィは、静かに瞼を閉じた。

それはまるで、ただ寝ているだけのような、安らかな眠りだった。

テコテコ

つ、疲れた。なんかややこしくしすぎかな?

武道

お疲れ様。

レヴィ

よくもレイをコロしやがったな。

テコテコ

ハピエンにするためのスパイスみたいなもんだ。許せ。

レヴィ

断る。

テコテコ

がーーん。Σ(゚д゚lll)

武道

で、では、また!

君は何に見える?(完結済み)

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